「地域助け合い基金」助成先報告
さくらんぼ食堂
茨城県つくば市

助成額
150,000円(2024/03/14)助成⾦の活⽤内容
2023年一カ月間、つくば市青い羽根学習会(生活保護・就学援助者対象に市が実施している無料塾)松塚教室(日立市のNPO法人 with you)へボランティアスタッフとして参加した。
塾に通う子供達は、17時半から20時半の間で学習を行っている。小学生は直接学童保育から、中学生は部活動終了後、塾へとやってくる子がほとんどである。保護者もひとり親・共働き世帯が多く、帰宅してもすぐ食事がとれなかったり、1 人で食事をしている子もいるという話を耳にした。そんな子供達に温かい食事と、ボランティアスタッフと談笑しながら食事をする場を提供したい思いで立ち上げを決断した。
しかし、つくば市からは特定の人を対象にした食堂では助成が受けられないとのこと。多少の食費の補助は with you より出して頂けることになったが、立ち上げに必要な資金の当てがなく困っていた。そこで生活支援コーディネーターの宮川氏より、こちらの基金のお話を頂き応募することとなった。
この基金は、立ち上げ経費として調理に関わる物品の購入・ボランティアの保険・衛生環境を整える事、初年度の食費として活用させて頂きたい。
活動報告
青い羽根学習会への食事の提供は5月からスタートする予定であったが、物品、スタッフの準備も整ったため、3月のプレオープン~8月迄は毎月1回開催。9月~本年2月迄は月2回、3月は1回。合計19回開催しました。子供達への食事の提供も会を重ねるごとに、配膳・下膳の手伝いもしてくれるようになりました。「ごちそうさまでした。美味しかった。今度は○○にして。」等とリクエストも来るようになり、学習会の先生からも「子供達、毎回楽しみにしているんですよ。」と嬉しい声を聞くことができ、私達の励みとなっています。食費については、学習会を担当している、With youより支給され、調味料など一部の食費は貴団体からの助成金を使わせて頂きました。
そこで、運営スタッフで学習会の食費としていた予算を活用し、活動を広げられないかと話し合いました。
私達の住む栄地区も最近、宅地開発が進み、新しい住民が増えたこと、それに伴い核家族の世帯の増加、1人暮らしの高齢者も増えているのを感じていました。栄地区にはそんな方々が交流できる場がありませんでした。そこで世代を超えて地域の方々が交流できる場所を作りたいとの思いで、貴財団に相談し、6月より毎月1回、さくらんぼみんなの食堂をスタートさせました。6月~3月迄、全9回(11月は竹園ひろば・吾妻みんなの食堂・つくばキッズファームと合同)開催し、大人160名・子供139名、合計299名の参加があり、食事は283食提供しました。
みんなの食堂では子育て世代(特に小学校低学年~未就学児を持つ家族))の参加が多く見られました。又、ご近所の一人暮らしの高齢の方も「毎回楽しみにしている。」と足を運んでくれるようになりました。この1年間で赤ちゃんからお年寄りまで多くの世代が集う場となってきました。そこから、お母さん同士が顔見知りになり、さくらんぼ以外でも交流を持つようになった、とのお話も聞きました。まさに、人と人を繋ぐ場にもなっているのを実感しています。
月1回の食堂の他にも、7月に栄市街地活性化協議会主催の桜マルシェでレモネードの提供と子供プールの実施。11月には市の文化際でのっぺい汁(地元の郷土料理)の無料試食会を行い、児童館祭りのお手伝いに参加、地元の農家さんや市民の皆さんにさくらんぼ食堂の活動を紹介することが出来ました。
市内の団体との繋がりとしては、ボランティアスタッフとしてお世話になった「竹園ひろば」さん、同時期に立ち上げを行った「吾妻みんなの食堂」さんには、運営に関するアドバイスや、寄付食材の情報を頂きました。つくば子ども支援ネットさん、つくばキッズファームさんからは、食材の寄付を年間通して支援して頂きました。
活動を行っていくうえで課題となっているのは、ボランティアスタッフの確保です。現在、運営スタッフが4名、ボランティアスタッフが4名で活動しています。皆さん現役で仕事もしているため、開催当日の人数確保が難しい場合もあります。そこで、参加者の方々に食事の配膳や下膳、食器洗い、会場の準備,後片付けの協力を呼びかけ、参加してもらえるような取り組みを始めました。さくらんぼ食堂は参加者とさくらんぼのスタッフと共に作る交流の場にしていきたいと思っています。
又、「竹園ひろば」「吾妻みんなの食堂」とも連携を図り、横の繋がりも強化していけたらと思います。
今後の展開
コロナ禍を経て、集い、共に食事をし、話したり、笑ったりすることの大切さを知りました。コロナが収まった現在も、地域のお祭りや、子供会の行事などが縮小されたり、実施されなくなったりと、交流の場が減ってきたように感じます。
そこでさくらんぼ食堂は「おいしいね」食べて、話して、笑いあい、そして繋がろう!を理念に活動をしております。
この1年間で赤ちゃんから高齢者の方々まで幅広い世代の参加があり、そこから新たな繋がりが生まれ、さくらんぼを起点に交流の輪が広がっているのを感じられるようなりました。
生活支援コーディネーターの宮川氏は市内で活動するボランティア団体の方々を広く知っているので、さくらんぼの活動を紹介して頂き、他の団体とも繋がり、食品の寄付やイベントの開催の依頼をお願いするなど、新たな繋がりが広がっていければと思います。
又、参加者の中からも、得意な事やアイディアを出してもらい、ただ食事をするだけの食堂ではなく、参加者・スタッフみんなでさくらんぼ食堂を作り上げていきたいと思っています。
まだまだ発展途上の私達ですが、是非、こんなこと協力できますという方はご連絡ください。
連絡先
sakuranbo.table@gmail.com さくらんぼ食堂 代表 四位 昌子
活動の様子などは、さくらんぼ食堂のインスタグラムをご覧ください。