「地域助け合い基金」助成先報告
みんなのはたけの会
岩手県宮古市


助成額
61,000円(2025/07/10)助成⾦の活⽤内容
2011年の震災で被災した地域です。地区内の一部では、震災以降、住居の建築が認められず、やむなく他地域への転居や移住を余儀なくされる住民もいて、人口は減少しました。そして、コロナ禍が追い風となり、かつての隣近所との行き来は希薄となり、高齢化率も年々上昇傾向となっています。昔のような地域内のつながりを懐かしむだけでなく、取り戻したい、いつもみんなで笑い合いながら暮らしたいという思いから会を発足させました。
家の中に引きこもっている住民が気にかかり、外に出てきて欲しいそんな思いもあり、屋外での活動を利用し、引きこもっている方に外の様子も気にかけ覗いてもらう、そこから参加する形になっていけばいいなとの望みもあって、活動を続けています。現時点では、高齢者と小学生との交流となっていますが、できるなら広く色々な方達に一緒に参加して欲しいと思っています。認知症の方や障がいを持った方、子育て世代の親たちなど。
屋外での活動は天候に左右されますが、壁がないので、逆に誰でも行きやすい、気軽に覗くこともできる、そんな利点があると思います。畑がある場所は、住民の散歩コースにもなっているので、通りすがりに作物の成長具合を眺めることもできます。私たち『みんなのはたけの会』は、自分たちの住む地域内だけに留まらず、他の地区からの参加も大歓迎ですし、出会った人達との和を深めたいと考えています。
人と繋がっていることで得る安心感を糧に、一人ではない、みんながいることで、自分たちもまだまだやれることがあるのではないか、そんな気持ちにさせられます。まずは、自分たちが楽しんで、そこに周りも巻き込んで、みんなで笑顔溢れる地域にしていきたいと思っています。
今後を見据えて、活動の幅を広げていきたく、今年度は新たに高齢独居女性所有の畑作業も一緒に手伝いながら、場所を借り、そちらの畑にサツマイモを植えてみて、収穫を地域内の保育施設の子ども達と行いたいと考えています。また、畑に立てている看板についても、ことしで3年目ということで色褪せが気になるところですので、そちらの塗り替え作業も予定しています。
活動報告
今回、生活支援コーディネーターからの情報提供があった際に当基金のことを知り、応募致しました。助成して頂きましてありがとうございました。
私たちの地区は、東日本大震災で大きな被害を受け、住民・戸数が減り、また一人住まいの世帯も増えています。住民の共通の話題を作り、住民が集まり、笑顔で話し合える居場所作りを目標に活動してきました。
今回助成して頂いた活動資金は、主に畑の肥料や作物のタネ等の購入、看板のペンキ塗り替え作業に必要な物品購入に充てさせて頂きました。作業後の交流会が参加者の楽しみの一つでもあり、参加している小学生との世代間交流が、より話に彩を添えてくれています。
今年度は、「みんなのはたけの会」のメンバーの声掛けにより、かつて同じ地域に住んでいて転居していった方や隣の地区の高校生の参加もありました。
今年の夏は、酷暑と言われるほどの暑さとなり、自然の雨だけを頼るのみでは作物の水分が足りず、水やりに少々苦慮しました。畑の傍に水道や水路があるわけではないので、畑から少し離れた場所にある沢水を汲んできては水をかけました。
地域への活動の周知として、掲示板へのポスター掲示やチラシの配布等を、種蒔きや収穫のタイミングで行いました。一人暮らしの方に声がけしても反応がなく、肩を落とすこともありました。それでも、「ジャガイモの生育はどうだっけ?」「ダイコンのおがり(育ち具合)はなあど(どう?)だっけ?」等声を掛けてくれる人はいて、共通の話題で会話が進み、住民間の“和”が広がっていると感じています。各作業には、意欲的な小学生も参加し、自分の孫に教えるように手ほどきしたりして、微笑ましい光景も見られていました。
看板については、ただペンキを塗り替えるだけでなく、みんなで相談しながらデザインも変え、イメージチェンジをしてみました。
来年度からもう1ヶ所『みんなのはだげ』として畑の一角を貸して頂けることとなり、そちらの畑にも看板を新たに作成し設置しました。
試験的に植えたサツマイモの収穫については、地域内の保育所の園児との収穫作業を予定していましたが、インフルエンザの流行時期と重なったこと、また土を掘ってみるまで大きさが不確かで、もしイモが小さかったりしたら子どもたちをがっかりさせるのではないかという不安と相まって、今年度は子どもたちとの収穫を断念しました。
来年度は、ジャガイモ・ダイコンに加え、今年試験的に植えたサツマイモも本格的に育てていく予定です。(今年サツマイモを植えた場所を貸して下さった地主さんより、来年度も『みんなのはだげ』として畑を貸して頂けることとなりました。)
また保育所へダイコンを届けた際には、来年園児たちと一緒にサツマイモの苗植えや収穫を行いたい旨を伝え、了承を頂いています。
何をするにも、みんなで相談し声を掛け合いながら進めていくことが、自分たちの活動の自然体の形であり、それが活動の継続している理由の一つでもあると思います。誰か一人だけが頑張るのではなく、『一人一人のちょっとずつのちから』が合わさってできている。改めてそれを感じることができました。
今後の展開
今年で3年目になる『みんなのはだげ』。地域の住民にはどのように映っているのだろうかと気になっているところではあります。地区の山手にある畑ですが、道路沿いにあるので、通る人の目には付きやすい場所です。収穫したジャガイモやダイコンは住民の方々にも配っているので、活動に関して認知はされていると思います。活動に参加する住民は固定化してきていますが、引き続き今後も積極的な声掛けをして、一人でも二人でも参加人数を増やしていきたいと考えています。
来年度は、畑作業を通して新たに保育所の園児たちとの交流ができることを楽しみに活動を進めていきたいと思います。
地域の“和”づくりは、簡単そうで難しいですね。ですが私たちは、家から出て話すことにより、笑いが生まれ、和やかな町づくりができると確信しています。高齢化は早足で進んでいますが、お互いが気遣い、見守り合いながら、共に安心して暮らせる町づくりを進めていきたいと思います。
添付資料
