活動報告

北から南から 各地の動き

さわやか福祉財団では全国各地の助け合いの創出、
住民主体の地域づくりの推進を支援しています。
その取り組みの一部をご紹介します。

2025年4月1日~4月30日分

SC=生活支援コーディネーター
3ステップ=ステップ①体制づくり、ステップ②ニーズと担い手の掘り起こし、ステップ③助け合い創出

SC研修・情報交換会等に協力

千曲市(長野県)

4月30日

 千曲市では第2層圏域を旧行政区(概ね中学校区)の5圏域と設定しており、第2層SCは各2名、計10名が配置されている。千曲市社会福祉協議会では、なかなか取り組みが進んでいかない状況が続いていることから、地域支援事業をより深く理解し地域の実践に活かしていくことを目的に昨年10月にSC向け研修を実施、当財団は講師として協力した。今回の研修は、前回研修からの地域実践力のステップアップを目的として企画されたもので、財団も再度、講師として協力している。
 午前は基礎編として制度理解と取り組みの留意点を中心に説明、午後は実践編として助け合い立ち上げのプロセスを具体的に考える構成としている。参加者は第1層・第2層SC、行政担当課、地域包括支援センター、市社協地域担当職員、活動団体実践者(八幡お助け隊)など約25名となった。市社協からは「移動支援をテーマにグループワークを行いたい」とのリクエストがあったため、同県小布施町の移動支援立ち上げ事例(えべさの会)を紹介し、そのプロセスを参照しながら千曲市の第2層圏域で移動支援をどのように立ち上げるか、何を住民に伝えていくかをグループワークで話し合っている。
 午後の部では活動団体「八幡地区お助け隊」から実践報告もされており、取組概要にあわせて「移動支援サポーターが見つからず、協力体制がつくりにくい地域だと感じている」との課題も提示された。グループワークの発表では「ニーズはバス通学の学生なども含めて広く住民全体の声を拾う必要がある」「本音を話しやすい場づくりを心掛ける」「移動に限定せず生活支援の一つとして考える」などが共有されており、財団からはまとめとして「これをやってください」と頼むより、どうすれば良いかを一緒に考えていくことで、自分に出来ることへの気付きが生まれ、担い手が広がりやすい」ことなどを伝えた。(髙橋 望)