「地域助け合い基金」助成先報告

 中央区 とすっこ体操

佐賀県鳥栖市
居場所見守り

助成額

150,000円2022/03/16

助成⾦の活⽤内容

中央区は5町が合併して構成されており、高齢化率26.1%(鳥栖市23.8%)で5町のうち2町は高齢化率35%近くとなっている。中央区の世帯数においては、高齢者のみの世帯(老老・独居)は全体の29.0%で、5町のうち3町が30%を超え、1町では38%が高齢者のみの世帯となっている。このような状況の中、地域でつながりを持たない高齢者が多数存在するという課題が中央区座談会で挙げられた。
※人口はR3年6月時点でのデータを使用
「中央区 とすっこ体操」は前述の課題や中央区座談会の中で出た意見を基に、自主的に立ち上げる通いの場。回覧板などで「中央区 とすっこ体操」を地域住民に周知し、週に1回、定期的に開催して体操を行い、出来るだけ多くの高齢者の参加を促していく。中央区会館で「とすっこ体操」を開催することにより、主に地域にお住いの高齢者の健康維持と住民相互の連携強化、見守り体制の構築などを目的に活動していく。
実施会場の中央会館は、明治43年建築の福岡県女子師範学校の講堂を昭和38年に移築したもので、長年地域の皆様に親しまれ、交流拠点として利用されてきた。令和2年には、地域住民の協力で耐震補強など大改修を施し、より安心して利用できる公民館となった。この公民館の広いホールを利用し、コロナ禍でも感染対策に配慮し、ソーシャルディスタンスを確保しながら「とすっこ体操」を開催できると考えている。また、参加者が継続して楽しく交流を図れる憩いの場とするため、室内でもできるニチレクホール(室内ペタンク)も実施したいと考えています。

活動報告

私たちは、中央区の高齢者や一人暮らしの方の通いの場として、健康維持や地域の交流のために「中央区とすっこ体操」を立ち上げました。実施場所の中央区会館は明治43年福岡女子師範学校の講堂を昭和38年に移築したもので、長年地域の皆様に親しまれ、交流拠点として利用されていました。この中央区会館の広いホールを利用すれば、コロナ禍でもとすっこ体操を開催できると考え、会館を利用することにしました。また、開催に必要な初期設備は、助成金を活用させていただき、広いホールでもソーシャルディスタンスを保ちながら体操をすることができました。
中央区とすっこ体操は、毎週月曜日に約20名の参加で開催しています。4月から現在までほぼ毎週開催し、とすっこ体操に加えて、レクリエーションとして、室内ペタンクや佐賀弁ラジオ体操、お楽しみ会(リーフ作り)なども実施しています。実施回数は年間40回、参加者はのべ710人になりました。
また、ほかのイベントとコラボレーションもしています。今までに、まちづくりセンター主催のきずな塾、区の防火訓練、一人暮らし交流会と同時開催し、参加者も楽しまれるのはもちろん、新たな参加者の発掘の場となっています。
広報に関しては、中央区自治会の協力で毎月別紙チラシを全世帯に回覧しています。
その他、佐賀県の事業(1月・2月の水・日曜日、路線バス無料)を活用して、「わくわく温泉バスツアー」を生活支援コーディネーターの山﨑氏が企画され、中央区とすっこ体操のメンバー13人がツアーに参加しました。この企画は中央区の地域課題を鑑みて提案して下さり、行き先は中央区とすっこ体操の参加者で決めました。参加のみなさんはとても楽しまれ、また、「日頃とすっこ体操で顔は見るけど話しまではしない」という方々が「いろんな人とたくさん話が出来て良かった」という意見が多数ありました。とすっこ体操で何となく顔の見える関係は出来ていると思っていましたが、より深く交流でき、お互いを知り合えるいい機会となりました。これも、とすっこ体操がきっかけで企画・実行できた結果で、中央区の横のつながりがより強くなり、本当にとすっこ体操に取り組んで良かったと思っています。

今後の展開

中央区とすっこ体操を立ち上げ1年が経過し、参加者の皆さんから「楽しみにしてるから」や「来年も続けてくれるとやろう」とお礼や期待の言葉をいただいて、やってよかった、続けてよかったと思いました。もっともっと地域に根付いた活動と、ほかの市民活動団体との連携を進めて、地域のつながりを広げていきたいと考えています。
また、今後は、コロナ感染症が収束に向かうことを期待して、参加者を増やしていけるよう、とすっこ体操の後の取り組みや、ほかのイベントとコラボレーションを工夫して行っていこうと考えています。特に男性の参加者が少ないことが今後の課題です。また、継続的に実施していくことも必要です。
現在は、ゴミ出しの支援や一人暮らしの高齢者向けの朝食会と子どもの見守りを連携して活動できないかなど協議中です。

添付資料