かつて、私たちの周りには、近隣同士の温かいふれあいや助け合いがありました。けれども、社会構造が大きく変わり、ただ単に昔のような助け合いに戻そうと思っても、それはもはや不可能です。ギスギスした冷たい社会を何とか変えていきたい。今の時代にふさわしい、新しい支え合いのあり方を皆で考えて実践していきませんか?
それぞれの人が自分を大切にし、互いの個性やプライバシーを尊重しながら、困ったときはお互いさまと自然にふれあい助け合う、そんな生き生きとした温かい地域社会づくり、新しいふれあい社会づくりが、さわやか福祉財団の目標です。
さわやか福祉財団理事長 堀田 力
たとえ寝たきりになっても、外の自然に触れたいときは触れることができる。心寂しくて人と話したいときは話し相手がいる。一人思い出の音楽を聴きたいときは聴くことができる。今夜は一口お酒を飲みたいと頼めば、夕食に小ぶりの熱燗が付いてくる。
元気なときには、したいと思ったことが自分でできました。そして、心ある人は、心ある仲間たちと、自分の能力を生かす活動をして、生きていることの充実感を日々味わってきました。それが尊厳を持って生きるということだと思います。
そういう、したいことのできる暮らし、そして、人間としての誇りに満ちた暮らしを、身体が不自由になってからもしたい。すべての人にそのような生き方を貫いてほしい。それが、今を生きる私たちの願いです。その願いを叶えるためには、行政と経済の活動だけでは足りません。自分と人の幸せのために汗を流そうという、温かい人々のさまざまな活動が必要です。
人間関係が希薄になってしまった現代社会の中で、ボランティア活動を通じて地域社会と積極的に関わることで、人との結びつきが深められます。高齢者も本人の充足感や生きがいにつながり、また、子どもたちも、社会の一員としてやさしさや自己抑制力を育むことができるようになります。
もともと「見捨てておけない」という純粋なやさしさは、誰もが心の中に持っているものです。そんな気持ちを皆で素直に出し合いながら、温かい社会をつくっていきませんか?
さわやか福祉財団の組織運営方針はひと言でいえば「柔らかい組織」です。多様な働き方を認め、肩書き主義も排除した開かれた組織の運営を目指しています。一方で、皆様からの支援金で活動する団体として、積極的に情報開示を行い、常に皆様の信頼に足る団体であるよう努めています。
事業の実施形態も、そのほとんどがプロジェクト制であり、各人が「手挙げ方式」「この指止まれ方式」で、複数のプロジェクトに横断的に関わりながら、事業を推進しています。
職制の肩書きも必要なもの以外は排除するのが当財団流の考え方です。各事業内はまとめ役としての「リーダー」以外、部長も課長もありません。NPOにおいて、余分な肩書きはタテ意識を強め、組織を硬直させるだけだと考えるからです。事業の方向性を決めたり各事業間の情報交換の場として、毎週の定例会議や月1回の戦略会議という理事長を含めた全員参加の会議を実施しています。
非営利団体の活躍が期待される時代、その新しい組織の形も率先して示していきたいと考えています。