「地域助け合い基金」助成先報告

 きらりの集い2025in新潟

新潟県上越市 ウェブサイト
その他

助成額

150,000円2025/04/21

助成⾦の活⽤内容

「きらりの集い」とは、2012年に行われた精神障がい者ピアサポート育成事業研修会をきっかけに、精神障がい者同士のピアサポートとリカバリーの考えにもとづいて、1年に1度、全国各地の仲間との出逢いをつなげるイベンとしてト開催されている。2025年は新潟市が会場として開催し、新潟県内と全国の当事者や、地域住民との交流を目的としたイベントを実施する。
イベントの具体的な内容としては、ピアサポートとリカバリーの当事者の発表と体験談の共有や、ピアサポートとリカバリーを研究している大学教授による講演を行う。また、ワールド・カフェによる参加者同士の対話、参加者の気持ちを表現する「気持ちの木」などを実施し、参加者が想いを共有する場となることを目指している。さらに、当事者グループ等の音楽ステージを企画している。
新潟県内はもとより全国の精神障がい者と他の障がいがある人や地域住民が参加する開かれたイベントを開催することで、当事者や地域住民へピアサポートとリカバリーの考え方の理解が深まり、その考え方が世の中に広まれば、障がい者の生きづらさの解消につながる。さらに、ピアサポートとリカバリーの考え方が地域で暮らす人同士の助け合い活動につながれば、どのような人であっても生きやすくなる地域社会になると考えている。
この基金は、当日、会場で参加することが難しい人たちとも時間と場を共有するためのネット配信費、講演講師への謝礼・交通費として活用したい。

活動報告

今回「きらりの集い2025in新潟」の準備や開催を通して生まれた新たな地域のつながりは、イベント実施後に当団体メンバーが地域の茶の間や認知症カフェに参加する機会をえてピアサポート活動と地域での助け合い活動との間で相互理解がすすんだこと、イベント参加を通じて新たにピアサポートを知った人に対して情報提供をおこなったこと、そして、イベント準備を通じてこれまでピアサポート活動を行っていたメンバー間の交流がさらに深まったことです。
イベントのアンケート回答43件のうち、「ピアサポート活動にご関心をお持ちいただける方、参加希望・案内希望」が19件あり、連絡先が記載されている方に対して個別に案内や情報提供を行いました。また、アンケートでは「病院から出て、訪問看護ステーションで働きはじめて、地域で色んな活動があるんだと思いました。また機会があれば参加したいと思います」といった感想もいただきました。これまでご存じなかった方にもピアサポートの内容が届き、今後の活動の輪が広がったとスタッフ一同嬉しく思いました。

このような成果を得るうえで、この助成金を活用できたことは、イベントを実施するための大きな原動力になりました。具体的には、助成金を講演講師やリカバリーテーラーの謝礼として活用することで、イベントに厚みが増し、参加者に精神障害者のピアサポートとリカバリーの重要性を知っていただき、人と人とのつながる大切さを学ぶことができました。また、助成金を記録動画やネット配信に活用することで新潟県内外でも遠隔参加が可能となり、さらに、幅広い年齢の会場参加者が楽しめる「あそび処」設置にも助成金を活用しました。このような取り組みによって、イベント会場内外で様々な方法の参加を可能にすることができました。アンケートにも、「いろいろなブースがあって楽しめるように工夫されていたり、ランチマップや休憩室など用意があった」との回答がありました。
普段は別々の活動をしているメンバーがSNSも使いながら月1回の企画立案のために集まるという苦労はありましたが、それぞれの得意なこと・好きなこと・やれることを活かしながら準備をすすめることができました。

今回のイベントを通してピアサポート活動の輪が広がり、ピアサポートとリカバリーを通じ、人と人とのつながりを促進し、社会的包摂に寄与することができたのではないかとスタッフ一同喜んでいます。
なお、助成金を得て作成することができた動画をyoutubeで配信した他、別添の報告書『「きらりの集い2025in新潟」大会報告書』(チラシの掲載を含む)をまとめました。

きらりの集い2025in新潟の記録映像
https://youtu.be/KSkujofcZJI?si=DoVb_l8_37DjWSwJ

今後の展開

地域の方にアピールしたいことは、ともにピアサポートとリカバリーの考え方の理解をさらに広め、自分自身が生きやすくなることに加え、必要な人にピアサポートの考え方や活動している団体等の情報を届けてほしいことです。また、地域での助け合い活動においても、ピアサポートの手法をとりいれることで、居心地のよい場所を多くつくっていってほしいです。

今後の目標としては、引き続き必要な人に新潟県内の既存のピアサポートグループの活動へ繋げるとともに、今回集結したピアサポート団体のつながりを大切にしながら、ピアサポートグループの横の連携も大切しつつ、新潟県内の精神障害者の生きやすさ向上に取り組んでいきたいです。そのような活動がどのような人であっても生きやすくなる地域社会づくりにつながると考えています。

添付資料