「地域助け合い基金」助成先報告

 美浦シニアクラブ

沖縄県沖縄市
居場所その他

助成額

135,000円2024/07/04

最終助成額

132,402円2025/08/06
(一部返金:2,598円)

助成⾦の活⽤内容

自治会主催の「生き生きデー」(百歳体操など)が月2回ありますが、参加者は毎回10人前後で女性の参加が多いです。さらにほとんどが美浦シニアクラブのメンバーであり、一般の自治会員からの参加はありません。
自治会主催の行事、月曜日から金曜日の「カラオケ」は、好きな人(自治会員や会員以外の参加者もあり) が参加しています。美浦シニアクラブ会員も、それぞれの曜日に何人か参加しています。
その他美浦シニアクラブ主催の、①月2回のグランドゴルフ(参加者8名前後)、②月2回のボーリングサークル(8名前後)は、外で行なっています。2つの行事の参加者は、ほぼ同じ顔ぶれのようです。
どうしたらもっとたくさんの人が参加してくれるようになるのかと考えていました。
その結果、美浦シニアクラブ会員が、より交流できる場が必要ではないかと思い、集まれる場所(ゆんたく“おしゃべり”・休憩・運動等)と興味の持てるプログラムの設定が必要と考えていました。
実施するプログラム(脳トレやゲーム・読書など)の出来る場所を確保し、美浦シニアクラブ会員に「美浦シニアだより」(月1回発行)などで知らせることを考えています。今まで行きたくても行けなかった。行っても何もない状況では、ますます地域間の交流もできなくなり、活力のある地域活性化の実現は不可能であると思っていた矢先、今回の基金の情報を得て新たな取り組みにチャレンジする事を決意した次第です。
もともと、美浦シニアクラブの役員間では、「孤立しがちな高齢者を元気づけるための方法」として、居場所や参加しやすい行事に注目しておりました。

今回の計画では、特に誰もが安心して気軽に立ち寄れる居場所(自治館内)の設置を見込んでおります。また、ボケ防止のための「脳トレ」「麻雀ゲーム」(週4回くらい実施)を取り入れ、引きこもりからの脱出を図り、仲間との交流を図りながら、脳の活性化や健康管理にも目を配り、一人でも多くの人を孤立から脱出させたいと考えております。
「麻雀ゲーム」は、現在引きこもりの年代は、団塊の世代(昭和21年~24年生まれ)であり、麻雀ゲームを持っている方もいるようです。美浦シニアクラブでは、この引きこもり年代をターゲットに考えております。更にシニアとこども会の交流を「麻雀ゲーム」を介して図り、この活動を地域住民にも「美浦シニアクラブだより」を通じて広めていきたいと思います。地域住民がいつでも気軽に立ち寄れる場所にしたいと思っています。

最初は美浦シニアクラブ会員の引きこもりをターゲットとして参加を募ります。その後こども会との交流を図り、自治会へ会員登録しているこどもの両親にPRしていく予定です。高校生との交流も考えており、高校生の中に「携帯による麻雀ゲーム」をやっている人も多く、知らないシニア年代の方やこどもに対しての教え役として、機能してくれるものと信じております。

また、交流を図るうえで、地元(沖縄県)生まれの方は別にしても、他県(本土)から来られている人々の「〇〇県ふるさと会(仮称)」を設立し、出身県同志のつながりも実現できれば、地域での活性化につながるのではないかと期待しております。

活動報告

沖縄市桃原地域の中に埋もれている人たちを明るい場所に引っ張り出せる手段として、「美浦健康麻雀サロン」を立ち上げることが出来ました。
ターゲットはシニア層(65歳以上:定年年齢を基準に)を設定しました。
募集方法は、地域にあるシニアクラブの会員さんをまずターゲットとし、定例会の席で「美浦健康麻雀サロン」の良さ(ボケ防止・認知症対策になる)などのメリットをあげて説明しました。
興味を持ってくれる人がいる反面、「麻雀は悪い遊び・家庭をダメにする」など、バブル時代の過去のイメージをお持ちの会員も多く見られました。
悪いイメージをお持ちの方には、「健康麻雀」の良さが書かれた文章や実際にやっている場面を見ていただいたり、健康麻雀の運営方法などを体験することにより、以前と違っていることをアピールしました。最初はなかなか参加する方が少なく、まだまだPRが不足しているのではないかと思い、11月にチラシを作成し配布することにしました。配布先は、泡瀬第一自治会・古謝自治会・大里自治会など、会場まで歩いて参加できる地域としました。各自治会にはパンフレットを持参して、窓口へ置いてもらうことにしました。
効果があったのか、口コミによる参加者が多くなり、最近は3卓が直ぐに埋まってしまうことが多くなりました。
登録会員は20名となり、全員が参加したら待ち時間が長くなりそうです。(別の曜日も考えなくてはいけなくなってきたようです。)

令和6年8月は準備期間として、運営方法や参加者の募集等についてスタッフと話し合いを行いました。また、スタッフ同士で実際に麻雀牌に触れて、ルールや点数の数え方などを学びました。また、沖縄市やうるま市役所主催の「健康麻雀」の運営方法なども実際に現場を訪問し、見たり聞いたりして参考にさせていただきました。毎月参加費を払って1年間授業を受けるようですが、その後は各人で麻雀が出来る場所を探すか、仲間同士で始めるかの選択は、各人任せのようです。

9月から実際に「美浦健康麻雀サロン」をオープンしました。最初の参加者は5名でした(経験者3名、初めての方2名)。初心者に対しては資料を読むよりは、実際に牌に触れながら覚える方が早いと思い、経験者と一緒にゲームに参加していただきました。もう一人の経験者は、初心者の隣に座り、サポートをするようにしました。最初はとまどっていた初心者も回数を重ねる毎に、理解が深まり、笑顔が出るようになりました。

この会を『美浦健康麻雀サロン』と名付けて、毎月第一・第三月曜日の14時から16時を予定しました。この日は誰でも参加してよく、参加者同士が協力して、テーブルや椅子を倉庫より出して設定し、麻雀牌の準備などを自主的に行うようになりました。

参加者からは、「ここに来るのが楽しくて、待ち遠しいです」「ボケ防止や認知症対策にもなる”健康麻雀”は最高ですね。いつまでも続けてください」などの声が上がってきています。最近では、会員同士でLINEを設定して、情報の共有を図っているようです。また、出席情報なども行っているようです。

終盤には『美浦健康麻雀サロン』に興味を示してくれる自治会(古謝・泡瀬第三)の会長さんや、沖縄市地域包括支援センター北部の担当者が、会場まで足を運び見学に来てくれています。目的は、自分のところでも導入したいと思っているようです。

この『美浦健康麻雀サロン』が、独立して運営できるようにしたいと思っております。そのためには、会費の問題が出てくると思います。そこでアンケートを実施し、月々に参加者が出せる金額を設定していきたいと思っています。
そしてこの『美浦健康麻雀サロン』を、地域の憩いの場所(ゆんたくの出来る場所)にしたいと思っております。

今後の展開

当初引きこもりのお年寄りや、近所づきあいのないお年寄りを、引っ張り出そうと考えて立ち上げたのですが、なかなか思うように行きませんでした。情報提供として「美浦シニアクラブだより」を毎月沖縄市の広報と一緒に配布しているのですが、その情報誌を見ているのか届いているのかも分かりませんでした。
予定している参加者は、シニア(定年退職された65歳以上)の方々です。この年代はバブルを経験している年代で、接待麻雀も流行っていた時代ですので、知っている人が多いと思ったのですが、これも地域差があるようでした。

男性を中心に声かけをして「麻雀をご存じではないですか」と聞いても知っている人は、10人に3から4人くらいでした。
新しいものへの関心は女性の方が高く、今回も女性の参加者の口コミにより、いっきに申し込みが多くなりました。現在20名の会員登録がありますが、男性7名・女性13名となっています。

この「美浦健康麻雀サロン」を独立して運営できるようにしたいと思っています。そのためには,会費の問題が出てくると思いますので、事前にアンケートを実施して参加者からの意見を聞きたいと思っております。その後参加者と話し合いを行い、無理なく出せる金額を設定できればと思います。
◆アンケート結果から会費は、①500円(月)8名 ②1000円(月)4名と、500円を希望される方が多かったです。この数字を参考に、会場費や光熱費がまかなえる範囲で設定していきたいと思います。
◆アンケート「”美浦健康麻雀サロン”に参加して、何か変化はありましたか」の結果からは、①あり6名 ②なし1名でした。
(ありの内容)①頭の体操になった。②麻雀をやる機会が増えた。③最近参加者が増えて、賑やかになり雰囲気も良く、ますます参加するのが楽しみになった。④全くの初心者でルールが分からなかったけど、少しだけ分かるようになり、楽しくなった。⑤スタッフがやさしく教えてくれるので楽しみです。⑥少し上達したら順位付けなどにも挑戦したいと思います。
◆アンケート「”美浦健康麻雀サロン”に参加された理由は?」の結果から上位3項目が8名ずつと同数になりました。①健康麻雀に興味があったから。②ボケ防止に良いと聞いたから。③認知症予防に良いと聞いたからでした。④位に「麻雀をやる友達が欲しかったから」が入り、一人生活者の集いの場所にもなると思いました。
そしてこの「美浦健康麻雀サロン」を、地域の人たちの憩いの場所(ゆんたくの出来る場所)にしたいと思っています。

今後は、会員だけでなくゲームを楽しみながら、会員と子どもたちが日常会話を通じてつながっていける交流の場となるよう取り組んでいきます。
具体的な取り組みとして、開催時に興味を持って立ち寄ってくれる子どもに麻雀を覚えてもらい、ゲームとしてメンバーと楽しんでもらえるようにします。
また、秋祭りや地域の行事にメンバーが積極的に参加し、当会をアピールすることで当会に来てくれる子どもを増やしていきます。

この場所が世代を超えて「ゆんたく(だれでもが来ておしゃべりやゲームのできる場所)広場」となれるようこれからも努力していきます。

添付資料