「地域助け合い基金」助成先報告

 助け合いクラブ「さんさん山王森」

東京都武蔵村山市
その他

助成額

150,000円2023/01/16

助成⾦の活⽤内容

山王森公園を中心とした三ツ藤三丁目と残堀五丁目(”山王森公園地区”と呼ぶ)でのアンケートによると住民同士の助け合い活動の必要性を確認できました。したがって、助け合いクラブ「さんさん山王森」を結成しました。
この地区は4つの自治会にまたがっていますが、全世帯の自治会加入率は1割に満たない状況にあります。また、残念なことに集会所がないので「お互いさまサロン」もありませんが、「生活支援の助け合い活動」を立ち上げることにしました。そのためには住民同士の交流や繋がりを深めることが必要と考え、山王森公園で毎月イベントを開催することにしました。
助け合い活動では、介護保険が適用できない普段の生活での困り事を支援することから始めます。高齢者の困り事が主になります。今、手助けしている支援者も助けてもらう側になって、次の世代の支援者に助けられるかも知れません。この助け合い活動のシステムは出来上がって終わりではなく、その後も次々の世代に引き継がれることが必要です。そのためにはこのようなシステムの大切さを知り、継続されることの必要性を広く知っていただくべきと考えます。
したがって現在、私たちが山王森公園で開催している世代間交流に寄与するイベントは続けられるべきと考えます。「助け合いの地域づくり」を全世代の協働で実現し、いつまでも住み続けたい地区にしたいものです。

生活支援助け合い活動の立上げと世代間交流のためのイベント開催を容易にするために助成金を活用すべく、応募しました。

活動報告

山王森公園を中心とした三ツ藤三丁目と残堀五丁目(山王森地区と呼ぶ)は4つの自治会にまたがっていますが、全世帯の自治会加入率は1割にも満たない状態です。さらに残念なことに集会所等もありません。そういう地域事情があることから住民への助け合い活動を始めるには、住民同士の交流や繋がりを深めることから手がけました。そのために山王森公園でイベントを開催しようと宿自治会からテーブルやイス等を借用し(有料)、運んでいましたが大変でした。貴財団の助成金でテーブル、イスだけでなくテント等も購入でき、イベント開催の準備・後片付けが楽になり、借用費用も不要になりました。ただし、現在はこれらの物品を個人宅に置いているので、公園の近くに物置を確保できるようになることを願っています。さらには、地区内に集会所等が無いので雨天時にはイベントを中止または延期しなければなりません。イベント開催が天気に左右されることなく、公園でも室内でも行えるようになることを望んでいます。
⇒ 地区内に良好な空き家があって、利用可能なら他の団体(例えば「お互いさまサロン」や「子ども食堂」など)とシェアし、市からの借用に関する補助金があれば前述の課題も解決しそうです。

2023年4月から助け合い支援活動を開始したので、イベントは毎月ではなく年間8回の開催としました。具体的には、次の通りです(関連のポスターを資料として転送します)。
・4月の鯉のぼり作りは公園の子どもだけでなく、山王森児童館の学童にも協力を得て行っています。
・作った鯉を5月には近くの残堀川の上になびかせます。川べりを散歩する人に好評です。
・5月と10月には、フリーマーケットを開き、使わなくなった物を有効活用していただいています。ここでは高齢者だけでなく子連れで来る人たちもあり、話が弾んでいます。
・7月の七夕飾りでは山王森児童館の学童の協力も得て、8月初めの七夕天体観望会とともに楽しんでいただいています。
・12月の正月昔遊びでは、凧作り・凧揚げや郷土かるたを喜々として親子で遊んでいます。
・3月の防災まつりでは、消防士による消火器・AED・人工呼吸の訓練を家族ぐるみで受けている方々も
 います。市の防災安全課からいただいた期限切れ間近の非常食を配布しています。

イベント開催は2022年3月の防災まつり以来、まる2年行っています。イベント告知のポスターやチラシでも助け合い支援活動の周知に努めています。高齢者だけでなく、次世代の住民にも活動への理解をいただき、活動が末永く続くことを願っています。

2023年4月から開始した助け合い支援活動は、当初は利用依頼が少なく心配しました。6月くらいから増え、暑い夏には控えめになり。涼しくなった秋には盛り返しました。活動への理解と信頼が増したようで、年間活動の見通しをもてるようになりました。実施した支援は現在、28回です。支援の内容としては、草取りと樹木の剪定が多い。その他には、木工修理やペンキ塗り、パソコンやスマホの使用説明などがありました。

現在、助け合いクラブ「さんさん山王森」の利用会員は26名、協力会員は16名です。利用リピーターが増えると同時に、新しく利用会員が入ることを願っています。広報、宣伝は続けますが、やはり利用した会員による口伝えが最も説得力があり、効果的な宣伝であり、重要と考えています。

今後の展開

(1) 鯉のぼりを残堀川の上に掲げる際には、北多摩北部建設事務所の許可を必要とします。私たちの団体は「テラス護岸等一日利用制度」の適用で、準備・片づけを含んで3日間しか認められていません。しかし、川べりを散歩する人たちからは、「瑞穂町のように1か月以上掲げられないの?」と聞かれます。瑞穂町の鯉のぼりは町が主催のようです。上記事務所からも我が団体と市との関係を詳しく聞かれました。
⇒産業観光課に後援をいただけないかと要望することを考えています。

(2) 家庭で眠っている鯉のぼりを貸していただき残堀川に掲げませんか、という告知を2月1日号の市報に載せました。現在、2軒から鯉と吹き流しの提供がありました。 ⇒鯉のぼりをお貸し願います。

(3) 困りごとを抱える住民を支援する助け合いクラブ「さんさん山王森」の宣伝のためにポスターを地区に掲示しています。掲示板には山王森公園でのイベント開催ポスターを貼り、イベントのないときには我が団体の活動内容ポスターを掲示しています。助け合い支援活動の協力会員の郵便受けには「協力会員」のステッカーを貼ってあります。どうぞ、気軽にご相談ください。

(4) 助け合い支援活動の開始当初に西部地域包括支援センターから、「区域外だけど支援可能ですか?」との問い合わせがあり、「それほど遠くないので支援可能です」と回答しました。当方としては支援事例を増やせて有難いことですが、本来はその地域にも助け合い支援団体が結成されるのが望ましいです。地域包括支援センターと共に団体立ち上げに本会も協力します。
介護予防「お互いさまサロン」の必要性は認めつつ、サロンに歩いていけない、困り事をもつ方々を助け合い支援する団体は重要です。その団体が70とは言わないが、まずは10団体の結成を期待します。

(5)「助け合いの地域づくり」において最重要なことは防災であり、災害時の避難援助だと考えます。そのために地区内における消火器・AED・公衆電話の位置を示す防災マップを作成して、住民に提供します。

(6) 以下は検討中ですが、災害時の避難援助のために一人住まいの高齢者のマップを作成したい(このデータは市からは提供されない)。各協力会員の近くに高齢者のみでお住いのデータを代表に知らせていただく(代表は厳重に管理)。各協力会員はその高齢者をさりげなく見守り、夜に電灯がつくか、雨戸の開閉があるか等に気を付けます。

添付資料