「地域助け合い基金」助成先報告
NPO法人 体験ひろば☆こどもスペース四日市
三重県四日市市


助成額
150,000円(2024/04/08)助成⾦の活⽤内容
■助成金の活用先
・外国人家庭の乳幼児一時保育(保育を行なうスタッフへの謝礼金、場所代など)
■外国人家庭の乳幼児一時保育の具体的内容
・外国人家庭の親が日本語教育を受けている時間、当団体の「居場所」で未就園児の一時保育をする。子どもを預かることで、親が安心して学習を続けられるよう支援する。なお、本活動は2023年度から既に実施している(補助金・助成金の利用実績なし)。
・対象は、地域で日本語を勉強する場「国際共生サロン」(四日市市国際交流課主管)で日本語を学ぶ外国人家庭。国際共生サロンから当団体に利用希望者の紹介が随時あるなど、国際共生サロンと連携して活動している。
■活動の背景・目的
・四日市市の外国人集住地域(笹川団地)では、人口の17.5%が外国人である(2023年度現在)。日本語学習の必要性がありながら、乳幼児を育てている家庭では学習が困難な外国人家庭も増えている。
・当団体は事業活動の中で、こうした外国人家庭が直面する困難に触れる機会が増え、支援の必要性を強く認識している。そこで、外国人の親の日本語学習の機会を確保するとともに、地域とのつながりを作ることで、外国人家庭のエンパワーメント及び社会参加機会を保障できると考え、居場所で当該活動を実施している。
■活動の特長
・保育は当団体の「居場所」で行なう。居場所は親子が集まる場であるため、外国人家庭の乳幼児が、日本語での会話に自然と接したり、家庭外の人間関係・地域社会との関わりを持つことができる。また居場所利用者にとっても多様性への理解を深め、自身の生き方を豊かなものにすることができる。
・保育を通して信頼関係を構築し、利用が終了した後も継続的に関わりを持てるようになる。
活動報告
◎保育ボランティアオリエンテーションの開催
当団体は子どもの権利を大切にした活動に長年とりくんでいます。子育て支援においても子どもの主体を大切にした関わりをもてるよう努めています。
貴財団の助成金をいただき、保育にかかわる登録ボランティアの皆さん(約20人)と理念を共有するために年度当初のオリエンテーションを開催いたしました。オリエンテーションでは、四日市市の外国人家庭の子育ての状況などについても説明し、この事業の意義を伝えることができました。
◎四日市市多文化共生サロンなどへの働きかけ
日本語学習のために保育を希望される方を紹介していただくために、毎月共生サロンを訪問しました。また、共生サロンだけでなく国際交流センターや地域で日本学習の場を提供しているサークルにも周知しました。
1年間働きかけを続けましたが、残念ながら本年度は保育希望の方はおられませんでした。しかし、継続的な訪問を通じて地域の外国人の方の生活や共生サロンに集う子どもたちの状況を知ることができました。
◎たぶんかカフェ「みんなで子育てに関するお話をしましょう」(四日市市多文化共生サロン主催)での保育支援
多文化共生サロンとのつながりをつくる中から、サロン主催の子育て支援・多文化交流事業の保育支援を行うことになりました。この事業は、様々な国籍の保護者が子育てについての困りごとを話す中で、各々の価値観を知り交流することが目的です。
当団体が担当した保育の場では、乳児~小学生まで様々な国籍の子ども12人をお預かりしました。
保育の場自体も子ども同士の交流の機会であり、保育ボランティアにとっても楽しく新鮮な出会いの場となりました。
今後の展開
当団体は、「子どもの権利」を大切に、四日市市で30年以上に渡り活動をしています。
あそびを中心にした体験事業、生の舞台芸術に触れる文化芸術体験など赤ちゃんから青年まですべての年齢の子どもたちを対象にした体験事業、親も子も共に自立し自分らしく生きていくための子育て支援事業を行っています。
スタッフやボランティアは、中学生~シニア世代まで、年齢も性別も様々。誰もが、子どもと共に育つ人として自分らしくあることを大切に、生き生きと活動しています。
四日市市波木町の丘の上に建つ事務所は、「みんなの居場所」として地域のみなさんに開放しています。
まずは事務所にお立ち寄りいただき、ぜひ私たちの活動にご参加ください。