「地域助け合い基金」助成先報告

 西大寺北地区自主防災防犯会

奈良県奈良市
居場所見守り移動支援

助成額

150,000円2021/01/25

助成⾦の活⽤内容

最近コロナ禍の影響もあり、人と接する機会が少なくなり、引きこもりや会話がなくなったことで、軽度の認知症から進行した、足腰の機能低下など健康面に影響する事象が高齢者に見られている。新しいコミュニティの形成として人と接する機会、地域と接する機会を個々が負担を感じることなく、参加することができる畑作業を考えました。障がいがあってもなくても、高齢者でも同じ地域で生活する住民として、共に顔を知り、お互いが支え合える共生社会の実現に向けた地域繋がりのきっかけづくりの機会を提供することを目的としています。
当面の目標としては、月1回程度の集いと日常の手入れを参加者で手分けし行う。この時個々が負担を感じることがないよう配慮する。将来的には、参加者に共感を感じた人が、自由に参加できるような場を目指し、参加者がつながることで、大きな地域力を生み出せるようになればと思っています。

活動報告

・毎月第2土曜日を集いの日として設定し、集いの開催を自治会通じて広報を行った。
・畑を居場所として提供する事業に共感を持った方の協力を得て、畑を確保することができた。
・障がいを持った方も参加され、高齢者と共に汗を流し、草花を見ながらの会話を通じてそれぞれの事情を知るきっかけとなった。
・本集いを通じて、障がいを持った方が、地域の見守り活動に参加するきっかけとなった。
・高齢者と子どもたちが一緒になって植付要領を聞きながら植付作業を行った。
・畑に植え付けした植物を通じて防災+環境教育プログラムとして地域の高齢者から子供たちへ学習会を小学校で行った。
・地域活動や、防災活動へ参加を躊躇していた人が参加するようになった。

今後の展開

コロナ禍の中で、今まで取り組んでいた地域のつながりを維持することは難しくなってきている。今回afterコロナを見据え、日常生活の中で、つながれるツールとして畑事業を選び実証実験を進めてみました。「畑」をツールとして選択したことで次のような効果を得ることが出来ました。
①日常生活の中で参加しやすい環境なので地域の人が集まりやすく、共通の目的で集まっているので、自然と会話をすることができ、会話の中でお互いを知ることができる。
②畑作業という同じことを行うことで協力し合いながら、教え合いながらと人同士が関わる行動を行いやすく、自然とコミュニティが形成される。
③畑で栽培したものを使った別の作業を行うことで、異世代と関わるきっかけが生まれ、つながり以外にも技術継承を行うことができる。
④それぞれの立場で出来ることを行い、できたことで楽しさや達成感を感じることができる。それは、防災の中で役立つことで、それぞれの垣根を超えた助け合いを築くことができ、地域の防災力の維持、向上につながることが期待できる。

地域のコミュニティの継続、担い手の確保、災害時の隣近所の助け合い強化、環境問題と防災のつながり学習といったことが、今回の畑事業の中から生み出すことも出来ました。今後は、今回得られた結果から人のつながりだけでなく、関係するところとのつながりなど地域のつながりに関して深度化を図っていきたい。