活動報告
北から南から 各地の動き
さわやか福祉財団では全国各地の助け合いの創出、
住民主体の地域づくりの推進を支援しています。
その取り組みの一部をご紹介します。
2026年2月1日~2月28日分
SC=生活支援コーディネーター
3ステップ=ステップ①体制づくり、ステップ②ニーズと担い手の掘り起こし、ステップ③助け合い創出
住民に参加を呼びかける支援
(住民対象のフォーラムや勉強会の支援等)
合志市(熊本県)
2月7日
合志市社協が毎年開催する「地域げんきフォーラム~地域のお宝発表会・お裾分け会~」が開催され、当財団も協力した。
同市では第9期介護保険事業計画において「すべての高齢者が住み慣れた地域でいきいきと暮らせるまち」を掲げており、その一環で「これからも〇〇したい」ことを地域の中で実現し、介護予防にもつなげることを推進している。第1層・第2層SCらは市内の「通いの場」の把握、創出、紹介を行い、地域のつながりづくり、生きがいづくりを応援している。そこで、1年間で把握した通いの場を紹介する機会として同フォーラムを開催した。通いの場をテーマとした同フォーラムは今年で3年目。地域にある通いの場を“お宝”と位置付け、活動を発表し、地域の通いの場マップ作成も行ってきた。
最初に行政が市の現状や制度について説明し、その後、第1層SC黒川敬士氏がフォーラムの趣旨やSCの取り組みについて説明した。続くパネルディスカッションは5つの取り組みについての紹介があり、財団はファシリテーターとして質問しながら内容を深めた。
取り組みは、①サロン調査の報告(第2層SC岩切和子氏・山本州江氏)、②東須屋ひまわりサロン(ミニサロン)、③老人憩いの家体操教室、④元気の森公園「元気市」、⑤健活サークル(ボランティア活動メインの発表)。
財団からそれぞれの良い点とさまざまな居場所が広がることの必要性を伝え、「好きなこと、得意なことをしませんか “結果”○○効果」として居場所のさまざまなあり方や効果を紹介した。また、よくある課題として「後継者をどうするか」「メンバーが固定化している」「男性の参加が少ない」などについての考え方や工夫などを事例や実践者の取り組みから紹介した。
5つの取り組みは、「通いの場を企画することをみんなでやっていたら自然と居場所になっていった」「リーダーを置かないでみんなで自発的に運営する」「公園で食材の販売をしていたところ、多世代のつながりが生まれ居場所になっていった」等々、意図して創出していないが、いろいろな人たちのつながりが生まれたり居心地の良い場になっている、結果的にさまざまな効果が生まれていることが紹介された。
これらの居場所はSCが地域に入りニーズを把握して見つけたものである。そういった取り組みを実践者から思いを持って発信することで参加者の心に響き、多様な活動の情報提供や参加につながり、実践者たちのモチベーションアップにもつながっていくと感じる。
第2層の庄村優佳SCらが発見した住民たちの取り組みとして、高齢者や認知症の人などによる手作り小物がロビーに展示され、「お裾分け」として希望者に配布されていた。作成者の似顔絵と特技も紹介され、「誰かに喜んでほしい」という気持ちを生かすアイデアも発揮されていた。(鶴山 芳子)
綾川町(香川県)
2月28日
綾川町で「地域支え合いフォーラム2026」が開催された。同町では、ボランティアに関わる住民を含め、広く一般の住民に地域の支え合い活動についての理解を深めることを目的に、毎年フォーラムが開催されている。今回の参加者は関係機関から12名、一般住民96名と盛況であった。
テーマを「『困っとんや』が言える町をめざして」とし、地域における支え合い活動についての総論と各地の取り組みの紹介をしてほしいと当財団に依頼があり、鶴山が「“自分事”としての助け合い ~地域の取り組みを応援してきて~」と題して講演。「なぜ助け合いが必要か」を説明し、全国各地域における助け合いのある地域づくりの取り組み事例を紹介した。綾川町にはまだ有償ボランティア活動がないようで、高知県津野町の「地域の応援隊 和(なごみ)」の有償ボランティア活動の紹介は、「和」代表の西元和代氏も現地参加してくださったこともあり、包括や社協など仕掛ける側がつながる機会となった。
「助け合い体験ゲーム」は参加者が16グループに分かれて行った。初めは「困ってること? そんなのないな…」という参加者もいたが、実際にゲームが始まると、どの参加者も自分事として真剣に考えてカードをやり取りする姿が見られ、主催者の予想を上回る盛り上がりとなった。
また、今回のフォーラム限定の「つながる劇団」が「あなたは助けられる人?助ける人?」というテーマで寸劇を披露し、笑いの中にも身近なシーンでの困り事の解決を見せる工夫があった。メンバーは介護予防サポーター、公民館や社協、役場職員、民生委員、町の電気店が本人役として登場するなど趣向が凝らされており、参加者は身近な人たちの演技に引き込まれ、会場の空気が一気に和んだ。座学だけでなく、参加者同士が身振り手振りを交えた対話を通して「支え合い」について一緒に考える機会にしたいという主催者の願いが、プログラムの構成からも強く感じられた。
同町では町内を5地域に分け、4~5名の社協のSCがチームとなって各地域に入っている。今回の劇の内容も、日常的にSCが地域に入り、きめ細かく聞き取りをした住民の声を基に台本が作られていた。
今後、住民主体の地域助け合いが綾川町でも広がっていくことを期待したい。(野尻 史子、鶴山 芳子)
SC研修・情報交換会等に協力
静岡県
2月17日
静岡県ブロックで「第5回SC情報交換 ~本音で語ろう~ 様々な悩みを話し合い解決方法を見つけよう!」が開催され、行政担当者、SC、協議体構成員など25名が参加した。
主催した「さわやか静岡」は、さわやかインストラクターの木下さち子氏と鈴木明与氏をはじめ、助け合い推進パートナーの下田市社協の第1層SC久保田勝氏、函南町の活動者・下郷宰氏、富士宮市「木工房 いつでもゆめを」店長・稲葉修氏、静岡市社協の第1・5層SC大澤祐介氏、袋井市南部地域包括支援センターの第2層SC三品陽子氏からなる。県社協の杉亜佑美氏も加わり、意見交換しながら今回の情報交換会を企画し、当日の運営も担当。当財団も支援した。
最初に県福祉長寿政策課より、生活支援体制整備事業の概要について、県内の状況を含めて説明があった。
基調講演は、山梨県南アルプス市元第1層SCの斉藤節子氏が「SCと協議体による助け合いの地域づくり」と題して、同市のSCと協議体による住民主体の地域づくりの実践を紹介。寸劇を交えながら協議体の役割や必要性を分かりやすく伝える同市の動画も視聴した。
次に、「地域住民が主役になる『互助』の場としての地域食堂」と題してパートナーの久保田氏が発表。住民主体の地域食堂「すずきさんちでおひるごはん」と、地縁の復活を目指す「立野食堂」が紹介された。いずれも、市社協は資金や手続き、広報、相談等で伴走支援している。
続いて、「認知症の人との共生空間をデザインする」と題してパートナーの稲葉氏が発表。若年性認知症の当事者が週2回3時間の就労で賃金を得て、社会とつながる実感を大切にしていることが報告された。
グループワークでは、参加者の各立場における地域づくりの課題と可能性が話し合われた。「コミュニケーションを埋めることが必要」「待つことやタイミングも大事」「良い活動は伝染する」等の意見があり、SCのフットワークや行政との連携の重要性が共有された。
今年で5回目の開催となった情報交換会。今回も先進事例や実践報告、日頃抱えている課題や活動状況が共有され、参加者同士のつながりづくりにもなったようである。
3月には現場視察研修も予定しており、それぞれの地域での実践をさらに前進させるヒントとなることを期待したい。(上田 恵子)
山梨県
2月18日
山梨県ブロック主催「第3回 生活支援コーディネーター情報交換会」(峡南地区)が同県身延町で開催され、当財団はアドバイザーとして協力した。
この情報交換会は、県内のSCが集い、日頃の活動の悩みや課題等に関して話を聞き合う中で、1人で抱え込まない仲間づくりの場とすること、また、基本的な知識の習得や課題への対応事例の共有を図るなど、SCとしての実践を振り返る場とすることが目的。参加者は、峡南地域の南部町、身延町、市川三郷町、富士川町と、財団の助け合い推進パートナーなど県内他市町村のSC、同県のさわやかインストラクターで、計16名。進行は、市川三郷町第1層・第2層SCで助け合い推進パートナーの佐野泰史氏が担当した。
目的や当日の流れの説明、参加者の自己紹介に続き、情報交換①「生活支援体制整備事業の現状」が行われ、峡南地域の4町と同県南アルプス市から報告があった。
情報交換②「悩みややりがいなど」では、①の報告でざっくばらんな悩みを出しやすい状況になり、取り組みがイベントだけで終わりになっていることなどさまざまな悩みが出された。また、じっくり取り組んでいくことの成果として、「行政の理解がようやく進んできた」「協議体での話し合いを重ねながら活動する中で、理解が進んだ」「住民の声から協議体が具体的な動きになってきた」などのプラス面も共有できた。
感想として「地域性が同じである峡南地域のSC同士で話ができてよかった」「行き詰まる中、情報交換できたことをこれからの活動につなげられると感じた」「公的サービスでは足りないことを協議体で広げていきたい」「住民と一緒にタッグを組むことが大切」「情報交換により、これからも個々に相談できる関係でいたい」等が挙がっていた。
財団からは「県内の同じ立場の皆さんがこのようにざっくばらんに情報交換することは、たくさんの気づきを生み、前向きに取り組んでいこうという機運を高める大切な機会であることを実感した。主催の山梨県ブロックの皆さんも実施してよかったと感じていると思う。この事業は正解が1つではない。人口減少で人材不足などさまざまな課題がある中、理解者を広げていくことが大切ではないか。この機会につながった関係を明日からも生かして、一緒に良い山梨県の地域づくりを広げていきましょう」とコメント。県主催では難しい小さい単位の情報交換会として機能していることが感じられた。(鶴山 芳子)
福井県
福井県主催の「令和7年度生活支援コーディネーター情報交換会」が開催された。この情報交換会は既に実施した初任者向け研修や全体研修とは違い、互いに取り組みについての情報交換を行うことで担当地区でのより効果的な取り組みのヒントを得ると同時に、近隣自治体のSCと相談し合えるネットワークの構築を目的としている。意見交換のしやすさを考慮し、多人数での開催を避けて嶺南地区と嶺北地区の2圏域で2日間に分けて開催。午後半日の集合型で、各市町の取り組み状況を参加者から報告してもらい、浮かび上がった課題について2回のグループワークで話し合うこととした。
【2月18日・嶺南地区】
15名が参加し、2グループでグループワークを実施した。ワーク①では「ニーズの把握」と「担い手の発掘」が選択され、「情報発信にSNSを活用する」等の意見が挙がった。ワーク②では「助け合いの移動支援」が選択され、「まずはニーズを知る場を持つことが大切」等が挙がっていた。
財団からは助け合いの移動支援について、特別なサービスではなく生活支援のメニューの一つであること、「住民の想いからの活動」で公共交通の補完ではないこと、住民のヤル気を育てた助け合い移送は“結果として”公共交通を補完することが期待できることなどを伝えた。
終了後アンケートでは「他市町の取り組みや課題が聞けて参考になった」「SCの顔が見える研修で楽しかった」などの声が寄せられた。
【2月19日・嶺北地区】
オンラインでの参加を含め25名が参加し、5グループでグループワークを実施した。ワーク①では「ニーズの把握」「協議体運用」「担い手の把握」が選択され、意見として「行政主導になってしまいがち」「住民の想いと行政・SCの考えが交わりにくい」などが挙がった。ワーク②では「有償ボランティア」「助け合いの移動支援」が選択され、「担い手のモチベーションを維持する工夫が必要」「運転者の確保が課題」等が挙がっていた。
財団からは、住民に寄り添う視点で考えることが重要、利用低調な時期があってもすぐにやめず継続していくことが大切、などとコメントした。
終了後アンケートでは「行政主体になりがちだったので、住民の主体性を引き出す工夫をしている取り組みを参考にしたい」などの声が寄せられた。(髙橋 望)
協議体の活動・編成等に協力
西海市(長崎県)
【2月2日】
西海市は2021年度から第2層エリア(旧町)ごとにフォーラムと勉強会を重ね、助け合い創出につなげてきた。25年度は、11月に西彼地区で住民フォーラムを開催し、その後同地区で4回の勉強会を企画して進めてきた。今回はその3回目で、同地区以外からも含め住民60名ほどが参加した。
内容は「助け合いの実践から学ぶ」とし、山形県天童市の「NPO法人ふれあい天童」理事長の加藤由紀子氏が講演した。
最初に行政からフォーラム後の勉強会(1・2回目)の振り返りがあり、その後、加藤氏の講演。「自分事」として助け合いに取り組んできた歴史や、居場所と有償ボランティア(移動支援含む)等、助け合い活動のさまざまな効果などが思いたっぷりに語られ、参加者は引き込まれて熱心に聞いていた。
その後、当財団が進行して質疑応答を行った。団体の運営をどうしているか、有償ボランティアでどのような活動メニューがあるのかなどの質問が出され、加藤氏が回答。なぜ有償かについては加藤氏の説明に財団から補足して、全国の状況等を伝えた。
参加者アンケートには「有償ボランティアという言葉をもっとみんなに知らせていきたい」「介護保険ではできないことがあり、日々考えていました。このような活動が必要になると感じるばかりです。すでに活動している地域等がたくさんあることに喜びを感じます」など前向きな意見が多数寄せられた。
【2月26日】
この日は4回目の勉強会が行われ、住民25名ほどが参加した。これまで助け合い創出に向けて「目指す地域像」や必要な助け合い活動について話し合い、実践者による講演から学び合ってきた。この日は目指す地域像の中で取り組みたい活動として、「居場所」「生活支援」「移動支援」から1つグループごとに選んでもらい、その実現に向けてできること、聞きたいことなどを出し合った。参加者はグループワークも慣れてきて、話し合いも活発に行われた。
最初に財団から「フォーラムから4回の勉強会を行って、皆さんが活発にグループワークを行う姿など、頼もしいと感じた。この後、何らか助け合いを始めたいと思っている人は?」とたずねると、5名ほどの人が手を挙げた。
その後、居場所の効果や移動支援について財団から情報提供を行った。
同市ではフォーラムと勉強会を重ね、助け合いの種をまき、芽が出始めて、助け合い活動も創出されてきた。26年度はフォーラムは行わず、何に取り組むか、行政や社協、第1層・第2層SC、第1層協議体などで話し合っていく予定。人口減少地域の助け合いの地域づくりに今後とも注目していきたい。(鶴山 芳子)
敦賀市(福井県)
2月12日
敦賀市粟野地区の第2層協議体(粟野地区みんなで助け合いの会)は、最初に地区住民向けのフォーラムを開催、その後に3回の協議体準備会(支え合い井戸端会議)を経て、昨年6月に市内で4番目に発足した。粟野地区の協議体はこれまで精力的に活動を行ってきており、圏域内の野坂地区では「野坂みんなの食堂」と「野坂ささえあい隊」が始動している。
今回はこれらの活動を地区の住民に知ってもらい、協議体への加入と地域活動への参加のきっかけとするため、2回目となる「粟野地区支えあい地域づくりフォーラム」を開催し、住民45名ほどが参加した。
地区担当SCから「市の現状と取り組み、開催趣旨」、財団からは「活動立ち上げのプロセス」を説明。さらに協議体からは「設立までの経緯と取り組みと住民の声」、野坂ささえあい隊からは「具体的な活動と今後の目標」についてそれぞれ報告してもらった。
これらの報告を踏まえ、グループワークでは『粟野地区のために私だったら何をしよう』をテーマに6グループで話し合った。参加者からは「話し合いの中で力をもらった」「これまで活動を知らなかったが、身近にできることがあると感じたのでこれから協力していきたい」など、ポジティブな意見が多く聞かれた。財団からは「継続することで仲間も増えていく。ゆっくりでもいいので歩みを止めないことが大切」と伝えた。
最後に次回の協議体開催を周知、「申し込み不要で参加可能」と呼びかけ終了した。(髙橋 望)
体制整備事業と地域ケア会議の連携に協力
鶴ヶ島市(埼玉県)
2月13日
鶴ヶ島市で「第2回第1層生活支援体制推進協議会及び第1回地域ケア推進会議」が開催された。本会議は、第1層生活支援体制推進協議会と地域ケア推進会議の合同開催として実施され、約60名が参加した。
開会にあたり第1層生活支援体制推進協議会会長より、高齢者が住み慣れた地域で役割を持ち続け安心して暮らせるまちづくりの重要性と、今後一層の連携強化が進むことへの期待が述べられた。市健康長寿課からは、生活支援体制整備事業と地域ケア会議の連携について、両事業で抽出された課題には共通点も多く、特に「地域で活動が行われているにもかかわらず十分に知られていない」「資源をつなぐ仕組みが必要」等の意見が共有された。本合同開催は、地域の具体的な取り組みを知り、今後の地域づくりに生かすことを目的として行う、と説明があった。
続いて、以下の通りSC等の活動報告と地域活動の紹介が行われた。
1 第2層SCの報告
◇南部地域「いきいき」からは、筑波大学附属坂戸高等学校と連携した園芸教室が紹介された。団地における高齢者の孤立や外出機会の減少を背景に、2021年度から年2回、75歳以上の地域住民を対象に実施。今では高校生との世代間交流の場としても定着し、生徒にとっても農業知識や福祉の学びを実践する機会となり、地域と学校双方にとって意義あるものとなっている。
◇関越地域「かんえつ」からは、地域懇談会を重ねる中で見えてきた「人とのつながりの希薄化」「誰もが通える居場所の不足」という課題に対し、空き家を活用したコミュニティハウスの立ち上げが報告された。24年11月から子ども食堂を開始し、週1回の食事提供のほか、イベントや物資配布を実施している。さらに、オレンジカフェや中高生向けの無料学習支援も展開し、多世代が交わる拠点へと発展している。包括、社協、企業、学校等がそれぞれの強みを生かして連携・運営。
◇北部地域「いちばんぼし」からは、地域団体との連携強化が紹介された。地域住民団体と共催で防災や福祉をテーマとした集いを開催、自治会活動や地域資源を知る機会を創出した。主催者の「NPO法人鶴ヶ島第二小学校区地域支え合い協議会」は、草取りや買い物支援など身近な困り事を支援する活動を19年継続。近年はケアマネ等からの依頼も増加しており、相談窓口として役割を広げたいと話した。
2 市社協と第1層SCの報告
(1)市社協より
「ここつなネット」の取り組み。近所同士で顔見知りのチームをつくり、日常生活の中で無理のない見守りや気にかけ合いを行う仕組み。
若葉UR団地内のここつなネットは、避難行動支援者名簿をきっかけに5人程度のチームを結成し、現在は2チーム28人が参加。LINEで情報共有して、週1回の体操やサロン活動で安否確認を行い、長期欠席者には連絡を入れる。小学生も広報配布や交流に関わっている。
(2)第1層SC(市健康長寿課)より
介護予防ボランティア「つるフィット」の活動。11年度よりボランティア「つるフィット」の養成を開始し、現在は36か所の通いの場で66名が活動。今年度立ち上がった「富士見ハイツ元気体操」では、3名のつるフィットが活動し、参加者同士やボランティアとの交流も活発である。体操であれば男性も参加しやすいのでは、と声かけを行うほか、道で出会った認知症の人やその家族にも積極的に声をかけるなど、日常の中で意識的につながりづくりを進めている。
3 グループでの情報交換
「地域の活動紹介を受けての感想・良いと思ったこと・こんなこともできたらよいこと」をテーマにグループワークを実施した。
4 講 評
当財団より、SC等の活動報告および地域活動紹介への講評を行った。
今回の会議で、各地域で多様な実践が積み重ねられていることが共有された。今後も本合同会議を通じた情報共有と連携強化のさらなる推進が期待される。(編集部)
生活支援体制整備報告会に参加
新潟県
2月13日
新潟県はアドバイザー派遣事業を行っているが、本事業を活用した市町村の取り組みの成果の共有・情報交換を通じて、今後の自市町村の地域づくりの参考としてもらうことを目的に、3年間支援を受けた自治体が県内市町村の行政職員やSC、協議体構成員等の関係者を対象に報告を行う「報告会」を実施している。この日、2025年度の報告会がオンラインで開催され、約60名が参加した。
行政からの事務連絡とアドバイザー派遣事業の状況報告等に続き、取り組み報告が行われた。
妙高市は、第2層SCも受託しているNPO法人が、法人の事業として生活支援や居場所(茶の間)づくり等にも取り組んでいる。その活動の中でのニーズから移動支援を進める必要があり、アドバイザー派遣事業を活用しながら勉強会を重ね、買い物支援などの移動支援も立ち上げている。そのプロセスにおけるアンケート調査や「やってみよう」の一言から実践してみること、みんなで話し合うことの必要性などが具体的に紹介された。また、本事業のアドバイザーである河崎民子氏(NPO法人全国移動サービスネットワーク)から、全国のさまざまな助け合い移送の事例や最新情報等について、詳しく紹介があった。
その後、ブレイクアウトルームに分かれて参加者同士の情報交換が行われた。テーマは、①他事業との連携で意識していること、取り組んでいること、②多様な主体との連携など、今後取り組んでいきたいこと、③地域の困りごとの把握方法について。この中からグループごとに選択し、30分程度情報を交換した。アドバイザーは各グループに入って話し合いを聞き、必要に応じて助言した。
全体では、いくつかのグループから発表が行われた。さまざまな悩みや手法、工夫についての情報交換の時間となった。
発表後、アドバイザーの河田珪子氏(有償ボランティア創出支援、共生常設型居場所創出支援)、当財団・鶴山(生活支援コーディネーター及び協議体活動支援、共生常設型居場所創出支援、有償ボランティア創出支援)、河崎氏(移動サービス創出支援)、甲斐香代子氏(多様な活動主体との連携支援)から全体を通じてのコメントをした。
アンケートでは、「妙高市の生活支援事業の取り組みを聞き、共感することが多かった。アンケート調査で地域住民のニーズを把握することが重要だと再認識できた」「第2層SCだけが参加する気軽な交流会があるとよい。1市町村ではSCの数が限られているため、他市町村のSCと共に、具体的にどのような活動をしているのか意見交換する機会を設けてもらいたい」等の意見が挙がっていた。(鶴山 芳子)
アドバイザー派遣事業に協力
大村市(長崎県)
2月3日
大村市で「~さりげない『助けあい(愛)』のある地域を目指して!~」をテーマに市民フォーラムが開催され、当財団は長崎県のアドバイザー派遣事業で協力。130人を超える住民が参加した。市内で実践されている主体的なさまざまな助け合い活動を多くの住民に知ってもらい、これから参加してみたい人たちへの啓発や活動開始のきっかけづくり、また、活動者にはさまざまな話からヒントをつかみ活動に生かしてもらうこと、さらに住民主体の地域づくりを考えるきっかけにしたい、などを狙いとした。
園田裕史市長のあいさつに続き、行政が「なぜ、今、“地域づくり”“支え合い活動”なのか?」と題して説明。
その後、支え合い活動の取り組み紹介として、市内で活動する3団体が発表した。
いずれもそれぞれに特徴ある居場所の取り組みだった。取り組んでいる内容はさまざまだが、どの居場所も地域愛にあふれており、また、主体的な住民たちがみんなで話し合いながら活動を広げ継続している。参加者に「さらに広げていきたい」という思いを伝える姿も印象的だった。
財団からは発表に対する講評を行った。また「助けあい(愛)の地域づくりは人と人とのつながりから」と題していろいろな居場所の事例を紹介し、また、「後継者をどうするか」「担い手が足りない」「メンバーが固定化している」などの運営での悩みについての考え方や方法を、事例を通じて紹介した。最後に、参加者に次の勉強会実施を案内して終了した。
SCらが企画したざっくばらんな「語ろう会」を3月には実施する予定である。(鶴山 芳子)
宮古市(岩手県)
2月12日
宮古市の第1層協議体を立ち上げるための勉強会が行われた。岩手県のアドバイザー派遣事業を活用し、山梨県南アルプス市の元第1層SC斉藤節子氏と当財団が講師を務めた。
同市は市社協の第1層SC1名・第2層SC11名体制で、2025年度は第1層協議体を適切に立ち上げ、26年度は第2層協議体を立ち上げていきたいと考えている。これまで、アドバイザー派遣を活用した勉強会や、市社協主催の福祉大会での住民啓発などに取り組んできた。
第1層協議体はあて職よりも「この人」という人を関係者(行政、社協、第1層SCなど)が検討し、今回の勉強会となった。生活支援体制整備事業について財団が講演し、斉藤氏から実践事例を紹介してもらった。その後、財団の進行で質問や感想などを出してもらい回答しながら、事業の理解を深める機会となった。
同市では3月末に第1回協議体を正式に開催し、26年度はいよいよ動き出す予定。(鶴山 芳子)
(本原稿は、上田恵子、髙橋望、鶴山芳子、野尻史子)