活動報告

北から南から 各地の動き

さわやか福祉財団では全国各地の助け合いの創出、
住民主体の地域づくりの推進を支援しています。
その取り組みの一部をご紹介します。

2024年3月1日~3月31日分

SC=生活支援コーディネーター
3ステップ=ステップ①体制づくり、ステップ②ニーズと担い手の掘り起こし、ステップ③助け合い創出

SC研修・情報交換会等に協力

大阪府

3月1日

 「第1回生活支援コーディネーター研修・交流会IN北摂」が行われた。参加者は世話役(吹田市SC新宅氏、摂津市第1層SC亀崎氏、摂津市社会福祉協議会第2層SC馬込氏・中野氏、島本町・大島氏)を含め北摂地区のSC14名。大阪府より山田氏、当財団。
 大阪府SCが集まる「本音で語ろう!!情報交換会」と連動し、北摂地域で近隣市町のSC同士で日頃から情報交換を行えるようにしたい、というSCの希望もあり、今回初めて北摂地区での情報交換会を実施した。
 吹田市SC新宅氏による情報交換会開催経緯の説明の後、財団より「他の都道府県の生活支援コーディネーター情報交換会の現状」と題し、各地域の情報交換会の様子、情報交換会を行うことの必要性について説明した。
 活動報告は、世話役となっている吹田市、摂津市、島本町から、現在の取り組み状況について情報提供を行った。
 グループ交流では、「地域で話していくには気さくな話からはじめることが大切」「SCの活動は市町村によっていろいろな形がある」「高齢者が担い手にまわるような工夫が必要」等の意見があった。話し合いは大変盛り上がり、時間が足りないとの声もあった。
 まとめとして財団より、「近隣のSC同士でお互いがつながり、情報交換しながら助け合いを進めていくことも大切」と伝えた。

3月15日

 大阪府で「本音で語ろう!!情報交換会」が開催された。「点と点とを、線にかたちに」と題し、SCの底上げを目的として事例報告とグループワークを行った。
 参加者は大阪市内のSC17名、府福祉部高齢介護課、さわやかインストラクター寺井正治氏・中田壽子氏・前東ふみ子氏、さわやかパートナーの貝長誉之氏・田中樹子氏・永濱旭氏・新宅太郎氏・羽根武志氏・中家裕美氏・浅田京子氏、当財団。
 寺井氏の開会あいさつ、行政の情報提供に続き、太子町、岬町、吹田市より事例発表があった。
 グループワーク①では、自分の発想の傾向を確認できるように、ワークシートを使用し自己紹介を行った。グループワーク②は「線をカタチにするために」ということで、考えをカタチにするときの着眼点を明確にできるようにワークシートを使用して行った。参加者は皆、ワークシートに記入し、地域での課題とそれに対するビジョンを熱心に話していた。
 最後に、新宅氏と田中氏より地域の状況を例に考え方を図式化し、状況整理の仕方を説明。自分の考えを視覚化することの大切さを共有した。
 まとめとして財団から、今日学んだことを地域に戻り住民さんと考え、活動することが重要であること、活動する際はプロセスが大事であること。また、この情報交換会で得たことは、地域の新しい人とのつながりやSC同士の横のつながりづくりのきっかけとしてほしいことを伝えた。(目﨑 智恵子)

愛知県

3月4・5・7・8日

 愛知県の生活支援体制整備事業に係る研修に協力した。
 愛知県ではこれまで、年度内に3つの研修を実施しており、今回は、基礎研修、SC連絡会に続く最後のプログラムで、県内を4ブロックに分けて実施した。この研修は、2023年度の事業の取り組みの振り返りを踏まえた24年度の戦略検討の機会として開催しているため、対象者は担当者だけでなく、各組織の担当課の管理者にも声かけを行っている。そのため、研修の実施環境はオンラインとしているが、自治体ごとに行政、社協、地域包括支援センターが1会場で集まるサテライト方式で開催した。構成は、当財団の進行で事業推進のための要点整理を事例紹介と共に行い、加えて関係者間の情報共有の機会となるよう、各自治体からは進捗状況の報告と現場の課題などの発言の時間を取った。
 参加した自治体からは、次年度戦略に向けた前向きな意見が出された。(長瀬 純治)

京都府

3月7日

 京都府で「みんながつながる情報交換会vol.2」が開催された。主催は情報交換会実行委員会。委員は、久御山町SC松下一恵氏、大山崎町SC富田未記氏、南丹市SC上薗和子氏、宇治市SC松尾まみ氏のSC有志4名と、京都府健康福祉部高齢者支援課の主幹兼係長田中弘和氏、岡田美也子氏、財団インストラクター古海りえ子氏、当財団。「Vol.1」開催後に「今後も続けてほしい」との声が多くあり、Vol.2を開催することになった。京都府は南北に長い土地柄ということもあり、前回の参加者が南部中心だったため、今回は北部のSCも参加しやすいように、会場を府中央部の亀岡市とした。
 参加者は、府内のSC23名、行政2名、保健所1名。司会進行とこの情報交換会発足の経緯の説明を、実行委員のSCが行った。古海氏から、SCは地域住民の近くにいて人と人をつないでいく魅力的な仕事であること、SC同士が助け合い、一歩を踏み出すときの勇気づけにこの情報交換会がなるようにと応援メッセージが送られた。府からは、2023年度の生活支援体制整備事業の研修の報告があった。
 グループワークは参加SCのニーズに合った内容になるよう企画し、2回行った。テーマは申し込み時の事前アンケートを基に「SCの魅力・協議体」「ニーズ把握」「ネットワークづくり」「活動創出」とした。1回目のグループワークは、アンケートに基づいてテーマごとのグループに分かれ、2回目は進行役を残して参加者が話し合いたいテーマに移動して行った。
 「地域の子どもや親世代を巻き込むと高齢者元気になる」「楽しいことができるのが魅力」「地域のお宝を発表することで、住民の意欲につながっている」「地域課題をどうやって広げていくか」等の意見が上がった。
 全体の感想では、SCになって3か月の参加者から「情報を共有し学ぶことができた。気になることをまた後で聞きたい」など前向きな意見が聞かれた。全体として、参加者同士が共感し、新しいことを知る機会となり、うなずきあり笑いあり、発言に対して応援するための「イイネ!」カードもたくさん上がり盛り上がった。
 今後もこの情報交換会を継続していけるように、新しい委員に宮津市SC大江健太郎氏、与謝野町SC長島悦子氏が加わり、SCの輪が広がっている。24年度も引き続き情報交換会を開催する予定。(目﨑 智恵子)

秦野市(神奈川県)

3月18日

 秦野市で「令和5年度第7回生活支援コーディネーター研究会」が開催され、当財団も協力した。第2層は7地区の包括に委託しているが、兼務や異動の課題もある中、今後は生活支援体制整備事業に力を入れていきたいと企画され、基本を押さえながら質疑応答で理解を深めることとした。冒頭、行政担当者から趣旨説明があった 。次に財団より「改めて考える 助け合いの地域づくり」と題して講義。内容は、事前に第2層SCから課題や質問を受けて組み立て、事業についての基本の確認や、居場所の仕掛け方・ノウハウに重点を置いた。
 質疑応答ではすべてのSCから悩みや課題が出され、財団より他地域の事例も交えながら回答した。質疑応答は以下の通り。

〇新住民の増加や自治会機能の低下から地域のつながりが薄くなっており、サロンが閉鎖したところもある。どう継続していけばいいか。
(回答)少子高齢化、人口減少、コロナ禍を経て、多くの地域でつながりが薄くなっている。例えば、サロン・居場所をやっている人を中心に、交流会や情報交換会を開いてみてはどうか。新潟県では、「茶の間」大交流会を開催し、「あなたの茶の間はどことつながっているか」を考えるワークショップを実施し、子どもを巻き込むなど多様な組織や団体と連携するという気づきを得て、行動につながるような仕掛けをしている。
〇今年1月にSC着任。講義を聞いて、フォーラムの開催は大変そうだと思った。住民の意識改革に有効な小さなステップはほかに何かあるか。
(回答)例えば「居場所づくり」などテーマ型の勉強会を開くと関心のある人が集まってくる。大勢でなくてもよい。本気の人を見つけていくことが大切。長崎県大村市では、ワークショップを行う勉強会を3回開催し、住民同士の話し合いの機会をつくった。3回くらい開催すると本音が出てきて、参加者同士で仲間づくりまで進んだ。自発的な活動が始まっていく。
〇講義にあった「高南の居場所あえるもん」(静岡県袋井市)は、どのくらいのスタッフやボランティアがいるのか。清掃など大変ではないのか。
(回答)わが地域の将来について危機感を持った人たち8名の有志が研究会の立ち上げからスタート。「人」「もの」「お金」など、居場所がどんな意味を持つか、みんなの居場所であるという理解を推進しながら呼びかけた。必要と思った住民が他の住民に必要性を働きかけたことが多くの協力につながった。
〇誰かがやってくれるなら行くけど、自分ではやりたくない人にやってもらうにはどうすればいいか。
(回答)なるべく多くの不特定多数の人に周知して、勉強会やフォーラムなどを開催する。その際に実践事例を紹介したり、実践者に話をしてもらうのも効果的。心を動かすような内容がよい。やる気のある人を見つけていけるような仕掛け、熱が冷めないための情報提供を継続していくことがポイント。
〇今、サロンを立ち上げる動きが出ている。お茶飲み会という形でやっているが、地域住民から「何かあったらどうするんだ、やるなら行政が管理する形でやればいい」との声が上がる。住民主体でやっていきたいことがうまく伝わらない。
(回答)少子高齢化・人口減少でいつまでも行政が同じように支援し続けることは厳しい状況であることを、例えば地区ごとのデータも活用するなどして伝える。その際、住民の力が必要であること、行政も一緒に取り組んでいきたいことを伝える。他のまちの事例を紹介しながら気づいてもらうような機会も有効。
〇今日の話を聞いて気持ちが楽になった。とても悩んでいた。団地の高齢化が60%を超えている。2か月に1回ケア会議をしているが、課題があるのにそれを課題として捉えていない住民が多い。行政がやればいいという考えが見受けられる。
(回答)住民の声を聞くことが大切。例えば、ワークショップを行って、困っていることだけでなく、やってみたいことを聞いてみると意見が出てくる。導入で「助け合い体験ゲーム」をやるのも効果的。住民も本音で地域のことを話し合うことに慣れていないので、少しずつ機会を重ねていってはどうか。
〇担い手不足。60歳以上で仕事が一段落した人を取り込みたいと思っているが、どうすればよいか。 (回答)助け合いは「できるときに、できる人が、できることを」で参加できるもので、介護保険サービスの補完、仕事のような関わり方でなくてもできると伝えることも大切。子どもが保育園に行っている間なら繕い物に参加できるとか、介護中の人がお父さんがデイサービスに行っている間に草取りに参加したほうが気分転換になっているとか、若い世代も地域のことで相談したいことがあるなど、多様な人たちが地域のつながりを求めており、空いている時間に参加ができる、つながることで解決できることがたくさんある。年齢などで決めつけないということを事例を通じて伝えてはどうか。
〇講義を聞いて、地域の人に「行ってみたい居場所」を聞ける場があるとよいと思った。

 最後に行政担当者から、「住民を信じて取り組んでいきたい」とコメントがあった。今後の秦野市の動きに注目していきたい。(鶴山 芳子)

北海道

3月27日

 「札幌市生活支援体制整備事業 第2回SCフォローアップ研修」に、講師として協力した。参加者は第1層・第2層SCと行政担当者、計32名。
 研修にあたり、参加者に事前に質問票で現状と課題を確認し、寄せられた課題を中心に今後のヒントにつながるよう講話を行った。また、札幌市は政令指定都市のため、同じく政令指定都市の事例を聞きたいとの要望を受け、埼玉県さいたま市の第2層SCの取り組み報告を共有した。
 その後、第1層・第2層SCが1つのグループとなり、現状の活動と課題を共有し、それに対するアドバイスを中心としたグループワークを行って、発表で全体共有した。発表での主な意見は次の通り。
 「担い手養成講座の参加者に、何かやりたいという気持ちを後押ししていく働きかけをしたい」「地域に入れている人・いない人の濃淡が出ている。まずはすべての地域にあいさつに行き、話を聞いてみてはどうか」「ニーズ調査は、困りごとだけでなく、できることも聞いてみては」「地域への入り方や住民への事業理解の促進など、SCとしてぶつかる課題はSCを続ける中で乗り越えられていくので、長く続けることが大事。話を聞いてもらえる関係性をつくるとよい」「協議体で紙芝居を作った。その過程で意識統一が図られ、住民への説明も自分の言葉でできるようになった」「事業理解をどう深めるかが課題だが、信頼関係づくりが大切だと感じた。興味のある人にチラシを持っていく、地域に回覧物をまわしてもらうなど、継続的なアプローチをしていきたい」「1年未満のSCが多い。地域に顔を知ってもらうのは時間がかかる上に、ニーズを引き出すのは難しい。町内会、民生委員など地縁関係者からニーズを拾うのもよいのでは」「介護予防センターとの連携が十分に図れていない。体操の集いの場との連携から考えるのではなく、地区連絡会を活用するなどし、やる気のある人にアプローチしていってはどうか」「よく分からないままSCを引き継いで、地域活動の動画を作成したら、住民に地域のPR係のように捉えられてしまった。地域の将来像を描いて住民と共有することが大切」など。
 今回の研修等でお互いの情報交換から得られた情報も、今後の活動のヒントにつながるのではないだろうか。今後の活躍を期待したい。(岡野 貴代)

川島町(埼玉県)

3月29日

 川島町「地域ささえあい協議体情報交換会」にアドバイザーとして参加した。参加者は7地区の第2層協議体委員32名。
 この情報交換会は、各協議体を越えた情報交換によって活動のヒントを得るとともに、各協議体委員同士のつながりづくりを目的としている。また、年度末に行い、活動計画を作成する時間を設けることで、この場で得た情報も活用しながら年度計画を作成し、次年度に向けたモチベーションを高める場としている。
 当日は、それぞれの協議体を越えた委員同士の情報交換の後、各協議体単位で年間計画を話し合い、全体発表で共有した。また、2023年度に実施予定だった協議体による現場視察ができなかったため、隣接する川越市の活動事例を当財団より紹介した。
 全体発表では、サロン開催場所を増やした協議体、地域ボランティアと共に開始した地域食堂が好評でコロナ禍前の倍以上の規模に活性化させた協議体、新たに見守り活動やラジオ体操など活動の充実を図っている協議体、地域で増えている認知症の人への理解を促進し当事者を安心させたいと、認知症サポーター養成講座を広めてきた協議体、企業による講座を活用し地域の活動に関心のなかった住民へのアプローチもしながら、協議体通信の手渡し配布によるきめ細かい見守り活動を実施している協議体、体操の集いの場への支援や民生委員との情報交換を進めてきた協議体、集落単位で集いの場の開催を通してより身近なつながりづくりを目指してきた協議体と、それぞれ活発で特色ある活動が報告され、24年度に向けた活動計画も発表された。
 こうして協議体が行っている活動は、さまざまな事業間連携や、多様なネットワーク形成にもつながる動きを見せている。
 介護予防事業との連携では、介護予防体操の集いの場に続いて協議体がサロンを展開し、参加者同士のつながりづくりや、体操が出できない人でも参加できる場づくりに努めている地区もある。
 認知症施策に関しては、地域包括支援センターが主催する認知症サポーター養成講座に協議体委員が協力し、寸劇や体験談などを披露して、住民目線での認知症への理解を広めている。またそうした内容が分かりやすいことから、小学6年生を対象とした認知症サポーター養成講座も実施した。
 企業との連携では、SCが協議体に情報を提供し、花王、ちふれ化粧品、ウエルシア薬局、キユーピー等の協力による美容や健康に関する住民対象の講座を実施。企業は住民の生の声を聞き、住民も企業の力を借りることで、集いの場の周知や、これまで地域活動に興味や関心のなかった層の活動参加につなげた。警察署が各集会所単位で防犯講話を行いたいとの申し出もあり、協議体も積極的に活用している。
 また、地域ケア会議にアドバイザーとして出席しているSCからも協議体が創出した活動や住民主体の集いの場の情報が提供され、通所型サービスC終了者の地域での受け皿として生かされている。
 このような活発な取り組みは、毎年行うこの情報交換会だけでなく、2か月に1度定期的に行っている各協議体のリーダー・副リーダーによる話し合いの効果も大きいと感じている。川島町ではこの場を第1層協議体とし、各第2層協議体同士の情報交換と協力体制づくり、SCによるタイムリーな情報提供による町全体の助け合いの底上げを図っている。
 協議体の主体的な動きはもちろんだが、こうした定期的な情報交換やSCによる支援が、生活支援体制整備事業の継続的な活性化に大きな効果をもたらしていると感じている。今後も川島町の動きに注目していきたい。(岡野 貴代)

協議体の活動・編成等に協力

加須市(埼玉県)

3月2日

 「樋遣川きずな・結の会」(樋遣川地区第2層協議体)にて研修会が開催され、講師として協力した。参加者30名。  「結の会」は、2019年に発足した第2層協議体。これまで、アンケート調査、絆サポート事業(商工会主催の有償ボランティア)、コロナワクチンの接種予約支援、移動販売の誘致などの活動を創出してきたが、発足後から時間も経過しているため、あらためて地域で助け合う意味を学び直し、今後の活動の活性化につなげたいと研修会を企画した。
 副会長が司会を担当、会長からのあいさつに続き、当財団が基調講演を行い、助け合いの大切さを他市町村の取り組み事例を交えて話した。
 続いて、加須市内の第2層ブロンズ会議(加須市の協議体の呼称は「ブロンズ会議」)の取り組み状況をSCより説明し、その後質疑応答となった。
 質問は、「男性の集いの場の内容」「買い物ツアーの送迎車両への住民の関わり方」「被災時における助け合いの他市町村の事例」等の住民活動に関する内容のほか、「介護保険制度の担い手不足を住民に頼っているのではないか」といった事業本来の主旨を問うものもあった。財団からは、介護保険制度は介護認定を受けた人のためのサービスであり、日常生活上のちょっとした困りごとなどに柔軟に対応できるものではないことから、介護保険制度の有無に関わらず住民同士の助け合いは必要であることを話した。また、少子高齢社会により介護人材も不足する中で、専門職は身体介護を伴う支援が中心とならざるを得ないが、日常の生活支援は住民同士が助け合い、それを通して地域のつながりを深めることそのものが、安心して暮らしていける地域づくりにつながるのではないか、と話した。
 「結の会」は、地縁のさまざまな団体や自治会も参加しネットワーク化が図られている。また、住民の助け合いへの意識も高い。今回の研修会をきっかけに、新たな動きになることを期待したい。(岡野 貴代)

北杜市(山梨県)

3月11日

 北杜市で、昨年12月の住民フォーラム後2回目となる「支え合いのまちづくり勉強会」が開催され、住民14名と関係者が参加した。1回目の勉強会は1月に開催。SCらがフォーラム参加者アンケートで記名した約20名の住民に声をかけ、思いを語り合ってもらう機会とした。
 今回の目的は「助け合いの創出」。事前アンケートで参加者に聞きたいことをたずね、それを基に当財団が講演した。同市は移住者が多く、勉強会参加者も移住者が多かった。アンケートの「移住者と昔から住んでいる住民の交流をどうするか」との質問を受け、高齢化も進み不安を持つ人が増えていることを意識して、新たなつながりをつくりお互いに助け合う、という視点で共生型常設型居場所と有償ボランティアの立ち上げ等について説明した。事例は、長崎県西海市内で週1回、旅人と住民が交流する「ビアホール」等の事例を「ごちゃまぜの仕掛け」として紹介するなどした。やる気のある同じ思いの人が数人集まり話し合いを始めること、これからの人口減少社会では多世代が交われる「ごちゃまぜ」の仕組みをつくっていくことが大切、とポイントを伝えた。また、新潟市「実家の茶の間・紫竹」の事例で居場所運営のノウハウを、山形県天童市「NPO法人ふれあい天童」の事例で有償ボランティアについて説明した。
 質疑応答では「移動サービスは道路運送法に抵触しないのか」「地域の子どもはバスで送迎されており、見守りや関わる機会がないに等しい」との声が上がり、財団からは助け合い移送について説明。子どもとの交流は、静岡県袋井市「高南の居場所あえるもん」で土曜日に開催している「カレーの日」や、他地域のバス停での見送り等を紹介。住民勉強会に学校の校長先生も参加して地域の課題を話し合ったことで、学校(子どもたち)と高齢者との連携が始まろうとしている事例(長崎県西海市)も紹介した。
 グループディスカッションは「自分の現状や、やってみたいこと、講演内容を聞いて思ったことについて」として意見交換。「さまざまな場所で活躍できる特技のある人を集めて、子どもを巻き込むためにイベント開催、介護事業所との連携」「有償ボランティアの仕組みがぜひ欲しい、移動サービスもあったらいい」「一人暮らし高齢者が増えているが、災害時の避難計画が機能していないと思うので見直してほしい」「市職員の熱量が足りないように感じる」「話し合いの場の不足」「ごちゃまぜの地域づくりに魅力を感じた」「現在、公民館カフェを計画している人がいる」等の発表があった。
 最後に財団より、「だんだん本音が言い合える関係が生まれてきているように見えた。この熱が冷めないように話し合いを継続してはどうか。一緒に取り組みたい助け合い活動を具体的に立ち上げる話し合いや、地域の仲間に声をかけて今後の地域について話し合うなどいろいろある。若い世代にも声をかけて話し合っている地域もある。SCや行政、社協等も支援してくれるので一緒に取り組もう」と呼びかけた。(鶴山 芳子)

西海市(長崎県)

3月17日

 昨年10月に大瀬戸地区で開催されたフォーラム後、住民勉強会を重ねてきた西海市。この日、最終回となる4回目の勉強会が開催され、当財団が協力。雨にもかかわらず約40名の住民が集まった。
 SCによるこれまでの勉強会の振り返りの後、グループワークを実施。発表では、「居場所を始めたいので見学に行ってみたい」「食事による交流や、お寺での居場所などもいいが移動をどうするか」「買い物ツアーや通院介助など移動支援の必要性を話し合った。困っている人がどこにいるのか分からない、手を出し過ぎると余計なことをしていると言われる」「既存の活動にもっと多くの人に参加してほしい。継続していきたい。回覧板などで周知するのがよいか。来られない人をどうするか。男性の参加への工夫は?」「こういった勉強会や活動に参加できない人たちをどうやって引っ張り出すかが問題」「移動支援・生活支援を狭い地区でリーダーを中心に始めていきたい」等の意見があった。
 財団からは、「これまでフォーラムから勉強会を重ね、思いのある人同士で話し合ってきたことがとても良かった。今後の西海市の地域づくりを進める大切な仲間。こんなに素敵な人たちが同じ地域にたくさんいることも共有できた良い機会だったのではないか」とコメントした。また、居場所については「ぜひ見学に行くなどして、いろいろな“やってみたい”を始めよう。やってみると見えることがあるので、みんなで話し合って課題を解決し前に進もう。1年経った頃にSCらに協力してもらい、さまざまな居場所の皆さんが集まり、関心のある人にも声をかけ、情報交換会を開くのも良いと思う」と話した。
 困っている人をどう引っ張り出せるかについては、「意見として出た回覧板の活用も良い。SCらと聞き取り調査をしている地域もある。孤独死が生まれた地域が危機感を持ち、住宅地図を作成して障がいのある人や一人暮らし高齢者など要援護者を把握して、いざというとき助け合えるようにしたりしている」等の方法を伝えた。
 移動支援については「まずは不安を払拭することが大事。助け合いの仕組みで行っているところは、保険に入る、助け合いの範囲で取り組む、お試しをしてみて安心して実行できるようにするなどしている。生活支援と併せて取り組み、どの支援も謝礼を同じにするということで可能になっている。同市崎戸地区の『お助けマン』もその一つで、そういう仕組みの中で通院介助などにも取り組んではどうか」等を助言した。
 具体的な質問が出て、取り組みが始まりそうである。最後に「SC、行政、協議体もバックアップしていくので、一緒に取り組んでいきましょう!」と伝えた。
 同市では24年度、西彼地区で10月にフォーラムを開催し勉強会を継続していくとのこと。(鶴山 芳子)

江東区(東京都)

3月19日

 「~地域の⼒で困りごとを解決しよう~ 住⺠ミーティング@⼤島東」が開催され、講師を務めた。参加者は約30名。このミーティングは、江東区の城東北部エリアでの生活支援体制整備事業を進めていこうと、大島7~9丁目の住民を対象に行われたもの。
 今回は「準備会」という位置付けで、住民に助け合いを我が事として考えるきっかけづくりとした。当財団より、助け合いの大切さを伝えるとともに、同区内の助け合い活動を紹介し、地域に必要な活動を私たち住民でつくっていこう、と話した。続いて「助け合い体験ゲーム」を行い、自分たちでも手助けできることがあり、「助けて」という声を受け止めてもらえる安心を感じてもらった。当初は緊張感もあったが、ゲームが始まると場の緊張がほぐれ、「これは実際に今も困っている」「これは将来きっと困る」など、気になるカードを示しながら会話が弾む場面もあり、一気に助け合いが身近に感じられたようだった。
 今回は準備会だったが、同エリアで4月から引き続き勉強会を2回開催し、現状の困りごとや住民主体でできる活動を話し合い、希望者で第2層協議体を立ち上げる予定。引き続き協力していく。(岡野 貴代)

北方町(岐阜県)

3月19日

 北方町で第1層協議体構成員に向けた説明会が開催され、岐阜県の事業推進に向けたアドバイザー派遣として情報提供で協力した。同町では、今後、生活支援体制整備事業の推進に向け、これまで設置されていなかった第2層の協議体編成を進める予定。今回の説明会は、その計画に関する意見交換の機会として開催されたが、参加した現第1層協議体の構成員からも「協議体の目的をあらためて確認できた」など、制度理解が深まった様子だった。
 終了後の関係者会議では、今回の企画を踏まえ、互助を基本とする住民主体の活動創出に向け、具体的な事業推進計画まとめることを確認した。(長瀬 純治)

羽島市(岐阜県)

3月22日

 羽島市で第2層協議体の連絡会が開催され、協力した。同市では、現在全5圏域中2圏域で協議体が編成され、それぞれ6か月と3か月の毎月開催を続けている。発足から期間はまだ短いが、今回の企画では、これまでの協議体の活動報告と今後の展開などについてグループワークを行い、財団からは全国事例等の情報を提供した。参加者からは積極的に前向きな意見が多く出されていた。
 終了後に関係者で振り返りを実施。順調に進んでいる協議体の取り組みを継続させるためのバックアップのあり方等を検討した。今回は県内から北方町の関係者がオブザーバー参加した。岐阜県内の自治体間の横のつながりも広がり、今後、県内の事業推進と地域の活動創出にも期待がかかる。(長瀬 純治)

SC・協議体合同研修会に協力

村上市(新潟県)

3月7日

 毎年恒例の「村上市互近所ささえ~る隊 1層2層合同研修会」が開催され、新潟県担当者と当財団がアドバイザーとして参加した。
 村上市は旧町村単位5圏域で2層を設置。今年度から「1層・2層兼務」として活動している。この研修会は、毎年、年度末に1層協議体、2層協議体、SCらが一堂に会し、年度の取り組みや課題を共有し、次年度に続く方向性を確認する情報交換会である。まち全体の成果やノウハウ、課題を共有し、次に生かす仕掛けであり、取り組まれている活動、本研修会でのグループワークの方法がユニークである。
 2023年度の目標を「住民同士が地域課題を共有し、解決に向けた話し合いができる場を設ける」とする中で、2層、1層共に活動計画を話し合い、実行した様子が報告された。どの2層でも他団体との連携として、まちづくり協議会や集落支援員等との話し合いや、連携したワークショップなどにも取り組んでいる。
<グループワーク>
 上記の発表を受けて実施。圏域バラバラのメンバーで10グループに分かれて行った。内容は、
・発表内容の「よかった、いいね!」と思う点
・「こうしてみたらどうか」等、自由にアイデア出し
・その他質問等
<財団コメント>
・これからの方向、人口減少社会は、世代、分野を超えて誰もが助け・助けられるお互い様の地域共生社会である。
・そこに向かって、どの圏域でも地道な話し合い(座談会)が行われ、その積み重ねで効果(活動の復活、創出)も生まれている。
・今後の方向を考える仕掛けとして
① 誰もが行きたいときにふらっと行け、自由に過ごせる居場所(共生常設型)
② 世代を超えた話し合い(新発田市東地区の事例)
を提案。
・移動支援は不安の払拭についてのポイント、県からはアドバイザー派遣から県内他地域の取り組み事例も参考として伝えた。
・ご近所だと頼みにくい生活支援は、NPOなどで広いエリアを対象に取り組み、プライバシーを守る勉強会をしながら安心して利用できる仕組みに。生活支援の中で移動も含めて取り組む方法も有効。
などコメントした。(鶴山 芳子)

県主催テーマ別研修会に協力

島原市(長崎県)

3月8日

 長崎県主催のテーマ別研修会が開催され、協力した。島原半島では生活支援体制整備事業について地域広域市町村圏組合が3市(雲仙市、島原市、南島原市)の社協に委託して取り組んでいることなどから、この機会にあらためて事業の目的や取り組みを押さえ、各地域に合った住民主体の地域づくりを推進する目的で開催された。参加者は県内全市町に呼びかけ、研修会開催にあたり参加者に事前アンケートを取り、それに対応する内容を提供することで、参加者それぞれの取り組みが前進するように企画された。
 当財団は事前アンケートに答える内容で、基本について講演を行った。また、県内の事例として時津町で第2層SCとして取り組んでいる住民が事例紹介を行った。その後、グループワークで気づきを話し合った。時津町は住民主体で勉強会を重ねて第2層協議体を4地区立ち上げており、第2層SCは住民が担っているという県内でも珍しい地域。第2層SCの熱い思いに刺激を受けた参加者たちが今後、住民主体の地域づくりに向けて各地域で話し合いを重ねながら仕掛ける動きにつながっていけばと思う。(鶴山 芳子)

アドバイザー派遣事業に協力

都留市(山梨県)

3月1日

 山梨県のアドバイザー派遣事業として、関係者の勉強会に協力した。出席者は、市職員、社協職員、県担当者、さわやかインストラクター石井満代氏、当財団。
 最初に市から、前回のアドバイザー派遣報告会の内容について全体に報告、24年度以降どうしていきたいかの話があった。開地地区で始まった月1回の買い物支援についても紹介され、今後も地域の定例会に参加しながら、通いの場に関わる人を集めて対話する場を持ちたいと考えているとのことだった。市から、アドバイザー派遣を通して社協の第2層SCと市の連携の大切さが分かったので、今後連携していくスタートラインにしたいとのこと。
 財団より、第2層協議体が地区社協に位置付けられているので、協議体を生かし多くの住民の理解や参加につなげることも考えてみてはどうか、とコメントした。
 市社協は、今後は各地区社協に入って話を聞ければと考えているとのことだった。
 石井氏からは、ケアマネジャーは一人の人の地域づくりを担っていて、都留市はケアマネ目線からすると充実しているとのコメント。最後に財団から、「もともと助け合ってきた住民たちも、社会の変化で地域力の必要性が高まる。どこを目指すのか整理することが必要」と伝えた。また、協議体が必要なのではなく、住民が自分たちの地区を自分たちで話し合う機能を持つことが大切、と伝えた。(鶴山 芳子)

越前町(福井県)

3月9日、23日

 越前町では、住民ベースの第2層協議体を小学校圏域で編成してきている。住民有志が参加する協議体準備会(住民勉強会)を3回程度開催し、協議体への参加に手上げした住民で協議体を構成する手法で、今回は4圏域目となる織田地区での開催となった。この取り組みは福井県の地域支え合い生活支援体制整備推進事業(アドバイザー派遣事業)を活用している。
 1回目は3月9日に開催され、最初に町担当者から地区の状況と取り組み方針が説明された。続いて当財団から、助け合いの意義と効果について事例を用いながら説明し、町社協のSCが進行する「助け合い体験ゲーム」につなげた。その後、グループワークで「どのような織田地区になったらよいか(目指す地域像)」について話し合い、共有を行った。
 2回目は3月233日に開催、約30名の住民が参加した。まず町担当者から前回の振り返りを行い、財団からは助け合い活動の具体例と立ち上げ方法について説明した。
 グループワークは4グループに分かれ、前回の話し合い結果を踏まえながら、「地域の困りごとに対して自分たちでできること」について話し合いを行った。各グループには、町社協、包括からファシリテーターが入り進行補助を行った。発表では「あいさつ運動の実施」「居場所」「交通手段」が共通項目として出ており、ほかに「話し合える場づくり」「若者世代との交流」なども挙がっていた。次回の協議体準備会が最終回の予定で、早期の協議体編成を目指す。(髙橋 望)

あま市(愛知県)

3月13日

 愛知県の助言者派遣として、あま市で開催された第2層協議体の連絡会に協力した。今回の企画では、すでに活動を進めている全3圏域の第2層協議体の構成員が参加し、SCと共に現状の活動報告を実施した。この報告では、SCの説明に加えて構成員が意見や感想を発表したが、積極的な発言が続き、当初予定した時間を大幅に超えて大いに盛り上がった。
 当財団からは、制度説明の振り返りと全国事例を紹介し、構成員の役割について再確認することができた。
 企画後に関係者会議で、今後の進め方などについて意見を交換。今回確認できた構成員の意識の高さを生かし、関係者がさらに協力体制を強化しつつ、地域の活動創出を目指していくことを確認した。(長瀬 純治)

長崎市(長崎県)

3月16日

 長崎市主催の第2回「地域ささえあい勉強会」が開催され、協力した。昨年11月に財団も支援して開催されたミニフォーラムに参加した人たちを対象にした具体的な勉強会で、第1回は今年1月に第1層・第2層SCらが参加してミニフォーラムの振り返りとワークショップを行ったとのこと。今回は、ミニフォーラムでも伝えた「居場所」と「有償ボランティア」を具体的にどう立ち上げていくかのノウハウを伝えてほしいとのリクエストから、事例も交えながら伝えた。特に居場所を中心にとのことで、サロンと居場所の違い、立ち上げとしての人(想い)、場所・もの、お金について多様な方法を伝え、事例として「高南の居場所あえるもん」(空き店舗の活用)、「ふらっとカフェ鎌倉」(移動式・企業の協力)、「ダイヤモンドクラブ」(自宅開放)などの事例を紹介。また、運営のコツ(人・もの・お金・情報)として「実家の茶の間・紫竹」「あえるもん」「トコトコかるまい広場」などから伝えた。有償ボランティアは仕組みと立ち上げのノウハウ、そして助けられる側の立場で考えることが助け合いを広げるコツ、と伝えた。
 質疑応答は以下の通り。
〇あと10年早く話を聞きたかった。始めたいけれど80代。地域の周りの人も困っている人が多くて一緒に取り組めそうな人が少ない。
→「できる人が、できるときに、できることを」という参加の仕方で、多様な人たちが関わることで実現できるのが助け合い。3人程度でできることから始めてみてはどうか。SCや市も応援してくれるはず。
〇個人情報保護が邪魔になっている。
→地域の助け合いは「助けて」の声があって始まる。本人同士の合意を取って、例えば助け合いの組織は会員制となっていたり、同意書を取ったりしている場合もある。「助け合う仲間」という中で合意を取って、お互い様の助け合いをしていくことで実現できる。

 居場所で知り合う関係づくりから始めて、助け合う関係を目指すことも全体に伝えた。「実家の手」のチケットで、居場所でつながった人たちが居場所の外で助け合っている事例(新潟市、実家の茶の間・紫竹)も伝えた。
 2023年度に動き出した長崎市。住民の気持ちは少しずつあたたまっている。24年度も継続して支援を、との要望をいただいたので、みんなで一緒に取り組んでいけるようにバックアップしていきたい。(鶴山 芳子)

市川三郷町(山梨県)

3月19日

 市川三郷町で「第2回地域支え合い勉強会」が開催され、当財団が山梨県のアドバイザー派遣事業として協力した。同町では4月以降、今回の参加者を核に第2層3圏域で協議体を編成していく予定。冒頭、SCの佐野泰史氏と町担当者の芦沢隆子氏から、24年度のフォーラム開催(予定)、第1層協議体の見直し、町全体への啓発等について説明があった。
 続いて財団より「支え合い、助け合いを広めるために」と題して講演。「助け合い体験ゲーム」も交えながら、世代を超えた地域づくりへの話し合いの事例(県内南アルプス市、新潟県新発田市)を通じて、自分事と感じる住民が増えることの大切さや若い世代の声を聞くこと、皆で話し合う楽しさなどを伝えた。
 グループワークは、「地域で支え合いを進めるために、どんな人、団体、組織に声をかけたらよいと思いますか?」をテーマとした。発表では、「いろいろな団体に声をかける。地域のコミュニティ密度(温度差)が各地区で異なるため難しい」「公民館の館長や運営委員、民生委員等に協議体の説明会をする。趣味の団体や麻雀で集まる頻度を高める」などの意見があった。
 最後に財団が「4月から3地区に分かれて話を進めるにあたり、忌憚のない意見が出た。既存の組織にとらわれない、世代や団体等さまざまな人が参加する協議体にしていきたい、というところは共通していたと思う。SC、行政、社協も後方支援するので、ぜひいろいろな人を交えて話し合いを続けてほしい。今後の活動に期待しています」とまとめた。
 関係者も、世代を超え、趣味活動等も含めた多様なグループで興味のある人に声をかけ幅広の協議体にしていきたい考えである。4月以降、何のための協議体なのかがブレないようにバックアップしていくことが大切、と話し合った。(鶴山 芳子)

鎌倉市(神奈川県)

3月25日

 鎌倉市で、2023年度のアドバイザー派遣を活用した生活支援体制整備事業報告会がオンライン形式で開催され、当財団が協力した。参加者約60名。同市では、事業が始まる前から各包括に地域連携担当がいて地域づくりを進めている。その後、市社協が事業の委託を受け第2層SCとして活動している。両者の取り組みを、民生委員をはじめとするさまざまな地域団体等に知ってもらい、ネットワークを推進していくことを目的に今回の報告会が企画された。
 まず行政より事業について説明。今後は多世代・多分野の協力を大切にし、今日の機会を地域連携ネットワークづくりの一助にしていきたいと話した。
 次に、各地域担当SCと地域連携担当による活動発表を受けて、財団より講評。「各地域の地域性を生かしながら柔軟に取り組んでいると感じた。住民の思いを汲み取り、SCが熱心に取り組んでいることが分かった。情報交換を続けていくことが大切で、この報告会を住民主体の地域づくりに向けたさまざまな組織のネットワークづくりのきっかけにしてほしい。人口減少も進んでおり、大事なことは地域をよく見ていくこと、住民の声を聞くこと。一人ひとりが役割と出番を持って活躍できる鎌倉にしていってほしい」とコメントした。
 また情報提供として、「地域ニーズの把握と地域づくりとしての解決」と題し講演。市より事前に重層的支援体制整備事業でのSCの役割について話してほしいとのリクエストがあり、秋田県大館市の事例を通じて、高齢者以外の多様なニーズをキャッチしやすいこと、そのニーズを地域で解決する場合はSCらが話し合いの仕組みづくりを進めていくことを伝えた。また、市内の事例は月1回の活動が多かったため、提案として居場所の回数を増やしてみること、多世代の参加を提案した。事例として、千葉県四街道市の「欅」を紹介し、高齢者、障がい者、子ども、引きこもりの人などが混ざり合うことによる効果等を話した。(鶴山 芳子)

湯河原町(神奈川県)

3月26日

 湯河原町で住民勉強会「シニアの力を発揮して、住みたい地域づくりに参加しよう『あなたの活躍の場、見つけましょう』」が行われ、神奈川県のアドバイザー派遣事業として当財団が協力した。参加者は、住民、第1層協議体メンバー、シルバー人材センター、民生委員、包括、県職員、認知症施策担当者、オレンジチューターなど30名ほど。
 冒頭、協議体会長のあいさつで、2017年から活動してきたという第1層協議体について「地域支え合い便利帳」を作成してきたことや、この勉強会をお互い様の地域づくりの一歩にしたいとの話があった。
 協議体より、「はじめています、支え合い活動」の題で発表。町の高齢化事情から協議体の存在など地域支え合いの必要性について説明があった。住民主体の活動も紹介され、以前に個別で財団が講演した「たのしもう会」から、認知症カフェ等が紹介された。
 次に財団より、「暮らしを支えあう地域づくりのヒント」と題して講演。「助け合い体験ゲーム」も実施し、ゲームと講演の内容について各グループで気づきや感想を話し合った。意見は以下の通り。
・頼みたいことがいっぱいあって驚いた。
・言いづらいこともカードなら言えるかも。カードの裏に連絡先を書くのもあり。
・助けてもらいたいカードはとても悩んだが、助けるのはスムーズに決まった。
・若い人の困りごとについて知ることができた。
・助け合いには日頃のコミュニケーションが大事。
・1人ではできなくても、助っ人を呼べばできることもあると気づいた。
・女性は現実的なカード、男性は自分が将来困りそうなことを選んでいるように見えた。

 オレンジチューターから「ゲームから地域の課題が見え隠れしていたように思う」との感想があった。また、カードで浮き彫りになる現状があることや、1つの事例からいろいろな支援につなげられる可能性があると思ったとのことだった。
 終了後、県より「24年度も『助け合いがなぜ必要なのか』を引き続き伝えていこうと思っているので協力してほしい」と話があった。
 湯河原町は2層を2圏域で考えており、23年度からの住民懇談会やその後の勉強会でSCと協議体について折に触れて伝えてきたが、具体的にどう進めていくのか検討することを財団から提案した。これまでの取り組みで、核になりそうな住民の顔も見えてきており、今回、認知症の人も障がいのある人も、地域のつながりを広げていくことが安心して暮らせる地域につながることを伝える機会となった。(鶴山 芳子)

(本稿担当は、岡野貴代、髙橋望、鶴山芳子、長瀬純治、目﨑智恵子)