「地域助け合い基金」助成先報告

認定NPO法人 神奈川県転倒予防医学研究会

神奈川県横浜市青葉区 ウェブサイト
居場所その他

助成額

150,000円2021/12/10

助成⾦の活⽤内容

転倒予防をキーワードに、独居や孤独な高齢者の居場所(転倒予防教室・他の人との会話の場及び自らの心と体のケアーの場)を通して、高齢者自身のロコモティブシンドロームやコロナフレイルの予防・改善に取り組んでいる。
現在の活動の中心は、地域ケアプラザと連合商店会の一部ですが、今後は、自治会・連合自治会などと連携を取っていきたいと考えている。また、最近は地元の大学のサッカー部が協力してくれ、スタッフとして活動してくれる機会も増えた。
これからは、参加者で体力に自信がついたらボランティアする側として参加してもらい、更にシルバー人材センターなどの活躍できる場で情報提供をし、独居や孤独な高齢者と出会ったら「転倒予防教室」の話しをしてもらえるような環境を作っていきたい。

活動報告

長引くコロナ禍で外出を控える高齢者がそのままこもってしまったり、コロナフレイルといわれる心身ともに弱った状態に陥ってしまうケースが多々見られた。今まで定期的にケアプラザに足を向けられていた方も、出かけること自体が億劫になり社会との接点をなくす方も増えた。まだ、社会的に不安な要素はあるが、コロナと共存しながら、特に心身の衰えを食い止める活動を担っている私たち団体が中心になって働きかけていかなければ、その影響は計り知れないと感じた。
当団体は、「転倒による寝たきり防止と健康寿命延伸」を目的に転倒予防体操運動を展開してきた。このノウハウを活かして一人でもより介護に頼らずに健康のまま過ごせるよう、ケアプラザの協力の元、高齢者の転倒予防に特化した体操をとりいれながら、横浜市の介護予防・生活支援サービスの一環として地域のセカンドスペース的な場を提供することを目指してきた。
今回は、この活動の広報のため、初めてケアプラザを飛び出して、地域で活動の説明をさせてもらえるイベント等を利用し、案内する機会を得た。初めての場所での広報活動は、なかなか足を止めていただけなったり、長く説明を聞いていただけなかったり、心に刺さるプレゼンテーションができなかった面はあるが、外部の他団体や地域各所との連携の必要性を改めて認識させられた。また、実際、地域民生委員の方、商店会、自治会などの前で発表する機会もいただけたことで、協力体制が構築されつつあることも今回の活動資金を得て広報活動に集中できた結果だと思う。
高齢者の中には、面白そうと即興味を示してもらえる方、逆に役職経験者で人に頼ることや高齢者扱いに戸惑いを見せる方など様々だが、参加している方、お手伝いするボランティアが心から楽しい、面白いと思ってもらえる企画を考え実践し継続することで、周囲の関心もついてくるものだとも思う。スタッフ側もいずれは参加者の立場になっていくので、自分たちが楽しんでいけることを考えていくという姿勢で取り組んでいきたい。まずは、スタッフから活動を楽しむこと、参加者と友人のような関係性を築けることを目標に大きなうねりとなる活動を続けていきたい。

今後の展開

地域の助け合いの基本はヒトです。そして、アイデアです。
どんなにいいサービスがあっても、それを動かしていくヒトがいないと回りません。
私たちの団体の強みは、気の知れたボランティアさん、スタッフがしっかりと自分の役を理解しこなしてくださることです。
そして、参加する高齢者の皆さんをお年寄り扱いしないこと。ですから、言葉も自然と、同じ目線からの声掛けになります。「○○なさってください」とか、「お願いします」という会話より、「一緒に○○しようよ!」や「おしえて~」など、距離が近いものとなっています。
また、最近の傾向として以前の参加者は圧倒的に女性陣が多かったのですが、今はその勢いに負けないほど男性陣も増え始めていることです。例えば、活動の一つ、毎週一回行う横浜市の介護予防・生活支援サービス補助事業「青葉GoGoクラブ」という会では、転倒予防体操をじっくり1時間行い、毎回レクリエーションと題した制作や音楽の時間、そしてお茶お菓子を頂きながらの楽しいおしゃべり時間という3部構成で活動します。男性は体操は積極的だけど、音楽時間は苦手という方が多いのですが、男性も楽しんでいただけるレクを考えるのが苦労するところでもあり、腕の見せ所でもあります。手品、デッサンならば楽しむ方が多いようです。でも、おしゃべりタイムになると女性パワーに飲まれます。男性がもっと参加できるレクを見出すことが目下のミッションです。
それでも、ボランティアさんたちはそんな参加者の動向をみながら、さりげなくそっとそばに寄って見えないパスをうまくつないでいらっしゃいます。頭が下がります。

ただ、今の私たちの不足している部分は若手の担い手不足です。どうしても、そこそこの年齢を経た経験豊かな仲間に頼ってしまいますが、この先のことを考えると少しづつ若返りを図っていくことが大切です。30代40代は自身の子育てに夢中の時期でしょうし、私たちも経験してきました。その時間を経て、親の介護を目の当たりにして、介護予防の大切さを実感するのです。
担い手のバトントスをうまく図れるよう、より広い年齢層の方に活動内容や存在を知ってもらい、ぜひ周りの準高齢者の方に進めていただきたい、そしてぜひ、お手伝いいただきたいと思っております。そして、私たちが凝り固まっているかもしれない視点に新しい風を吹かせてください。新たな化学反応が生まれるかもしれません。
ご連絡、ご意見お待ちしております!!

URL : https://k-tentou.jp/
Mail : tentou@happy.email.ne.jp

添付資料