「地域助け合い基金」助成先報告
ROHプロジェクト
兵庫県神戸市長田区 ウェブサイト

助成額
150,000円(2025/08/12)助成⾦の活⽤内容
本事業は令和6年能登半島地震で被災した石川県能登町の子どもたちを対象に、温かく栄養のある食事を提供し、安心して過ごすことができる「居場所」をつくることを目的としています。震災の影響により、子どもたちは日常生活の大きな変化や不安の中で過ごしており、心身ともに大きな負担を抱えています。そうした中で、安心やぬくもりを感じられる環境を整えることは、子どもたちの健やかな成長のためにも、非常に重要だと考えています。
具体的には、子ども食堂の開催を通じて、手作りで栄養バランスのとれた温かい食事を提供しました。加えて、私たちの団体では、すべての子どもたちが安心して楽しく過ごせるよう、無添加のジュースや、アレルギーのあるお子さんにも配慮したグルテンフリーのお菓子の提供にも力を入れました。食の安全という視点を大切にしながら、普段は制限の多いお子さんにも「みんなと同じものを食べる喜び」を感じてほしいという思いを込めて取り組んでいます。
また、本事業はポケモンウィズユー財団など複数団体との連携のもと、子ども食堂とあわせて屋外での遊びを取り入れたイベントとして実施いたしました。普段はできない外での遊びを取り入れのびのびと身体を動かし、創造力を育める時間を提供することで、子どもの健やかな成長につながることを願っています。
この取り組みは、子どもたちだけでなく、保護者や地域の方々にも開かれたものとし、世代を超えた交流を生み出す場としても位置づけています。人と人とのつながりが希薄になりがちな現代において、温かな交流の場を生み出すことは、地域コミュニティの再構築や、住民の心の支えにもつながると信じています。
本助成金は、こうした活動の立ち上げや、安心して利用できる衛生的な環境の整備などに活用させていただきたいと考えています。子どもたちの笑顔と、地域全体の元気を取り戻すために、皆さまのお力をお借りしながら、活動を進めてまいります。
活動報告
本助成金を活用し、当団体は2025年6月および11月に、被災地の子ども食堂が主催するイベントへの参加および主催イベントを通じて、子どもたちとその家族、地域住民を対象とした食育・体験型の支援活動を実施しました。
① 助成金を活用して実施できた活動内容
6月は、子ども食堂主催の地域イベントに参加し、無添加・アレルギー対応のドリンクやスイーツの提供、「夢ノート」の配布を行いました。当日は気温が30℃近くまで上昇しましたが、無添加の「虹色サイダー」は大変好評で、想定を超える200杯以上を提供しました。また、グルテンフリー・乳製品不使用のスイーツも100食すべて完配し、保護者からは「安心して食べさせられる」との声が寄せられました。
11月には、12名の子どもを対象に、無添加食材を使ったおにぎり作りや味噌玉作りを中心とした食育イベントを開催しました。年上の子どもが年下の子どもを自然に助ける姿が見られ、食を通じた助け合いの場となりました。あわせて、子ども食堂主催イベントでは粉ふき芋の販売ブースを展開し、子ども自身が販売者を体験する職業体験の機会を提供しました。
これらの活動を通じ、被災地の子どもに限らず幅広い世代が参加し、世代を超えた地域のつながりが生まれました。
② 活動を通じて生まれた地域とのつながり・気づき
本活動を通して強く感じたのは、「安心して過ごせる場」があることで、人と人との距離が自然に縮まるということです。無添加・アレルギー対応という配慮は、特別な支援ではなく、「誰もが同じ場で笑顔になれる」土台づくりにつながっていました。参加した子どもたちからは「楽しかった」「また来たい」といった声が寄せられ、短い時間ながらも心に残る体験を届けることができたと感じています。
また、地域の方や他団体のスタッフとの交流も生まれ、今後の連携や継続的な支援活動につながる関係性を築くことができました。
③ 進めるうえでの課題・苦労した点
一方で、6月のイベントでは来場者数が想定を上回り、飲食物の材料不足から追加購入が必要となり、経費が当初の見込みを超過しました。今後は気象条件や来場者数をより具体的に想定し、余裕を持った準備計画が必要だと感じています。また、「夢ノート」は遊び中心の構成や年齢層との相性もあり、十分な関心を引くには至りませんでした。今後は発達段階に応じた導入方法や、より体験的な活用を検討していきたいと考えています。
さらに、関西を拠点に被災地へ出向く活動であるため、地域での認知をどのように広げていくかが課題となりました。今回は地元の子ども食堂団体と協働することで一定の成果を得られましたが、今後はより継続的に地域との関係を築いていく必要性を感じました。
④ 今後に向けて・全国に助け合いを広げるために
本活動を通して、助け合いは特別なものではなく、「食べる」「遊ぶ」「関わる」という日常の中から生まれるものだと実感しました。子どもたちが安心して過ごし、自分の存在を肯定できる場をつくることが、地域の力を育てる第一歩だと感じています。
今後も一人ひとりの背景に寄り添いながら、地域と共に学び、育ち合う場を重ねていきたいと考えています。本助成金によって生まれたつながりを次の地域へと広げ、助け合いの輪を全国に届けていけるよう、活動を続けてまいります。
今後の展開
当団体は、被災地支援・女性の自立支援・子どもの健やかな成長支援を軸に、地域に根ざした活動を行っています。これまで被災地を中心に支援を続けてきましたが、2026年度からは活動拠点である関西においても、4月より子ども食堂の開催や、不登校児の学習支援を本格的にスタートします。
今、体験格差や学びの格差が広がる社会の中で、私たちは「環境に左右されることなく、すべての子どもが体験し、学べる機会」を大切にしています。体験や学びは、子どもたちが自分の可能性に気づき、未来を思い描く力を育てる原動力になると信じています。
当団体が特に力を入れているのが、「食」と「学び」を通じた支援です。
食は、生きるための土台であり、心と体の成長を支えるものです。無添加で成長に必要な栄養に配慮した食事を囲む時間は、安心できる居場所を生み、家族や地域のつながりを育てます。そのため、地域の誰もが気軽に立ち寄れる子ども食堂を大切に育てていきたいと考えています。
同時に、当団体には教育関係者が多数在籍しており、特に長く海外生活を経験した英語教育関係者もいます。自身の経験から、学習を「楽しい」と感じられずにいる子どもが多いことを実感してきました。だからこそ、「できた」「わかった」と感じられる、楽しく学べる機会を大切にしています。
学びは、学校の教科だけに限られるものではありません。これから生きていく上で欠かせない、お金との付き合い方や、自分で考え選択する力など、さまざまな分野の学びを体験として届けていきたいと考えています。
今後は、子どもだけでなく親子で参加できる料理教室や学びの場も取り入れ、「食べる」「学ぶ」「作る」「楽しむ」時間を共有することで、家庭や地域に小さな自信と笑顔が広がることを目指します。活動を重ねる中で、地域の方々からの声や知恵に学ぶ場面も増えてきました。
私たちは、支援は一方通行ではなく、地域の中で自然に循環していくものだと考えています。誰かの得意なことや経験が、別の誰かの学びや安心につながる。そんな小さなつながりを大切にしながら、地域と共に歩み、助け合いが日常に溶け込む社会を目指して活動を広げていきます。
添付資料
