「地域助け合い基金」助成先報告

 いそのさんち

北海道砂川市 ウェブサイト
居場所その他

助成額

48,000円2023/07/24

助成⾦の活⽤内容

今年度開催する、いそのさんち「にんげん図書館」についての助成金を希望します。
一般市民に向けて広報し、行政、観光協会に協力いただき、各大学、地域の障がい事業所、当事者団体などと連携して実行委員会を立ち上げ、令和5年8月20日に砂川市オアシスパークで開催する予定です。いそのさんち「にんげん図書館」を通じて、障がいやマイノリティーへの理解を深める普及啓発活動を行います。参加者ひとりひとりが日頃の役割をおろして生きづらさを分かち合い、他者の人生に共感できる地域を目指します。

「障がい」「マイノリティー」「生きづらさ」を持つ人を本に見立てて、参加者が読者となって本を借りて読みます。15分ほど本が語り、残り15分を読者の意見交換を行います。本は生きていて読者との相互作用が生じるため、毎度読み方が変わるのが特徴です。また本が集まる書庫では本同士のコミュニケーションにより共感や多様性の理解が促進される効果があります。

いそのさんちの「にんげん図書館」の特徴は、「障がい」だけに特化せず「マイノリティー性」や「生きづらさ」を本の対象としています。空知という過疎・高齢化、豪雪地帯でともに生きていくには、支援する人・される人、障がいの種別や制度の縦割りに関わらず、誰もが持つ生きづらさに共感したいと考えているからです。

活動報告

中空知の地域でマイノリティー性を持つ方への理解を深めてもらい、ともに生きるために、人を本に見立てた「第2回いそのさんちにんげん図書館」を行いました。

今回助成金をいただいたことで、本になる方の負担を軽減できたことに加え、チラシを増刷して地域に配布することが出来ました。おかげさまで日頃から連携のある医療・福祉関係者以外の一般住民の方々に多くお越しいただくことができました。読者の実人数44人、3クールで延べ78人。来場者、関係者、協力者を含めると100人規模のイベントとなりました。

今回は共催として多くの関係団体にご協力いただきました。5月から月1回実行委員会を運営して準備してきました。市役所や観光協会の支援の下、国の施設をお借りできたこと、旭川や札幌の福祉事業所や当事者団体から本が集まり、地元の福祉事業所や看護学校などの協力を受けて看護学生や大学生が参加してくれたり、高知県立大学から玉利助教にも来道していただくことが叶いました。また、地域の飲食店にも3店舗出店していただくことができました。当初、実行委員の数は予定では20人程度でしたが、様々な声掛けにより当日は40人近くの方が運営に携わってくれました。
 
打ち合わせはすべてズームでしたので、当日は対面でのイベントが皆久しぶりで、慣れないなか当初は受付の混乱が多少ありましたが、手順を見直して3クール目までには改善されました。受付は、会場や規模が変わるたびに方法が変わってしまうため、経験値を次に生かしていく必要があると思います。
読者の方は大変意欲的で、本が話し終えたあと、時間が足りないくらい質問や感想をくれました。本の方はとても励みになったと聞いています。

何より今回のイベントでは、いそのさんちの本来の目的である、生きづらさを持つ方々と出会うきっかけになりました。移植待ちの方、がん術後の若い親子、脳性麻痺と重度知的障がいの子を持つ方々など、いままでの活動では出会うことができなかった方々でした。当事者、当事者家族であっても、いまだ自分の経験や生きづらさを話せる場所をもっていない苦しい状況にある方もいて、今後いそのさんちとしてつながり続けたいと思います。

今年の経験を活かして、この地域のネットワークを活かしながら「第3回いそのさんち にんげん図書館」を継続して実施していきたいと考えています。
今後の課題としては、地元で本になれる人を育てること、本の種類を増やしていくことです。また、地元での協力者を増やしてスムーズな運営ができるようにしたいです。

今後の夢としては、函館など遠方から口コミで来られた方がいましたので、もっと体制が強化出来たら全道的な活動が出来たらと思います。この度は、本当にありがとうございました。

今後の展開

2015年に安心で安全に話せる場所をコンセプトに地元のピアサポーターのメンバーが主体となり居場所を作りました。
設立して9年目で、開催場所を変えながら、地域の方々に協力してもらい、現在は月1回、語れる場所を提供しています。今までは、個人の匿名性と任意団体という小さな団体で半分オープン、半分クローズという形でした。

生きづらさを抱えている方で語りたい方、または居場所を求めている方に来てほしいです。誰もが生きづらさを抱えていると思います。肩の荷を下ろしにいそのさんちに来ませんか。参加メンバーは傾聴できる方が多いので安心して語れます。医療・福祉関係の方で語りたい方も参加お待ちしています。

現在は半分オープン、半分クローズですがもう少しオープンでいいのではと思いました。団体の認識度、知名度が低かったのですが新聞に載ることにより皆さんに認められたと感じました。メンバーを募集していますので連絡をお待ちしています。

これからは、安心で安全な場所もそうですが、にんげん図書館にも力を入れていきたいと思います。にんげん図書館の開催で地域の人々の協力がまだまだ必要だと痛感しました。
「第2回いそのさんちにんげん図書館」は、いろいろな人の協力を得て何とか開催できましたが、まだまだ実績と経験値が少ないので、地元社協に配置されている生活支援コーディネーターのお力を借りて展開していきたいと考えています。
さらに、全国の方の情報などを共有させていただきたいです。

第3回にんげん図書館に向けて頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。


詳しくは、私たちのホームページをご覧ください。
URL : https://isonosanchi.crayonsite.info
よろしくお願いいたします。

添付資料