「地域助け合い基金」助成先報告
C.P.P.A.
兵庫県西宮市

助成額
150,000円(2024/08/21)助成⾦の活⽤内容
令和4年小中高学生の不登校児童生徒が約30万人、兵庫県では1万5777人となり、教育分野だけでなく社会的にも大きな課題となっています。令和元年(2018年)の文科省の通達により不登校対策が「社会的自立を目指すこと」と明記され、以降、地域の中に不登校状態の子供たちに理解がある居場所が増えました。しかし、そういった居場所の情報は広がらず、必要な家庭には届いてない現状がありました。
C.P.P.A.のメンバーは不登校の子を持つ親でもあり、まさに不登校状態の初期の情報の少なさにみんな苦い思いを経験しています。その経験から、不登校支援団体や不登校の親の会が地域にある事を知ってもらいたいという思いと、2学期が始まる9月1日は子供の自殺が一番多い日の為、その日を迎える前に発行したいという思いから、簡易版として「なかまリスト」という冊子を昨年の7月に急遽発行しました。
「なかまリスト」とは不登校に理解があり、親や子どもの話せる場所、体験や活動ができる場所を集めた居場所リストのことです。
それから1年近く周知に動き、「なかまリスト」が保護者、支援団体、教育関係者から好評であったこと、つながっている団体が100団体近く集まっていることから、丁寧に解説も入れ、しっかりした冊子にして、配ろうと思いが強くなりました。
寄付型のクラウドファンディングにも「なかまリスト」発行支援でチャレンジしました。しかし、全額達成はできず6割の資金確保となりました。発行はできますが、希望発行部数が目標の1万部数には至らないので、できるだけ資金を確保したいと考え助成金の申請をすることに致しました。情報を知らない団体様、保護者様の手元に届くようにと、ご支援をお願い申し上げます。
自己資金の調達に関しては、ネットワークとして確立し会費制にすることや地域企業にも周知しドネーションを募ること、当団体のグッズ販売で安定した運営を考えています。
活動報告
10月末に令和5年度の不登校児童生徒数が文科省より公開されました。小中学生は34万6,482人、兵庫県では1万4603人となりました。高校生は6万8,770人を含むとさらに増え、教育・福祉分野だけでなく社会的にも大きな課題となっています。
令和元年(2018年)の文科省の通達により不登校対策が「社会的自立を目指すこと」と明記され、以降、地域の中に不登校状態の子供たちに理解がある居場所が増えました。しかし、そういった居場所の情報は広がらず、必要な家庭には届いていない現状がありました。
C.P.P.A.のメンバーは不登校の子を持つ親でもあり、まさに不登校状態の初期の情報の少なさにみんな苦い思いを経験しています。その経験から、不登校支援団体や不登校の親の会が地域にある事を知ってもらいたいという思いと、2学期が始まる9月1日は子供の自殺が一番多い日の為、その日を迎える前に発行したいという思いから、簡易版として「なかまリスト」という冊子を昨年の7月に急遽発行しました。
「なかまリスト」とは不登校に理解があり、親や子どもの話せる場所、体験や活動ができる場所を集めた居場所リストのことです。
毎年8月には全国的なイベントが2つあり、今年の8/18「不登校は不幸じゃない」というに合わせ、兵庫県下96団体の紹介、40pにおよぶ「新装版なかまリスト」を発行いたしました。8/25には登校拒否・不登校を考える全国ネットワークが主催する「登校拒否・不登校を考える夏の全国大会」を西宮社会福祉協議会の共催で兵庫サテライトが開催され、zoomサポート・資料ブースの設置で参加しました。その後も、兵庫県下の教育・福祉・不登校関連のイベントがあれば積極的に参加し配布しています。
また、イベントで神戸新聞の記者さんとつながり、子どもの自殺が多い日の9月1日、「新装版なかまリスト」の記事が神戸新聞に掲載されました。その効果もあって、問い合わせやうれしい報告が届くようになりました。
その一例として、なかまリストを手に取った保護者様が「先生たち、スクールカウンセラーさん、スクールソーシャルワーカーさんに渡したい」ということで学校に行って紹介をしてくれたそうです。他にもPTAの保護者会で利用したい、事業所や地域で配りたい、等多数あり、つながりが増えています。
2025年1月は兵庫県教育委員会、明石市教育関係者との対話の機会ができました。これからも、各地域イベントにも参加し不登校への理解、なかまリストの周知に引き続き活動を続けていきます。
今後の展開
全国的にも自治体単位でも不登校の理解、対策については少しずつ進んできています。10年前に比べると法律も制定され、不登校は問題行動ではないと文科省より通達もあり、子どもたちの選択肢は増えていますが、大人の社会的意識の変化がまだまだ追いついておらず、不登校に対する社会的偏見はあまり変わっていません。
これまで、兵庫県下の不登校の子たちを支援する団体や親の会とつながりを主にしてきましたが、令和7年度は地域に知ってもらう活動をしていきたいと考えています。
8月25には登校拒否・不登校を考える全国ネットワークが主催する「登校拒否・不登校を考える夏の全国大会」を西宮社会福祉協議会の共催で兵庫サテライトを開催されました。西宮市社会福祉協議会とつながることができ、私たちC.P.P.A.も参加させていただき、「なかまリスト」の配布、情報ブースの設置をさせていただきました。この大会では社会福祉協議会の職員さん、保護者さん、当事者、一般の方と対話することもでき、深い学びとなりました。
なかまリストをただ配るだけだと理解の幅は薄いのですが、このようなイベントで不登校を知ってもらう機会を設けて、対話ができれば理解が深まっていくのではないかと考えています。
兵庫県の県内の活動に加え、令和7年度はスタッフが住んでいる地域からもアプローチをし、小さい範囲の地域からも知ってもらう活動をしたいと思っています。社会福祉協議会とつながることで、地域担当の方ともコンタクトが取れることを知りました。そのつながりから、不登校に対する地域の偏見を少しずつ減らしていくための活動を協議し動いていきたいと思います。
今後もC.P.P.A.の応援をよろしくお願い致します。