「地域助け合い基金」助成先報告
調布地区ささえあい隊
東京都青梅市
助成額
68,000円(2024/02/14)助成⾦の活⽤内容
本活動は、東京都青梅市の調布地区住民同士が、身近な困りごとを有償ボランティア活動でお助けすることにより、住民が住み慣れた地域で安心した生活が送れるよう、高齢者福祉の増進を目的として行います。
近年、青梅市内では、「有償ヘルパーを頼むほどではないが、ちょっとしたことを手助けしてほしい」といった高齢者のニーズがあると考えます。また、有償ヘルパーを頼むとしても、制度上対象にならない内容であると、制度を利用できないケースも少なくありません。さらに、このようなニーズは、近隣住民同士の自発的な助け合いによりカバーされてきたという歴史がありますが、独居高齢者の増加や、住民同士の関係の希薄化により、対応ができなくなっていると考えます。
そういった、高齢者のニーズや制度でカバーしきれない活動内容に対し、支援を行うことができるのが、本活動だと考えます。身近に困った人がいれば助け合うという趣旨の本活動を実施することにより、前述した目的だけでなく、住民同士のコミュニケーションの増加の一助になると考えます。
しかし、このような活動を行い、広く利用していただくためには、広範囲に活動の周知を行うことが必要と考えます。そして、周知のためには、チラシを作成し、大量に印刷・配布することや、腕章・名札をつけることによる活動のアピール、受付等のスムーズな事務処理が必要となります。
そのため、本助成金を申請し、承認いただいたあかつきには、このような広報活動に活用させていただきたいと考えます。
活動報告
本会は、東京都青梅市の第二層協議体「たまりば」において設立し、庭の草木の水やりや、話し相手、買い物代行等を行ってきました。設立当初、依頼件数は少ない印象でしたが、徐々に増えていきました。今では、継続的に依頼をされる利用者の方もいます。地域では、家族が遠方に住んでいる等の理由で周囲に頼れる人がいない、または体調が悪いが業者を呼んでやってもらうほどのことではない「ちょっとした困りごと」を抱えている方がいます。本会の活動により、そのような制度の隙間にいるような方々に対して支援を行うことができました。また、「たまりば」は青梅市内の複数の地区を対象としているため、広域的な支援を行っていることも強みです。
活動を進めるうえでの苦労としては、依頼者のニーズが、本会のできることと合わない、または判断に迷うケースがあることです。例えば、「保険証を渡すので、病院に薬を取りにいってほしい」という依頼があった時には、「個人情報が記載されている保険証を預かってよいのか」と議論になり、結局お断りすることになりました。このように、今後、様々な依頼が来ることが予想されます。それらに対し、どのように対応していくかが今後の課題となります。
今後の展開
本会の活動により、「業者に頼むほどではないが困っていること」に対応することが可能です。今後は、本会の活動をより周知し、多くの方々に利用していただきたいと考えています。また、協力員の方もさらに多く募集し、近年失われつつある「隣近所のつながり」「お互い様の精神」を復活させていきたいと考えています。さらに、この活動が広がることにより、地域全体に「ささえあい」の輪が広がってほしいと考えます。