「地域助け合い基金」助成先報告

一般社団法人 チーム森もり

埼玉県滑川町 ウェブサイト
居場所配食・会食その他

助成額

99,000円2022/11/22

助成⾦の活⽤内容

滑川町は、転入してくる子育て世帯が多いのですが、引っ越してきた方が地域の方とかかわる機会はあまりありません。子育て支援センターは乳幼児のみで、小学生以上の子どもが遊べる児童館のような居場所はなく、複合遊具のある大きな公園は町内にほとんどありません。駅周辺の住宅地のある地域では、子ども会もありません。「滑川町に、もっと子どもの遊び場がほしい。もっと家族の居場所がほしい。
もっと地域の方とともに子どもを育て合いたい。」との思いで、元教員や主婦の方、民生委員さん、地域のみなさんの協力のもと、チーム森もりを結成しました。
森もりハウスでは様々な『子どもの居場所づくり』を行っています。子どもたちと家族の居場所として、森もり食堂および森もり自習室を継続して実施していくために、助成金を申請させていただきました。

〇毎月第4日曜日に、滑川町に1つしかない子ども食堂『森もり食堂』を開催しています。森もり食堂は、コロナ対策として、場所をみなみ野集会所と森もりハウスの2か所に分けて開催し、小学生・乳幼児とその家族の合計40~50名が毎回参加しています。小学生のときから毎回来ていた子が、中学生になって、ボランティアとして参加してくれることもあります。また、当日は地域ボランティアの方が10名程度、参加してくれており、滑川町に引っ越してきたばかりの子育て世帯と、地域の方とのつながりをつくる、きっかけにもなっています。クリスマス会や楽しみタイムなど、季節のイベントもみんなで楽しみます。
コロナの感染状況により子ども食堂を中止するときには、お弁当配布や食材無料配布を実施しています。

〇毎月第2・第4日曜日には、無料の学習支援室として『森もり自習室』を行っています。予約不要で、小学生でも中学生でもだれでも参加できます。小学生が宿題をするだけでなく、中学生が定期テスト前に勉強をしたり、森もり自習室に置いてある問題集をコピーして苦手な部分を特訓したりしています。学習支援ボランティアには、元教員や塾講師の経験のある方が参加しています。森もり自習室と同じ時間帯に、『プレイルーム』としても森もりハウスを開放しているので、乳幼児のお子様や小学生、家族が気軽に遊べる居場所になっています。参加人数は少ないのですが、毎回来てくれている子どももいるので、自習室およびプレイルームも子どもの居場所として今後も継続していきたいと思います。

活動報告

令和4年度12月~3月まで、助成金を活用させていただき、『森もり食堂(子ども食堂)』では延べ128名の方が参加してくれました(内訳:子ども延べ66名・大人延べ62名)。コロナ対策として、アルコールの消毒だけでなく、会食の会場を分けたり、お弁当配布にしたり、工夫しながら実施しました。森もり食堂で行った12月のクリスマス会では、ピアノ演奏と絵本の読み聞かせの先生をお招きして、みんなで楽しく過ごすことができました。12月は、会食ではなくお弁当配布だったのですが、タンドリーチキンと可愛いトナカイのケーキが大好評でした。1月はオムライスで、小学生のみ会食としました。子どもたちのお目当ては、旬のイチゴです。余ったイチゴは『じゃんけん大会』して、勝った人が食べました。2月は、インフルエンザが地域の小学校で大流行してしまったので、やむを得ず中止とさせていただきましたが、3月にはまたみんなで食べることができました。3月のちらし寿司は、たくさんの子どもたちが何度もお代わりしてくれて、「シラスが好き!」「フルーツポンチの色がきれいだった」「みんなでゲームできて楽しかった」などの声を聴くことができました。久々の会食なので、みんなで一緒に食べることの喜びを改めて感じました。保護者の方とも、地域の小学校のことや子育ての悩みなどを共有でき、子どもだけでなく、家族の居場所として必要とされているように感じました。
毎月2回実施している『森もり自習室・プレイルーム』は、12月~3月までで、延べ16名が参加してくれました。12月にはコロナ、2月にはインフルエンザで中止になることもありましたが、毎回参加してくれる子もいます。だれでも来られる『子どもの居場所』として、勉強・宿題をしたり、遊んだり、それぞれが自由に過ごしています。助成金を活用して、中学生用の参考書(英語・数学)を購入したので、もっと中学生にも利用してもらえればと思います。『森もり自習室』は、塾に行っていても行っていなくても、だれでも勉強できる場として、アピールしていきたいです。
また、ボランティアとして、地域の方や高校生、大学生も参加してくれました。地元の小中学校を卒業したお兄さん・お姉さんから、「私のころはこうだった」「〇〇先生、知ってる?」などの話を聞き、小学生の子どもたちは面白そうでした。身近な高校生や大学生が子どもたちのロールモデルとなり、地域の大人の方が保護者の方と繋がっていく様子を見て、多世代でつながることができる『子ども食堂』の意義を強く感じました。

各回の詳細の報告書は、森もりハウスのホームページ
【活動の様子(森もり食堂・イベント)】に載せています。

https://team-morimori.localinfo.jp/pages/2831235/blog

今後の展開

チーム森もりの活動は、地域の方のご協力で成り立っています。地域の方から、毎回お野菜やお米などをいただいたり、イベントに協力していただいたり、ボランティアとして参加していただいたりしています。活動拠点である『森もりハウス』は、滑川町の住宅地の真ん中にあり、二軒隣りのみなみ野集会所も併用して活動しています。子どもたちの声が住宅地に響くこともありますが、「地域のみんなと、お互いが気持ちよく生活していくためにはどうしたらいいか」を子どもたちで話し合い、地域の方にできるだけご迷惑にならないように、森もりハウスでの過ごし方のルール作りをしています。今後も、『子どもと家族の居場所』として近隣の方にご理解とご協力をいただけるように努めています。
また、地域の皆さんとともに子育てをしていきたいという思いから、もっと多くの方にボランティアやイベントに参加してもらいたいと考えています。滑川町には「子育てのために引っ越してきた」という家族がたくさんいます。しかしながら、地域に子ども会はなく、子育て世帯は新しく開発された住宅地に集中しており、子育て世帯と元々地域に住んでいた方とのつながりをもつ機会はあまりありません。森もり食堂を通して、子どもと家族の居場所を作るだけでなく、地域の方がボランティアとして参加してくださることで、多世代でのつながりをつくれたらと考えています。地域の方にとっても、森もりハウスで子どもたちと触れ合うことで「ほっとできる場所」になれたらうれしいです。

添付資料