「地域助け合い基金」助成先報告

 ソーシャルハウス宝島

山梨県富士吉田市
居場所見守り生活支援移動支援配食・会食

助成額

150,000円2022/03/04

助成⾦の活⽤内容

社会福祉の受益者を中心に、居場所と活躍の場を提供したいと考えています。昨今よく言われるサードプレイスではないですが、地域社会には家と学校や職場以外に、安心できる居場所がもっと必要だと考えています。特に福祉分野はいくつもの因子が連鎖(もしくは密接に関わる)する傾向が強く、それが生活の難易度を上げている原因になっていると感じています。障がい、貧困、人種、ひとり親、認知症等、これらが重なりやすい社会構造になっているためです。その課題を各家族だけでは解決しきれず、ずっと苦しいままということが世の中にありふれているという認識です。家族だけでなく、昔の村社会のように一緒に生きていくということができるはずです。よって、多様な人が関わり合い支え合う共生モデルを誕生させたいと思います。そこに地域の方々や学生、福祉の専門職の方々なんかも巻き込みながら、民間の地域福祉推進拠点を目指します。そういった場が地域にあることで、地域の方々への多様な暮らしへの理解や関心が深まっていくと考えています。実は福祉とはすべて自分ごとだという認識を広めていきたいです。

活動報告

共生をテーマにした地域の集い場、「ソーシャルハウス宝島(以下宝島)」を立ち上げることができました。
宝島では、主に社会福祉の対象となるような方々の、居場所や活躍の場になることを目指しています。
高齢者や地域の方々を対象にした地域サロンを開いており、孤立解消や介護予防の推進へ取り組んでいます。地域サロンでは、それぞれが自由に過ごすことを前提としながら、参加者とともにイベント等を企画・実施しています。これまでに、食事を一緒につくったり、映画鑑賞会を開いたり、100歳いきいき体操を実施しました。また、おばあちゃん同士が自身の手仕事作品を見せあい、販売にも発展したりと、参加者の主体性が光っています。参加者からは「いつもひとりで寂しかったので嬉しい」、「誰かと一緒に食事をするととても美味しい」などといった声が多数で、人の繋がりが良い作用を生んでいることが実感できています。  
イベントコンテンツ以外にも、日常的に地域の方々の協力を頂いています。家の不用品や畑の野菜を寄付してくれたり、宝島での様々な作業(草取りや掃除など)をボランティアで手伝ってくれていることで、社会的役割を多く生んでいるという状況です。自治会からも応援体制を受けることができ、回覧板を活用した情報発信や自治会活動への参加を積極的に行い、地域からの信頼をいただけるように動いています。
また、共生をテーマにしたことで、いろんな背景をもった方々の居場所としても機能し始めています。不登校児の親御さんが相談にいらっしゃったり、精神的に体調を崩している方の就業相談に乗ったりと、宝島自体がいろんな社会課題に作用するプラットフォームに向かっているということを、日々実感しています。特にこれから、不登校の子どもたちとその保護者への居場所としての整備を進めていこうと考えています。教育委員会や市内学習支援室、スクールソーシャルワーカーとも連携しながら、児童の居場所の選択肢を増やし、暮らしやすいまちづくりに貢献していきたいと考えています。

今後の展開

「人のつながりで社会課題に作用する」というコンセプトの下、様々な取り組みを行っていきたいです。

事業を進めていく上で、みんながそれぞれの生きづらさを抱えながら、毎日必死に生きているということを実感しています。宝島はそんな、世の中にいるたくさんのマイノリティの人々の居場所・活躍の場を目指します。

その活動に地域の方々を巻き込みながら、共生社会の実現にチャレンジしていきます。

添付資料