「地域助け合い基金」助成先報告

一般社団法人 Ayumi

東京都渋谷区 ウェブサイト
生活支援その他

助成額

150,000円2023/09/04

助成⾦の活⽤内容

【現状の課題】
1.障害児や医療的ケア児の家族は子供の育児をつきっきりでしないといけない。重度の障害児や医療的ケア児の家族に関してはこのつきっきりの時間が他の子供に比べて非常に長い。
2.上記のような状況にあるため、下記のような声が一般社団法人AyumiやNPO法人アンリーシュには届く。
・働く意欲はあっても短い時間で働ける職種を探そうと思えない
・自分の今までの経験やスキルを活かせるのか不安
・そもそも自分の強みがわからない
・自分にあった職種があるのかわからない、調べる時間すらもない
・本当に自分が働けるのかわからない

【今回のイベントの主旨・目的】
・上記の課題解決につながる糸口の発見
・家族同士の情報交換や交流の場を作ることや助け合いの場を作ることによってお互いの悩みを解消
・3人の障害児・医療的ケア児を育てながら働くママの体験談を共有し、働き方を模索する時間とする

【具体的に行う内容】
・アンリーシュ 理事の岡田恵美の講演→3人の異なる障害児を育てながらの働き方のシェア
・自分の強みを見つけるワーク→ワークシートを使って、自己分析・グループでシェア
・自分の理想の働き方を見つけるワーク→ワークシートを使って、自己分析・グループでシェア

活動報告

■一般社団法人Ayumi 山口広登から感想・意見

当日の雰囲気は非常によかった。オフライン会場への参加は7名で、少人数だからこその温かさがあって良かった。メンバーも参加者も温かく対応してくださり、セミナー登壇をした岡田様も安心してセミナーに取り組むことができました。
講演は、参加者にリラックスしていただけるように、途中周りを巻き込んだ感じにしましたが、想いを伝えたい方も多かった印象でした。ママ達は当てられた時に自分のことをたくさん話してくださったので、こういう時間を作ったことでこのイベントの意義を感じました。

セミナーに参加したママ達から「セミナーに参加して良かった」と言っていただけたので開催してよかったと思いました。具体的には「私にもできることがあるかも」「働くについて少し気持ちがラクになった」「強みのワークが楽しかった」という感想をいただきました。

何より開催した私が、ママたちの子供・家族を強く想う気持ちに勇気をもらいました。

「社会生活基本調査」(平成28年)によれば、6歳未満の子どもを持つ家庭では、ママ達は家事に3時間7分、育児に3時間45分使っているそうです。
自分が話を聞いている感覚ですが、人によっては合計で18時間とか超える人もいるのではないかなと。

自分のこれからの人生について
本当はしたいと思っていることについて
自分の強みを活かした仕事について

考える時間もない。
考えたいけどやることが多すぎて時間がない。

そんな人たちに無理矢理でも時間を作って、自分の人生を振り返りつつ、自分の強みを発見して活かして今よりももっと明るい人生を切り開いて欲しい。

そう思ってこのセミナーを開催しました。

どれだけ行動に起こすのが大変かがよくわかりました。

今回のセミナー、東京に住まい方が中心でしたが、旦那さんにお願いをした上で鹿児島からもきてくださった方もいました。オンラインでは無い、リアルな交流の意義と同じ地域に住む人同士の交流の意義にも気づきました。

ママたちが本当に求めてるのは、情報だけでなく、情報+コミュニケーション(同じ解像度で理解してくれる同じ立場に近いママとの交流)なんだなと強く感じました。

■改善点(課題)

1.人数が多くなった場合、次回からはZOOM参加者の公演後の座談会はグループに分ける。
(今回聞きたいだけの方と、しゃべりたい方がいたように感じました。)

2.会場(参加者)の声がZOOMでは聞き取りにくかったのでマイクが必要。
または、司会者が言葉を伝えるようにする方が良いと思いました。

3.zoom参加の方には「顔出し」をより促すことで交流の深さが生まれると感じた。

4.リラックスして参加いただけるようにお菓子を用意しました。お菓子について、複数用意したり休憩中にもお声がけするなどして、食べやすい雰囲気づくりをもう少し心がければよかったと反省しています。

5.当日、「スタッフとしてこういう時はこうしてほしい」という連携がなかなかとりづらかったので、イベント中に事務連絡の方法があればよかった。

今後の展開

■1つ目 -:オンライン開催の形式を変えようと思います。
・医療的ケア児ママ・障害児ママと話せる(コミニュケーション)場所提供
・ママ達にはセミナーを通じて新たなご縁を生む(セミナー後に座談会を30分程度用意する)
など、リアルイベントの開催以外でも地域交流ならぬオンライン交流ももっと深めることができる施策や配慮ができればと考えています。
12月または2024年1月には障害児ママx一般社団法人Ayumiにいる先天性の障害があるメンバーのセミナーを開催の話を進めています。
セミナーの内容は、
障害児ママから見る子育て論?
障害当事者(昔は障害児)から見る子育て論?
というような対立構造にして、セミナーをします。
対立構造というのやり合う・議論しあうという意味ではなく、この時親はこう思ってる、この時子供はこう思ってるというような対立構造です。
お母さんの視点と子供からの視点が同時に聞ける機会を創出しようと思っています。

■2つ目:渋谷区をより盛り上げるために一般社団法人Ayumiの情報資産・人脈を使ってリアルイベント開催したいと思いました。
現在、渋谷区地域共生サポートセンター<結(ゆい)・しぶや>への登録も済み、社会福祉法人 渋谷区社会福祉協議会 地域福祉課 地域総合相談支援係 松本 康宏様と連絡を取り合うことができているので、【障害x●●(例:仕事・ファッション・家族・就職・進路)】など、一般社団法人Ayumiがバリアフリー情報サイト(https://the-ayumi.jp/media/)を提供しているからこそ、コラボできる方々をお呼びし、リアルイベント開催することで、【自分達が欲しい情報がその場で手に入る】+【その場にくることで新たな交流・ご縁を生む】ということも精力的にやっていこうと考えています。

■3つ目:改めてリアルな交流をもっと促進していきたいと考えています。
コロナウィルスへの対策を考えながら、やはりリアルに勝る熱量・温もりは無いと今回のイベントで確信しました。多くの人は【交流・出会い・リアルな情報交換・相談ができる環境】を求めていると感じました。
それは親同士だけでなく、親と昔子だった障害者、障害の有無関係の無い交流なども含みます。
私、一般社団法人Ayumiの山口広登はいわゆる健常者と言われますが、私が【障害】【バリアフリー】という文脈で人を集めるからこそ、この障害の有無に関わらない交流をさせることや啓蒙活動を地域に行い、地域/人に貢献することができると考えています。

添付資料