「地域助け合い基金」助成先報告

 HANASUの会

兵庫県神戸市東灘区
居場所

助成額

59,000円2024/05/29

助成⾦の活⽤内容

認知症介護中の家族は、日常の悩み、苦しみや愚痴などを、だれに!どこで!どう話してよいのか?と言う
思いがあります。家族達が話し合う場所と言う意味を込めて「HANASUの会」と名づけられました。
悩みが直ぐに解決するのは難しいかもしれませんが、命名の通り孤独になりがちな介護家族の情報交換と
息抜きの場として、とても大切な集まりの場となりました。
また、参加者や経験者のアドバイスによりお互いに共感し励ますことで、少しは心のゆとりができる場となり
現在にいたります。
基本には、認知症の正しい知識、情報などを元に介護する必要があります。そのためには、専門家や経験者の
体験談などの講習会が必要と感じています。
2023年度の講習会は1回ですが、今後回数を増やすと共に、一人でも多くの方に「HANASUの会」の存在を
伝えたいと考え、この基金をそれらの資金に活用したいと考えています。

活動報告

申請時にお伝えした通り新体制後、参加者減少につき地域の認知症家族に会の存在を知って貰いたい!との思いから助成金を元に、まず取り掛かったことは告知チラシの回数と枚数を増やす。
結果、会の認知度が上がったのか?社会福祉協議会、神戸市認知症疾患医療センター、神戸老人ホーム等の担当者が交流会に参加して下さり質疑応答も活発に行われ参加者と交流が持てたことは意義があった。
その後、当会の担当者とも交流する機会が増えた事で2月、4月、7月(予定)講習会の講師依頼(無料)が実現した。大変ありがたく会の活性化と情報共有に今後も期待大となる。

新規参加者も増えたが、固定曜日開催のため日程などの折り合いが付かず不参加となる例が多く介護家族ならではの課題が浮き彫りとなる。
一方でボランティアの協力や介護を卒業された方が継続参加下さり貴重な経験談を話され参考になる。
講習会が年4回に増えた事で講習会のみの参加者が目立った。介護家族以外の高齢者の参加者も
目立ち認知症に対する関心度は高いと強く感じる。

「介護者の心と体のケア」も考えようとの意見が出され、会の最後にボランティア指導者による10分体操を取り入れる事となった。好評につき4月講習会を開催。
心のケアについては、7月講習会予定・「介護疲れ・介護者ケア」
甲南医療センター・認知症ケア専門士に依頼。

一年を通して、現実は厳しいと実感すると共に力不足を感じるが一方で助成金の活用により少しずつ
広がりを感じている。
今後は地域行政やボランティアの協力を得て活動を継続したいと考えます。

今後の展開

認知症は年を取れば誰もがかかる可能性があります。
マスコミで「認知症」が取り上げられる機会が増え一般的に「怖い」「不安」と言う印象が強く出ています。
認知症ご本人も家族も隠したいとの思いや介護に追われるため自宅にこもりがちになります。
高齢化に伴い老々介護、ヤングケアラなど様々な介護の形が増えると思います。
これらの不安や意識を少しでも払拭するために地域の方々に、会の存在を知って頂き情報交換と
正確な知識、時には共感し励まし合い笑顔をお届けしたいと願っています。

【ある在宅介護家族のコメントを紹介します。
「完璧な介護は目指さない」
「出来ない日があってもいい」
「自分自身にいたわりの言葉をかけよう」
3つの言葉をかけて下さい。
それだけで気持ちが少し楽になります。】

このような生の声が聞けた事も大きな意義がありました。
今後も地域やボランティアの方々と繋がりを大切に「HANASUの会」の活動を続けていきたいと思います。

添付資料