「地域助け合い基金」助成先報告

 生活支援有償ボランティア団体「さわやか・しかまち」

長崎県佐世保市
見守り生活支援移動支援

助成額

150,000円2022/03/04

助成⾦の活⽤内容

活動の目的は、「自分たちの住むまちを、自分たちの手で、住み続けられるようにしたい」と、住民が主体となって令和3年12月1日組織を結成、生活支援を必要とする高齢者等に対し、地域における在宅生活支援の継続・自立支援を目的に、買い物や通院支援・家事支援の提供を行う事を目的としています。
助成金の活用については、鹿町町は長崎県最北部に位置し、2021年8月現在人口4,106人、高齢化率43.6%で、山々に囲まれた中山間地に人々は暮らしています。スーパーマーケットが廃業となったことで、買い物に不便を感じている人が多く、移動販売車が5地区の公民館(介護予防通いの場)に来ているが、一部しか対応できていない状況。この状況の課題解決に向けて、公共交通機関が通ってない地区及び高齢者等に対し、買い物外出支援と家事支援一体型を検討する事となった。まずは、本町全体で家事支援を必要とする高齢者等に対し令和3年12月から家事支援を実施しています。
地域とのつながりは、地域の社会福祉法人陽光長崎から空車両と燃料費の協力承諾が得られたことで、令和4年6月から、高齢者の一人暮らし・交通困難者・支援を必要としている方を対象に外出支援(買い物外出支援)を開始する事となります。また、この事業を実現するために、協議体(地域支え合い推進会議)の場で地域関係者への情報提供・事業を進める事の合意形成を行いました。
地域の支援協力者については、元看護士、元ケアマネ、元介護ヘルパーを中心に佐世保市の生活支援サポーター養成講座を全員が受講し、25人が協力会員として登録いただいています。
中山間地域において、将来にわたって地域住民が暮らし続けることができるよう必要な生活サービスの維持・確保をするために助成金の活用を行い、初期費用としてこの事業に充当したく申請を行うものです。

活動報告

・活動については、住民が主体となった生活支援(家事支援)と外出支援の一体型として令和3年12月1日、生活支援有償ボランティア団体「さわやか・しかまち」を発足しました。
・助成金を活用しての取組は、令和4年6月から、要支援1.2の方、独居の高齢者、及び支援を必要としている方に、鹿町福祉村(社会医療法人青洲会・社会福祉法人陽光長崎)から介護事業の空き時間に10人乗りのワゴン車を無償で貸与いただき、毎週水曜日自宅から目的地までの送迎と付添い支援を実施しています。
・利用者からは、自分の目で品物を選ぶことができる事や、人と交流が出来る事で楽しかったとか、付き添ってくれてありがとうという声を聞いています。この活動を行ったことで、歩くのが億劫な方が1カ月後には足取りも軽快に買物を楽しんでいる様子を見て、サポートする側として組織を立ち上げて本当に良かったなと切実に思っています。利用者にアンケートを実施した結果満足度は100%でした。
・地域とのつながりについては、鹿町地区のコミュニティーセンターだよりに生活支援有償ボランティア団体「さわやか・しかまち」を取り上げていただき、住民から利用したいとの問い合わせが来ている状況です。又、しかまち活性化施設「やすらぎ館」が週1回事務所兼窓口として会議室の一角を支援団体に貸していただけることとなり7月から「さわやか・しかまち」の窓口として利用しています。
・社会福祉法人・社会医療法人・企業を巻き込んで生活支援組織が動き始めました。これからも、地域の方々に支えられていることを忘れることなく地域に密着した組織として活動を継続していきます。

今後の展開

「生活支援有償ボランティア活動」に取り組んで思う事
鹿町地区では従来から地域の各団体による地域づくりに対する団体間の協調・協力体制が醸成されていました。
高齢化の前に、過疎化を経験したが必然的に「地域で支え合う」ことは日常的な行動として育まれていたのではないかと思います。
生活支援有償ボランティア団体「さわやか・しかまち」は鹿町町というこのような土地柄に支えられての発足でした。これから超高齢社会がさらに加速する事が予測されます。今後の課題として、需要に対してサービスの量と質を維持しながら提供出来る人員体制の確立、ボランティア活動を継続していく上においてモチベーション維持、受ける側と提供する側との価値観の共有「お陰様で・・・ありがとう」その一言に癒され生き甲斐を感じることを持続できるのか?又、現実的な問題として経費面をどう補っていくのか?これには固定コストさえ担保できれば継続は問題ないと考えます。スタートしましたが課題も山積しています。利他の修行は「今」始まったばかりです。地域の力を結集して生活支援の充実が図られるように維持・確保に努めて参ります。

添付資料