「地域助け合い基金」助成先報告

 相澤ミチ子(モモの会)

神奈川県川崎市中原区
その他

助成額

150,000円2020/10/01

助成⾦の活⽤内容

電話を受けることを重視したことにより、コロナウイルス感染の影響で外出が困難になった人たちが、自主的に電話をかけてくることで、不安や孤立感を解消してもらい、少しでもストレスを取り去ることで助け合いの一役を担っていく。多様な悩みを抱える高齢者(同居世帯、独居世帯問わず)、人間関係で悩む人たち、子育てに奮闘しているお母さんたち等、地域の幅広い人たちが、自己解決できず、一人で悶々とすることなく、電話で悩みを打ち明け、ざっくばらんに話をすることで心安らかに元気を取り戻してもらう。そのお手伝いをすることが根幹をなす活動となる。
助成金を受ける(主に助成金は電話通信料、電話台数の増加に活用)ことで、電話の受入れ体制が充実する。悩みや話の内容に対応が 困難である場合は、相談できる各専門の窓口を紹介する。高齢者向けには地域包括支援センター、区役所の担当部署、社会福祉協議会等に速やかに相談し、地域内での課題としてきちんと解決していくルーチンを構築していく。

活動報告

川崎市中原区で、様々な理由で家から出にくい方(体調不良、家に介護の必要な人がいる、話し相手がいないなど)、特に昨年からはコロナ禍になり、日常が失われてしまいましたので、自宅に籠らざるを得ない人々と、寂しい、眠れない、誰かと話をしたいなどストレスを溜めていらっしゃる思いを電話で話をすることで少しでも、ストレスの解消、気持ちを楽にして頂きたいと活動しています。

モモの会で使用している携帯電話は、転送機能を使用する為(代表が転送し会員は自宅で待機)、電話通信費は会の負担になっていますが、お陰様で通信費や携帯二台目(架け電専用)も購入することができ、有効に電話を活用でき、架電、受電、見守り電話など活動の幅を広げる事ができました。広報に関しても、会のチラシを初期は川崎市中原区中心に配架をお願いしておりましたが、中原区以外の全6区の地域包括支援センター、社協等に郵送、訪問、中原区役所の紹介で民生委員さんの集まりに出向き、皆さんへの周知を直接お願いする事ができました。(10か所)。川崎市政だよりの中原版でも紹介されました。

利用者は、体調を崩して外へ出かけられない、身体は元気だけど目が悪くなり、一人での外出困難、病気療養中、コロナの不安、ストレスで苦しむ50代、子育て中の親など。内容は、身近な人間関係の悩み、再就職にいく不安、小さい時の虐待で苦しんでいる、子供の受験、一人暮らしで寂しい。息子さんや娘さんからは、日中一人でいる親御さんへの見守り電話の依頼等、様々な方からの電話を受けたり、会から定期的(時間・曜日を決め)に掛ける見守り電話等を行っております。

皆さんから“顔が見えないので不安だったが話せて良かった”“丁寧に話を聞いてくれて有難う”“こんな相談でも受けてくれて嬉しい”、見守り電話を架けている方からは、“外に出られないので、気楽なおしゃべりは嬉しい”“中々人には話せない事を聞いて貰えてうれしい”“電話待っていたよ!”と言って下さると私達もとても嬉しい気持ちになり“お元気で、又来週!”という言葉が思わず出てしまいます。

最近は川崎市の中原区以外(多摩区、麻生区、宮前区、高津区、幸区、川崎区)、さいたま市、横浜市等から架けて下さる方が増えてきました。地域の情報(専門の相談機関、介護の相談所、体操教室や催し物)を紹介する事もあります。電話の場合、顔は見えませんが、継続していく内、信頼関係が持てて、お相手が自己肯定感が持てるようになってきた、地域へ繋がろうという意欲も出てきているのを知ると、遣り甲斐を感じることができます。養成講座により、会員は13名から16名に増え、活発に地元に働きかけてくれてます。

月平均 架電:40件、受電:33件  本当にありがとうございました。

今後の展開

モモの会は電話で傾聴を行っているボランティア団体です。人はたとえ年をとっても、身体が不自由になっても、人間としての尊厳は無くなりません。自分らしく精一杯生きて、いつの間にか年を取り、身体のあちこちに不具合が出てくるのも自然の現象です。その結果、一人暮らしになり、家族もバラバラになっていくのも必然の事です。その後に話し相手がいなくなるのは寂しいですね。そうなったら、私たちは生きてる価値がなくなるのでしょうか?

モモの会は皆さんと電話でお話をします。現在の事、昔の事を伺う中で、自分の人生まんざらでもなかったとか、自分の夢は実現できなかったが、自分はこれで良かったと自己肯定感が持てるなど、回想したり、懐かしんだりして、喜怒哀楽の感情を豊かに取り戻し、今の自分を受け入れ、毎日を新鮮な思いで過ごしていく事の大切さを共有できたら嬉しいです。未来へも明るい眼差しを向ける事ができると信じています。

モモの会への通話料金は無料です。自分の架けるのが面倒な方は、会の方からお電話致します。親御さんを心配な方は、日本全国どこへでもお電話致しますのでご遠慮なくご連絡ください。

電話番号080-6692-2475 曜日:月・火・水・金 時間:10時~12時半、13時~16時
(年末、年始休み。秘密厳守。気軽にお電話ください)

自己肯定感、自己理解ができ、他人へも優しさを持てるようになり、心身を病んでる人、障害のある人、ジェンダーへの理解、世界の人々への眼差しへと繋がるといいなと思います。日々明るい気持ちで、共に楽しく過ごせる街作りを目指してまいりますので、地域の皆様のご理解を宜しくお願いいたします。

添付資料