「地域助け合い基金」助成先報告
中曽根地域ささえあい会議
埼玉県吉川市

助成額
150,000円(2024/04/19)助成⾦の活⽤内容
1.「中曽根たすけあいの会」の活動充実を目指すため、器具の購入及びPR活動のため
申請理由
この会を立ち上げ、まだ1年にも満たないです。たすけあいの依頼は、当初予想していたごみ出し、散歩の付き添い等はほとんど無く、一人暮らしの高齢者から、重労働の作業(樹木の伐採・草取り)の依頼です。
このような依頼に応えるには、依頼者やサポーターの持っている道具では不足であり、またサポーターも高齢者のため電動ノコギリ等を購入し、作業負担の軽減、効率を上げる必要があると感じています。
また、サポーターは現在16名。若手にも入って欲しくて募集をかけますが、なかなか集まらない現状です。
このため、この会を、もっと幅広い層の地域住民に知ってもらうため、新たに名入りのユニフォーム(Tシャツ・ジャンバー)を作り、活動時に着ることでPRをしていきたいです。またこの会について住民への浸透を図るため、PR紙を作成する費用に活用したいと考えています。
2. 「あじさい広場」の楽しみに、「ボッチャ一式」の購入
申請理由
この広場は、毎回30名を超えて集い、イベント・昼食等で賑やかに楽しみ、話に花が咲く住民の居場所として立ち上げました。
イベントではオカリナやお琴、尺八と太鼓の演奏、また手品やトランプ大会など様々な企画をしています。最近では、高齢者が気軽に楽しめる「ボッチャ」が人気であり、道具を社会福祉協議会からその都度借用しています。
この広場は、参加者から参加費を集め、また社会福祉協議会の「ふれあい・いきいきサロン助成金」を申請し、3ヶ月に一度いただいて運営していますが、毎回の会場費(暖房、ガス代含む)、昼食等の費用で精一杯の現状です。
ボッチャ一式を購入し、いつでも体と頭を動かし、交流活動をより楽しめるようにしたいと考えています。
活動報告
吉川市の人口は、令和6年7月1日時点で72,513人です。その内65歳以上の高齢化率は24.1%です。また、中曽根地区は2,307人で高齢化率は26.7%です。一人暮らしの人や夫婦二人暮らしの人達が増えています。このような現状の中で、私達は平成31年3月に「中曽根地域ささえあい会議」(以下ささえあい会議)を立ち上げ、『中曽根地区に住む高齢者一人ひとりが、住み慣れた地域で自分らしく暮らしが出来るように、住みやすい地域づくりをめざすこと』を目的に様々な活動に取り組んできました。
特に、地域住民が自由に参加しお互いに知り合い楽しむ、みんなの「居場所」づくり、そして暮らしの中で“小さな困りごと”を“お互い様の気持ち”で支え合い助け合うという【小さな助け合いの会】に発展させていきたいと考え、まず居場所になる「あじさい広場」をR4年7月に立ち上げました。その翌年に「中曽根たすけあいの会」を立ち上げ、今回貴基金を活用させていただきました。
1.助成金の活用
(1)「中曽根たすけあいの会」活動充実のため、器具の購入及びPR活動に活用
①助成金を頂いて大変有難かったことは、背中に「中曽根たすけあいの会」と入れたユニフォーム(Tシャツとジャンバー)を揃えられたことです。作業中に通る人からの声かけや励ましもあり、晴れがましい気持ちにさせてくれます。今後の新人サポーターにも渡すことができます。
②「中曽根たすけあいの会」の「生活支援」の実態は、庭木の伐採4件、草取り3件、木材整理1件、エアコンフィルター掃除1件、買い物代行1件(6年度)で、まだまだ少ない実情です。
住民に活動の様子(移動支援含む)を知らせるため「中曽根たすけあいニュース1号」「ニュース2号」を作成し、自治会の掲示板に掲示しました。が、あまり反応がなく、もっと住民に手に取って読んで貰おう、また勤めている若者にも活動を知らせ、今後に繋げようと「ニュース2号改訂版」を作成し、この4月に回覧板で住民にPRしました。今後多くの反応があることを期待しているところです。
(2)「あじさい広場」活動を豊かにするため、「ボッチャを購入」に活用
「あじさい広場」は、毎回30人以上の人達が集まってきます。貴基金でボッチャ一式を購入できたので、賞品を用意しチーム形式で楽しんでいます。今年度の目新しい取組みは、地域包括支援センターと連携し「人生会議」を行い今後の自分と対峙したり、「歯周病予防」、「特殊詐欺」の話を取り入れたり、楽しむだけでなく学習する場も実施できたことです。
2.今年度の発展「移動支援」の誕生
「ささえあい会議」の話合いの中で、長年の課題になっていた「移動支援」について、令和6年7月から始めることができました。従って「中曽根たすけあいの会」の中に「生活援助」と「移動支援」の二つが誕生した訳です。
「移動支援」は、市が購入している車を借用できる情報は承知していましたが、運転手の問題(会議のメンバーは高齢者多数)で取り組めていませんでした。そこに2名の若手が名乗り出て下さり、皆でシステムを話合いで作成(曜日・時間・行先・金額等)、市からの補助金を年度途中で申請し開始しました。
私達の移動支援の特徴は、利用者に対し担当サポーターを決めたことです。それは移動支援を依頼される人は、他にも困りごとが起り得ると考え、利用者との関係を深め、他にも波及していけるだろうと考えたからです。中には家族問題の相談をされるサポーターも出ています。
「移動支援」を進める中で、決めた曜日以外や時間、他へのクリニックへの希望が出てきて、その都度「ささえあい会議」で検討し、追加・拡大してきました。今では市の車借用以外に、元気な高齢者が自家用車で参加する運転手が加わり、運転サポーターは5人に増加しています。更にこの4月から市が、車を中曽根に近い児童館に常駐できるよう配慮してくれ、車の借用・返却に要する時間が短縮されました。
開始して3月末日までに44件の利用があり、利用者から「タクシーを頼んでも30分以上待たされる」「通院に毎回5千円もかかっていたからとても助かる」等の声を頂いています。勿論、移動支援する時は、ネーム入りのユニホームを着て実施しています。
今後の展開
今後について
私達の活動は自治会とは別組織なので、中曽根住民なら誰でも参加や利用が出来る利点があります。
今後、共に活動できる若い高齢者の参加や、遠慮なくどんどん利用して頂けるよう更に検討を進め取り組んでいきたいと思います。
住民の中に「向こう三軒両隣」の気持ちで、住民相互の助け合いの精神が広まっていくことを願います。