「地域助け合い基金」助成先報告

NPO法人 Small Step

神奈川県横浜市南区 ウェブサイト
居場所生活支援

助成額

150,000円2022/02/09

助成⾦の活⽤内容

この助成金を活用して、医療的ケア児や慢性疾患児が、集団生活に参加出来る場所を提供します。
当法人が運営する企業主導型保育事業「すもーるすてっぷ保育園」では、医療ケア児や慢性疾患児の保育を行っています。しかし、医療的ケア児等や慢性疾患児を持つ保護者は、子どもの介護を理由に就労していない方がほとんどです。就労をしていないと保育園の入園要件を満たすことができないので、就学前の集団生活に入ることができません。そこで、就労しない方でも利用できる「一時預かり保育」を、すもーるすてっぷ保育園の空きスペースで開始したいと思います。一時預かりの運営に関しては、児童育成協会から運営費が賄われるものの、「一時預かりスペース」の設置費用に関しては、補助がありません。そこで、今回この助成金を活用し、一時預かりスペースの設置工事を行わせていただきたいと考えています。一時預かりを開始することで、医療的ケア児や慢性疾患児を含むすべての子どもが、集団生活を体験できる場を提供すると共に、それぞれの子どものその後の進路を共に考え、支援していきたいと思います。

活動報告

当法人は、慢性疾患児が地域の中で自立できる環境を作ることを目的に活動しております。
「地域助け合い基金」の助成を頂き、定期で保育園に通うことが困難な慢性疾患児の、集団生活の場所として2022年2月より「一時預かり保育」を開始することが出来ました。助成金は一時預かり保育スペースの整備費に充てさせて頂きました。以前は、定期保育で通う園児がお休みをした日に、一時預かり保育でお預かりできるという不規則なお預かりしかできていない状態でしたが、「一時預かり保育」の枠を確定させることで、定期で通われていない子どもも、週のなかで決まった曜日・時間に通うことで生活リズムを作って、集団生活に参加できるようになりました。

成果としては、 
①自宅での子育てに悩む身体障害のある子ども一時預け場所として
②医療ケアや体調管理を必要とする子どもの定期保育に入る為の準備期間として
③体調が安定せず地域の園で通園が難しい慢性疾患児の、集団生活の場所として
また、慢性疾患児だけでなく、
④お仕事を探す間の子どもの保育場所として
⑤妊娠中、通院中の子どもの預かり場所として
利用して頂くことが出来ました。

<一時預かり保育利用状況> 2022年2月~2022年12月
●集団生活に慣れて、一時預かりから定期保育に移行した子ども6名
●慢性疾患のため、保育要件を満たさないため一時預かり利用している子ども3名
●他サービスとの併用で利用している子ども1名
定期保育に預けられないご家族や、地域の子育て支援場所に行くこともためらってしまうご家族など様々な家庭状況の方が、頼れる場所・サービスとして利用して頂けていると思っております。一時預かりを利用することから、ご家族交流会に参加して地域の子育てご家族との仲を築くことが出来たり、地域の利用できる子育て支援場所への利用にも繋がっています。地域の方々と連携することで、お家に引きこもりがちだったご家族の居場所を作ることが出来きました。

今後の展開

当法人は、必要とする方に、必要とする支援をお届けすることを今後も続けていきたいと思っております。
今年度、一時預かりを開始したことで、保育や居場所を必要としているご家族が多くいる事に気付きました。地域の団体さんや行政の方とお話する中でも、地域に隠れている子育てに悩むご家族は、コロナを期に増えてきているそうです。来年度は保育事業の幅を持たせて「定期一時保育」を開始していく計画です。定期保育要件を満たさないご家族にも定期保育と同じ保育を提供できるサービスになります。
また”疾患のことを地域の方に知って頂く”ご家族の交流会や研修会、講演会などのイベントを企画しております。地域の方たちに慢性疾患児のことを分かりやすく伝えていくことで、病気があるかたもない方も、地域の中で過ごしやすい環境を作っていきたいと思います。その為には、慢性疾患児ご家族だけでなく、地域の方のお気持ちも必要となってきます。
皆様お力添えをどうぞよろしくお願い致します。

添付資料