「地域助け合い基金」助成先報告
NPO法人 市民後見センターツインアルプス
長野県駒ヶ根市

助成額
150,000円(2025/10/29)助成⾦の活⽤内容
市民後見人の重要性と必要性はまだまだ地域の人々に認識されているとはいえません。当法人設立初年度に市民後見人に関する啓発活動に注力することが重要と捉え、その第1弾として市民後見人に関するシンポジウムを企画しました。その企画は以下のとおりです。
NPO法人市民後見センターツインアルプス 創立記念シンポジウム
開催目的
目的1;市民後見人の重要性と必要性を地域社会の中で共有化すること。
今まさに「2025年問題」に突入し超高齢者化社会を迎えた日本社会/そしてこの上伊那圏域において、増加する認知症高齢者の自分らしく生きたいという願いを支える手段としての成年後見制度の果たす役割に対し、市民後見人が持つ可能性について理解する。
目的2;必要とされる市民後見人の量的質的拡充のための方策を話し合うこと。
10数年の歴史を刻む上伊那圏域での市民後見人養成事業を土台として、今後更に必要とされる市民後見人の量的・質的拡充を図るための市民および支援関係者の連携の有り方について話し合う。
開催日 令和7年11月23日(日) 午後13:30~16:30
開催場所 駒ヶ根市市民交流活性化センター アルパ 多目的ホール
シンポジュウム全体の流れ
基調講演 講師 竹内俊一弁護士(岡山弁護士会前会長)
内容 今後求められる成年後見制度の姿とそこに期待される市民後見人の役割について岡山県での実践を交えてご講演頂き、開催目的に対する上伊那圏域での課題についてご意見を頂く。
パネルディスカッション
登壇者によるそれぞれの専門的立場からの所見や経験の提供を交えて開催目的に関する意見交換を行う。
登壇者 コメンテーター 竹内弁護士
パネラー 上伊那成年後見センター長
市民後見人受任経験者(長野県での第1号市民後見人)
ツインアルプス市民後見人
コーディネーター ツインアルプス理事長
活動報告
当法人は多くの市民の参画をえて市民が市民を後見する市民後見人を主体とした法人後見を目指し令和7年1月に設立されました。法人設立にあたり、法人のこと、法人が目指すこと、その実現のために多くの市民や専門職の方々との連携を必要としていることを知って頂くことを目的に今回の「市民後見促進シンポジウム」を企画開催しました。
シンポジウム開催結果は以下のとおりです。
開催目的 ★市民後見人の重要性と必要性を地域社会の中で共有化すること
★必要とされる市民後見人の量的質的拡充のための方策を話し合うこと。
開催日時 令和7年11月23日(日) 13;30~16;30
内 容 基調講演 市民後見人の重要性と養成支援のあり方とは 竹内弁護士 パネルディスカッション 市民後見人経験者 上伊那成年後見センター長 ツインアルプス理事
参加者数 51名
アンケート結果・アンケート回答者数24名・満足度;極めて満足+満足21名・市民後見人に対する理解が深まったという回答が多かった、市民後見人養成講座修了者へのアフターフォローの充実が必要との意見が複数みられ、ツインアルプスがその中心を作って欲しいとの意見もあった。
設立したばかりの法人であり地域での知名度はまだほとんど無い中で、シンポジウムへの参加をどう呼びかけたら良いのか手探りの活動でした。当法人の理事・会員が手分けして、行政の福祉関係部署、福祉・医療関係機関、各専門職能団体、そして当法人の役員でもある第1層生活支援コーディネーターとの連携による市民活動団体等へのシンポジウムチラシの配布活動を行いました。また県内主力新聞社や地域新聞社、地域内フリーペーパーへの記事掲載依頼も行いました。それらの活動の結果、目標としていた参加者50名を達成することができました。
しかしまだまだ、当法人の地域内での認知は進んでいません。引き続き高齢者・障害者の当事者支援関係機関や地域貢献活動の団体や個人へのアプローチを継続して実施しています。
シンポジウム後の取組みについて以下報告します。
1)シンポジウム参加者の反応取り纏め
参加者アンケートでは、「市民後見人の必要性について良くわかった」、「市民後見人と専門職後見人が協力するという仕組みが理解できた」、「市民後見は敷居が高いと感じていたが、考え方が変わった」「多くの学びがあった」などの声が寄せられた。
アンケート集計では9割超が「参加に満足」と答えており、満足度の高いシンポジウムが開催できたと思う。
また「市民が参加したいと思う今回のような講座が今後も必要」という声も多く、アンケートの7割超が次回のシンポジウムの案内送付を希望している。
2)シンポジウム後の団体の取組みについて以下報告します。
①毎月定例の法人活動協議委員会を実施
12月度委員会(12月10日実施)・シンポジウムの振り返り・シンポジウムにて地域へのデビュー第1ラウンドを乗り越えたことを踏まえ、1件目の後見人受任を実現するための具体的な活動計画を立て実施することを確認した。
1月度委員会(1月7日)および2月度委員会(2月18日)を実施・新年度に向けた活動として以下を設定
【重点目標】早期1件受任
(活動内容)
①法人のこと/市民後見人のことの認知を拡げることを目的として、成年後見制度を必要とする当事者の支援関係施設・機関への個別訪問説明
②市民後見人としての人材を発掘することを目的として、地域貢献活動をしている市民団体への個別訪問説明 戸別訪問は、法人理事全員で分担して関係先を訪問する。
③市民後見人を担う人材の育成を目的にフォローアップ研修のあり方について協議・実施 フォローアップ研修の月次定例化のための協議 事例検討の実施 市民後見人と専門職後見人とのペアによる後見事務の実施に関する業務マニュアルを作成、その読み合わせを実施。
3)シンポジウム後の反応 一般市民への法人の認知はまだ十分ではありませんが、認知症高齢者等の当事者の支援機関(行政や福祉関係機関)からはまだ件数は少ないですが相談が寄せられるようになってきていて、具体的な成年後見人等の受任案件も寄せられてきています。
今後の展開
成年後見制度という一般的にはまだまだ馴染の薄い分野ですが、市民だからこそ発揮できる活躍の場があるということを多くの人に知って欲しいと願っています。 成年後見人は弁護士、司法書士、社会福祉士等、国家資格をもった専門職しかできない業務だと思っている人が多いと思います。 が、そうではありません。「自分も何か人の為になることをしたい」という思いがあれば誰にでもできるのです。
高齢となり体が不自由になったとき高齢者は、介護ヘルパーさんなどの助けを得てできるだけこれまでと同じような生活が送れるように介護保険制度を利用します。では体の不自由ではなく認知症などのように脳の働きが不自由になった時はどうなのでしょうか。ある人は年だから仕方がないと諦めたり、ある人は周りに知られたくないと隠したり・・・、そして自分らしくを見失って仕舞うことになってはいないでしょうか。成年後見制度は、その時だれもが当たり前のように利用している介護保険制度と同じように、その時だれもが当たり前のように利用する制度であるべきなのです。でもそうなってはいないのが現実です。
介護保険制度では一般の市民が一定の訓練を受けて介護ヘルパー等として活躍しています。成年後見制度ではどうでしょうか。成年後見業務を担う成年後見人等はほとんどが法律や福祉等の専門職であり、市民後見人と言われる人はほんの僅かな1%止まりです。介護ヘルパー等と同じように成年後見人も適切な養成と支援の体制があれば一般の市民も活躍できるのです。むしろ認知症高齢当事者と同じ地域の市民目線をもつ市民後見人にこそ本人らしさを理解し支援できる資質を持っていると言っても過言ではありません。
とは言いながら成年後見人として、これまで全く面識の無かった人の財産を管理し本人の生活状況等を把握して必要な支援に繋げるという業務を担うということは、一般の市民にとってハードルの高いことだと思います。そのハードルを下げ且つ地域から信頼される後見業務を遂行するための仕組み作りを当法人はチャレンジして参ります。
その仕組みとは以下のとおりです。
①当法人の会員となって頂き市民後見人養成講座を受講する。
②同じ法人会員である専門職とペアを組んで市民後見人として後見業務を遂行する。役割分担;市民後見人は身上保護、専門職後見人は財産管理
③月次定例のフォローアップ研修に参加
一般市民の方々には安心して市民後見人としての一歩を踏み出す切っ掛けづくりとして、更には後から続くであろう市民の方々の指導役として活躍頂きたいと願っています。
添付資料
