「地域助け合い基金」助成先報告

【個人】 林 浩靖

富山県高岡市
居場所その他

助成額

109,000円2023/03/09

助成⾦の活⽤内容

認知症者本人同士が楽しめる場を生活支援コーディネーターとともに提供し、楽しい時間を過ごしていただくとともに認知症者の閉じこもり予防を目的としたい。また、介護者は介護者同士で普段の介護に関する悩みについて皆に聞いてもらったり、ほかの介護者の介護方法について学んだりするとともに、認知症看護認定看護師からのアドバイスを受ける場を提供することで、新たな介護方法の発見や会合いの場となることを目的とする。

活動報告

今回5回の活動を行った。すべての活動に関して市役所高齢介護課や地域包括支援センターにパンフレットを持参し、参加者の呼びかけの協力を得た。参加者には認知症本人や介護する家族が参加された。多くの方が参加される時もあったが、参加者が少なかった時もあった。しかし、毎回新規で参加される方がおり、介護をされる方々からは「誰に相談をすればよいのかわからなくて・・・、ここにきて話を聞いてもらえるだけでもうれしかった」とおっしゃる方や、もともと介護をされていた介護者の方が、新規で参加される介護者に対して具体的に自分がどのように介護したのか説明していた。最後には手を取り合って「一緒にがんばろー」とお互いが勇気をもらいあっていたところがとても良かったと思われた。

また、介護者の会とともにおむつ会社やセレモニーホールの方をお招きし介護で困っている方が多い排泄の問題や、認知症者の意思やお葬式のことなどについて研修を行った。第4回ではZOOMではあるがユマニチュードインストラクターの方から認知症者への介護方法を学んだり、参加者は多くの知識を得ることができたと思われる。

第2回、第3回では、高岡市と地域包括支援センターと協力をし、認知症者に好きなことを楽しんでもらう(具体的には、テレビゲームや折り紙、散歩をしたりその時にやりたいことを選択する)活動と同時に、介護者は介護者のみで集まり介護での困りごとを話し合った。介護者の方々からは「楽しく気長に、と思っている」「『ありがとう』と声掛けするようにしたい」「一人一人の対応が違うことが分かった」「認知症の人も助けを身近な人に求めている。その行動に優しく反応してあげることが大切」と参加後に話していた。参加者にアンケートを問うたところ、全員が「良かった」「大変良かった」に〇をつけていた。認知症本人たちの表情もとてもよく、よい時間を作ることができたのではないかと感じた。

参加者が多く集まるかどうか不安があったが、参加者数のみを気にするのではなく、たった一人でもよいので不安が軽減できるような活動ができればと考えるようになった。また、2回、3回は市役所職員、地域包括支援センター職員が多数参加されたため事故も起きず楽しい時間を作ることができたが、このような活動を行うためには多くの協力者が必要である。このような協力者をどのように集めるかが大きな課題である。

今後の展開

今年度5回認知症の人と介護者の会を開催した。数回アンケートを取ったが多くの方から「楽しかった」「良かった」という意見が聞かれている。このような活動は今後も継続が必要だと思われるので、地域のためにも多くの方にご協力を得ながら来年度も継続する予定である。

添付資料