「地域助け合い基金」助成先報告
【個人】 ヴァンアントワペン 亜希子
兵庫県芦屋市


助成額
150,000円(2025/04/21)助成⾦の活⽤内容
こちらの助成金を活用して、現在行っている居場所活動の拡充に取り組みたいと思っています。今までは学校の放課後の時間や、学校が休みの時に子どもたちに自宅を開放していましたが、不登校の子どもとその保護者のために平日の昼間の時間帯にも自宅を開放する予定です。外に出る機会が圧倒的に少ない不登校の子どもと保護者のために、庭も居場所の一部として使ってもらいたいと考え、その整備に必要な費用を助成していただきたいと考え、応募しました。
不登校支援をしている団体や、保護者から話を聞き、不登校の子どもが抱える独特な課題を知りました。子どもたちは家にこもりがちなことが多く、外に出る機会が少ないので、体力が低下していること、また外に出る体力があったとしても学校に行っていた時に友達関係で傷ついた経験から公園で遊ぶのに心理的なハードルがあることを学びました。
これまで行ってきた自宅開放では、子どもたちは息が詰まったら、外の公園に行きエネルギーを発散していました。しかし不登校の子どもの場合そのような息抜きの仕方が難しいということ、また子どもが外に出ず、家にずっといるため、保護者も外に出る機会が少ないことも学びました。
そこで外の空気を感じることのできる自宅の庭も居場所の大切な一部として整える必要性を強く感じました。公園に行かなくても、土に触れたり、石の上を裸足で歩いたり、太陽を浴びるなど、深呼吸をしながら心身共に落ち着ける場所を庭につくりたいと思っていたところ、そのような庭作りを大切にしている業者と出会うご縁をいただきました。不登校の子どもと保護者支援の話をしたところ、木々の間をロープで結び紡ぎベッドをにする空宙ベッドを庭に作ってはとご提案いただきました。
空宙ベッドの目的は、木々の中に身を預けることにより、自然の息吹を感じ、自分自身も自然と深い呼吸ができるようになることと伺い、このベッドを我が家の庭に設置し、不登校の子ども、保護者、その他ストレスを感じて、我が家に憩いを求め訪ねてくる人々に使っていただきたいと強く感じました。
ご縁があり繋がった業者の方は、家主だけでなく、その家を訪ねてくる人々と全員で庭作りをするという、コミュニティ形成のためのお庭作りに励まれています。まず庭の居場所作りの最初のステップとして、空宙ベッドの設置に取り組み、それをきっかけに自宅に集まる子ども、保護者の皆さんと関係を築く中で、共に庭の土や、石、木々に触れながら全ての人が居心地良く感じられる庭を作りたいと思っています。業者の方のリードで、皆さんと共に、自分たちの手、声、力を合わせてそのような庭を作り上げていけたらと思っています。
また新たな試みとして、庭と繋がっている畳の茶室をクラスや講座ができる部屋としても使うことを考えています。経済的に困難な状況にあるひとり親家庭の保護者、または移民、難民など経済的自立を目指している人がキャリア形成の機会を持てる場所としてお部屋を活用してもらいたいと思っています。
今年度の目的は不登校の子どもや保護者にとっても家が居場所となるように活動を拡充することですが、家を開放し、子どもたちが庭で遊ぶ姿を見たりすることで、ご近所の高齢者の方々が気軽に立ち寄り、多様性のある地域交流が展開されていく場になればと願います。
活動報告
助成金を活用し、これまで行ってきた自宅での居場所活動を拡充し、不登校の子どもとその保護者が平日の昼間にも安心して過ごせる場づくりを目指しました。特に、外に出る機会が少なく孤立しやすい子どもたちや保護者にとって、自宅の庭も大切な居場所の一部として整え、自然に触れながら心身を休められる環境を作ることを目的としていました。
活動を通して、子育て中の保護者や、家庭の中で悩みを抱える方々が安心して話せる時間を持つことができました。その中で新たなつながりや、関係が生まれ、自宅での活動以外でも交流を持たれる方々が出てきました。日常の中で孤立しやすい方にとって「安心して来られる場所」があることの大切さを実感しました。
参加者からは「ひとりではないと感じられた」「安心して話せる場所があってよかった」という声もいただきました。
一方で、家庭の事情により活動の継続が難しくなり、当初予定していた形ですべてを実施することはできませんでした。継続的な運営には、実施者自身の安定した環境や、複数人で支え合える体制づくりの必要性を強く感じました。
今回の経験を通して、居場所づくりには場所や企画だけでなく、継続して支える人の基盤が大切であることを学びました。今後はより無理のない形で、地域とのつながりを大切にしながら取り組んでいきたいと考えています。
今後の展開
私は、誰もが安心して立ち寄ることができる「居場所」を地域の中につくりたいと願っています。特に、不登校の子どもやその保護者、ひとり親家庭、移民・難民の方々など、孤立しやすく支えを必要としている方々が、ほっとできる場所でありたいと考えています。
家や庭を開放し、自然に触れたり、安心して話したり、自分らしく過ごせる時間を持つことは、心と体の回復に大きな力になると感じています。また、そのような場に地域の方々が自然に関わることで、世代や立場を超えたつながりが生まれ、支え合える地域が育っていくことを願っています。
今後の目標は、一人で抱え込まないでよい環境をつくること、そして居場所が必要な方にとって「帰ってこられる場所」になることです。活動を継続していくためには、地域の理解や協力、共に支えてくださる仲間とのつながりが欠かせません。
まだ模索の途中ではありますが、小さなつながりを大切にしながら、誰かの安心につながる居場所づくりを続けていきたいと思っています。
添付資料
