「地域助け合い基金」助成先報告

NPO法人 和光会地域支え合い俱楽部

岐阜県岐阜市 ウェブサイト
居場所見守りその他

助成額

150,000円2024/08/15

助成⾦の活⽤内容

当法人は集合住宅の1階に「福祉なんでも相談センター」として事務所を構え業務を行っている。
集合住宅は、全戸数:239戸で内、おおよそ独居世帯:70世帯、平均年齢層:80代前後と極めて閉塞的なーっの地域となっている。
近年の高齢化とコロナの影響で、昔のような集合住宅内で近所同士のお付き合いも減り、独居の高齢者も増加しているのが現状である。

目的:「地域の高齢者の居場所作り」を地域・自治会・民生委員・NPOを協議体とし、連携しながら情報共有や介護予防、ネットワーク作りに繋げる活動する。

開催方法:集合住宅内の集会場で定期的に月1回1時間程度で開催し、高齢者向けの新しい型のサロンを実施する。

活動内容:地域のボランティア活動団体の活動や近隣の介護福祉施設等から専門職(介護職員等)を派遣してもらい介護予防体操や相談、対応を行う。

活用方法:ボランティア活動団体等への謝金

活動報告

活動内容

「地域とのつながり」と「助け合いの広がり」に向けて本活動を通じて、地域のつながりが少しずつ芽生え、育まれていく様子を実感することができました。開催当初は、スタッフ同士や参加者同士の会話も少なく、やや緊張感のある雰囲気でしたが、回を重ねるごとに参加者同士で質問し合ったり、手助けし合ったりする姿が見られるようになり、自然と会話も増え、温かな場が形成されていきました。

一方で、他者との交流が増えることで、逆に「自分はできていないのでは」と不安を感じる利用者の方もいらっしゃいました。そうした際には、民生児童委員の方にご協力いただき、当法人のスタッフが寄り添いながらお話を伺い、不安を軽減できるよう努めました。専門的な支援と地域の見守りが連携することで、安心感を持ってご参加いただけたと考えております。

当初の計画では「高齢者向けの健康体操」を中心とした活動を予定していましたが、回数を重ねる中で利用者さんからのご要望やマンネリ化を防ぐ必要性もあり、音楽会やデンタルケア講座など、さまざまなジャンルの企画を取り入れるなど、創意工夫を重ねながら新しい形のサロンづくりを進めました。
たとえば、デンタルケアでは「歯医者さんに行くきっかけになった」、音楽会では「久しぶりに音楽鑑賞ができて楽しかった」など、参加者の皆さんが外に出て活動しようという意欲を見せてくださる場面もありました。

また、会話の中から本音を語れるような関係性も生まれ、地域内の新たなつながりや支え合いの土壌ができつつあることを感じています。

今後もこの取り組みを継続・発展させ、地域の誰もが安心して集える場所として定着させていきたいと考えています。助成金によって生まれたこの「つながりの場」を、一過性のものに終わらせることなく、地域全体の助け合い文化の一歩として、全国に広げていけるよう取り組んでまいります。

今後の展開

私たちの活動は、当法人だけでなく、地域の皆様や施設、自治会、民生委員、各種団体の方々との連携によって少しずつ広がりを見せていければと思います。このような“地域ぐるみ”の取り組みこそが、私たちの活動の原動力であり、大きな強みだと感じています。

今後は、さらに情報提供やアドバイスをもらいながら、利用者の皆さんと共に「より良い・楽しいサロン」を築いていきたいと考えています。地域の中で、誰もが安心して集える、笑顔あふれる場所にしたいと思います。
とはいえ、継続的な運営において、やはり大きな課題は“資金源の確保”です。今後は、より魅力あるメニューを取り入れ、参加者の方々に喜んでいただける内容を充実させることで、参加費の徴収も視野に入れた持続可能な活動体制を整えていきたいと考えています。
参加者が増えることで、地域の中での認知度も高まり、より多くの方々に活動を知っていただける機会が生まれます。そのためにも、今後は「どのように活動を広げ、地域全体を巻き込んでいけるか」という視点を大切にしながら、他の地域の成功事例や、他団体の取り組みからも学んでいきたいと思っています。
地域の皆様と共に支え合い、楽しみ合える場所として、これからも努力を続けていきたいと思います。


添付資料