「地域助け合い基金」助成先報告
多世代交流認知症カフェ つながる
広島県広島市西区

助成額
133,000円(2024/05/02)助成⾦の活⽤内容
『多世代交流認知症カフェ つながる』
認知症当事者の方、介護をされているご家族、介護を受けられている方、地域の方々、子ども達、様々な方が気軽に集い交流ができる居場所作り。
当事者の方にはその方の想い、介護を受けられる方の想い、ご家族の想い、それぞれ皆違う想いを持っておられる。その想いを否定せず、受け入れなくてもいい。その想いを聞いて差し上げることで、その方の心が少しでも 軽くなればいい。
『つながる』に足を運んでみる。ちょっと行ってみる。 『つながる』が家族だったり、地域だったり、外へ出る楽しさだったり、どんな事でもいい。みんなが何かにつながり、その小さなつながりが、それぞれの明日へつながっていく。そんな場所作り、みんなの居場所の一つ になれるよう活用したい。
そして子ども達にも運営を手伝ってもらい、高齢者、認知症、様々な方との交流の中で自分の役割だったり、助け合うことの大切さを学べる機会に。 またこの活動を通して認知症の方、介護が必要な方々が安心して 住み慣れた場所、自分自身が暮らしたい場所で暮らせるように活用したい。
活動報告
私たちは、認知症当事者の方、介護されているご家族、介護を受けられている方、地域の方々、子供達、様々な方が気軽に集い交流できる居場所を作りたいと思い立ち上げました。
立ち上げの際の助成金を受けられたことで、スムーズに準備が整い資金に悩むことなく自分たちの思い描く認知症カフェを作ることができ、1年継続し『多世代交流認知症カフェ つながる』の土台を作ることができました。
また、この認知症カフェは『多世代交流認知症カフェ』ということで、地域の子ども達にも手伝ってもらっています。
子ども達には、飲物のオーダーを取り、茶菓子を配ってもらっています。
子ども達がいることでカフェの雰囲気も和やかになり、カフェに来られる方々も子ども達との交流を楽しみにしてくださっています。毎月来られる方は、子ども達にと手造りの小物を作ってきて下さったりし、またその小物を通して『どうやってつくるの?』との子ども達からの質問にも丁寧に教えて下さいます。するとその方もどこか誇らしげに話され、自信にも繋がっていきます。
時には、皆さんで一緒にカレーライスを作って食べたりすることもあります。参加者・支援者が一緒に何かをすることによりお互いの距離も縮まってきました。
立ち上げ当初は、参加者の方も少なく支援者のみの月もありましたが、徐々に参加者も増え学区外からも来て下さる方や、掲示板を見てカフェの事を知り来て下さる方、お一人で子供さんの近くにと引っ越して来られ知り合いがいないという方も来てくださいました。カフェでお友達が出来た、家に一人でいても話す相手がいないからカフェに来て皆さんとお話するのが楽しみ、と月に一回のカフェを楽しみにして下さっているご様子を拝見することで私達支援者の喜び・これからの原動力へと繋がっています。
私自身や一緒に立ち上げた仲間も地元ではないこの場所でカフェを立ち上げたことで、地域と繋がることができました。立ち上げ当初は、立ち上げスタッフ・地域の支援者数名で始まったこのカフェですが、継続していく中で支援者の輪も広がり他の認知症カフェスタッフも来てくださったり、地域の方もご自身の周りの方に声を掛けてくださったりとこの地域に少しずつ『多世代交流認知症カフェ つながる』が浸透してこられたと最近特に感じております。
このカフェ『つながる』の名前の由来も、【家族だったり、地域だったり、外に出る楽しさだったり…、みんなが何かにつながり、その小さなつながりがそれぞれ皆さんの明日へつながってほしい】そんな場所になればとの想いが込められております。
子ども達も、様々な年代の方との関わりの中で自分の役割や接し方を学んでいるようです。
誰もが年を重ねていく事は自然なことで、その中で不自由を感じる事も増えていくのかもしれません。
介護が必要になったり、介護をすることになったり、認知症が身近にきたり、でもどんな状況になってもやはり多くの方が自分の暮らしたい場所、住み慣れた場所での生活が続けられるように望んでいらっしゃると思います。認知症になっても、介護が必要になっても安心して暮らせる地域へとこの活動が繋がればと思います。そして、この『多世代交流認知症カフェ』が参加者・支援者、皆さんの居場所の一つとなれるよう、皆さんを繋げられる場所に、皆さんがほっとできる場所、気軽に集える場所として、多くの方々に足を運んで頂ける場として継続できますように努めてまいります。
今後の展開
『認知症カフェ つながる』をオープンして1年になりました。
当初は場所についても、地域の方々との話合いの中で高齢者の多い隣の集会所での希望もありましたが集会所の設備の都合で今現在の集会所での開催になりました。1年経ちもっとこの活動、『つながる』を地域の方々に知って頂き、より多くの方々に参加していただきたいと思っております。
高齢者の方々や介護が必要な方々は、なかなか距離があると足を運びにくい現状もあると思います。
より多くの方が参加できるよう今後数か月に1度のペース等で地域の中で開催する集会所の変更等も前向きに検討しております。そして、今後も認知症・介護に関する講習会を定期的に行い地域の方みんなで認知症への正しい理解、情報共有を発信していき、子供も高齢者の方も多世代で楽しめるイベントを検討・企画していき支援者、参加者、地域の方、みんなで楽しい時間を共有できますように努めてまいります。
『多世代交流認知症カフェ つながる』の活動が、認知症になっても、介護が必要になっても、安心して暮らせる町、暮らしたい町へと繋がっていきますように。